シロッコ

和名:シロッコ

英名:Shirocco

2001年生

鹿毛

父:モンズーン

母:ソーセドゥラス

母父:ザミンストレル

4歳時にBCターフを制して独国産馬としては史上初めて米国ブリーダーズカップで勝利を挙げ、父モンズーンの種牡馬としての名声を不動のものとする

競走成績:3~5歳時に独伊仏米英で走り通算成績13戦7勝2着1回3着3回

誕生からデビュー前まで

モンズーンの馬主でもあった独国の大馬主ジョージ・フォン・ウルマン男爵の生産・所有馬で、独国を代表する名調教師アンドレアス・シュッツ厩舎に所属した。体高16.1ハンドで力強い馬体の持ち主で、デビューから一貫して2200m以上の距離を使われた長距離志向の強い馬だった。シュッツ師は本馬のことを将来の独ダービー候補として高く評価していた。

競走生活(3歳時)

3歳3月のシュヴァネンマルクト賞(T2200m)で、主戦となるアンドレアス・スボリッチ騎手を鞍上にデビューした。単勝オッズ1.02倍(1-66)というとてつもない支持を集めたのだが、4頭立ての3番手を追走するも、残り200m地点からの伸びが悪く、エンシナスの1馬身3/4差2着と人気に応えられなかった。

次走のリステッド競走アクアダービートライアル(T2200m)では、前走よりは支持率が下がったが、それでも単勝オッズ1.5倍の1番人気に支持された。ここでは先行して残り300m地点で先頭に立つと、後続を瞬く間に引き離し、2着アルマンドに7馬身差をつけて圧勝。初勝利を挙げると共に、独ダービー馬候補として正式に名乗りを上げた。

次走のウニオンレネン(独GⅡ・T2200m)では、単勝オッズ1.4倍の1番人気に支持された。ここではスタートから先頭に立って逃げたが、残り200m地点で単勝オッズ5.8倍の2番人気馬マリナスと単勝オッズ19.2倍の最低人気馬オミクロンの2頭に捕まって、勝ったマリナスから3馬身半差の3着に敗れた。

本番の独ダービー(独GⅠ・T2400m)では、マリナス、オミクロン、バーヴァリアンクラシックなど3連勝中のファイトクラブ、独オークスで1番人気3着だったサルゲンティゲルリン、バーヴァリアンクラシックで2着だったエジャートン、メツレル春季賞の勝ち馬アペイロン、伊ダービーで2着してきたダヤノなどが対戦相手となった。ファイトクラブが単勝オッズ4.5倍の1番人気、マリナスが単勝オッズ5倍の2番人気、本馬が単勝オッズ7倍の3番人気となった。今回の本馬はファイトクラブと共に好位につけると、2番手で直線に入ってきた。そしてファイトクラブが馬群に沈むのを尻目に直線で脚を伸ばし、2着マリナスに4馬身差、3着オミクロンにはさらに6馬身差をつけて圧勝した。

過去の独ダービーでは本馬の全兄スビアコ、ストームトルーパーの2頭が惜しくも敗れており、兄2頭の雪辱を果たす勝利ともなった。このレースは非常に重い馬場状態で行われており、どうやら本馬はこうした馬場を得意とするようであった。このレース後、シュッツ師は本馬を秋の凱旋門賞に向かわせることを示唆した。

夏場は休養に充て、秋はバーデン大賞(独GⅠ・T2400m)から始動した。凱旋門賞でダラカニの2着という実績もあったジェフリーフリアS3回・セプテンバーSの勝ち馬ムブタケル、サンクルー大賞・ジョッキークラブSの勝ち馬で愛セントレジャー2着のガマット、コロネーションC2回・ジョッキークラブS・ジョンポーターSの勝ち馬でエクリプスS2着のウォーサン、独ダービー2着後にラインラントポカルで3着してきたマリナス、オミクロン、独ダービーで12着だったエジャートン、カルロダレッシオ賞の勝ち馬シモナス、オイロパ賞・ゲルリング賞・フェデリコテシオ賞の勝ち馬ウェルメイド、デンマークから参戦してきたジャンドショードネイ賞・ドラール賞の勝ち馬ダノマストなど国内外の強豪馬が対戦相手となった。ムブタケルが単勝オッズ2倍の1番人気、本馬とガマットが並んで単勝オッズ6倍の2番人気、ウォーサンが単勝オッズ8倍の4番人気となった。レースはダノマストやガマットが先頭を引っ張り、本馬は馬群の中団につけた。そして直線に入る手前から仕掛けて、3番手で直線に入ると、残り200m地点で先頭に立つという、スタミナを活かしたレースを見せた。しかしあと一踏ん張りが効かずに、ウォーサンと単勝オッズ41倍の最低人気馬エジャートンの2頭に差されて、ウォーサンの1馬身差3着に終わった。

続いて凱旋門賞に参戦する予定だったが、馬場状態が堅すぎるとしてこの年は回避となった。

代わりに伊国に向かい、伊ジョッキークラブ大賞(伊GⅠ・T2400m)に出走した。グレートヴォルティジュールS・プリンセスオブウェールズS・リングフィールドダービートライアルS・ゴードンS・ブリガディアジェラードSの勝ち馬バンダリ、ガネー賞・ラクープドメゾンラフィット2回・ドバイシティオブゴールドの勝ち馬フェアミックス、ジョンポーターSの勝ち馬ドバイサクセス、ヴェルメイユ賞を勝ってきたスイートストリーム、3戦無敗で臨んできた地元伊国の実力馬エレクトロキューショニスト(後のドバイワールドC勝ち馬)、リングフィールドダービートライアルSの勝ち馬パーカッショニスト、ローマ賞などの勝ち馬インペリアルダンサー、フェデリコテシオ賞の勝ち馬ウィズアウトコネクションと、なかなかのメンバー構成となった。本馬が単勝オッズ3.75倍の1番人気、バンダリが単勝オッズ4.33倍の2番人気、フェアミックスとドバイサクセスが並んで単勝オッズ7倍の3番人気となった。今回はスタートから先行して、400m通過時点で先頭に立つという、かなり積極的な走りを見せた。そして残り400m地点で仕掛けるとそのままゴールまで押し切り、後方から追い上げてきた単勝オッズ11倍の6番人気馬エレクトロキューショニストを鼻差の2着に抑えて勝利した。

このレース後に本馬は仏国のアンドレ・ファーブル厩舎に転厩した。3歳時の成績は6戦3勝だった。

競走生活(4歳時)

転厩後は調整に手間取り、復帰戦は前走から11か月が経過した4歳9月のフォワ賞(仏GⅡ・T2400m)となった。サンクルー大賞・ジョッキークラブSの勝ち馬アルカセット(後のジャパンCの勝ち馬)、コンセイユドパリ賞・ジャンロマネ賞などの勝ち馬プライド、伊共和国大統領賞・ミラノ大賞で続けて2着してきたヴォルドニュイ、シャンティ大賞を勝ってきたジョージーランドなどが対戦相手となった。アルカセットが単勝オッズ1.91倍の1番人気に支持され、新しく主戦となったクリストフ・スミヨン騎手騎乗の本馬が単勝オッズ4.33倍の2番人気、プライドが単勝オッズ5.5倍の3番人気となった。レースではジョージーランドの同厩馬キアスマが無理矢理に先頭に立ち、本馬とプライドは中団、アルカセットは後方につけた。プライドより本馬のほうが先に直線に入ってきたのだが、プライドにかわされると失速し、アルカセットにも差されて、勝ったプライドから4馬身半差の3着に敗れた。

次走の凱旋門賞(仏GⅠ・T2400m)では、英ダービー・レーシングポストトロフィー・ダンテSの勝ち馬でエクリプスS・愛チャンピオンS2着のモティヴェイター、愛ダービー・オカール賞・ニエル賞の勝ち馬で仏ダービー2着のハリケーンラン、愛オークス・ヴェルメイユ賞など5連勝中のシャワンダ、前年の凱旋門賞の勝ち馬にしてクリテリウム国際・ジャンプラ賞・パリ大賞・ガネー賞なども勝っていたバゴ、パリ大賞・英セントレジャーの勝ち馬で愛ダービー2着のスコーピオン、カドラン賞2回・ロワイヤルオーク賞2回・アスコット金杯勝ちの名長距離馬ウェスターナー、プライド、ドーヴィル大賞の勝ち馬で前年の凱旋門賞2着馬チェリーミックス、前年のバーデン大賞では7着だったがカンバーランドロッジSを勝ってきたムブタケル、バーデン大賞を2連覇してきたウォーサンなどが対戦相手となった。人気はモティヴェイター、ハリケーンラン、シャワンダといった3歳馬勢に集まり、本馬は単勝オッズ26倍で8番人気の低評価だった。スミヨン騎手がシャワンダに騎乗したため、本馬はステファン・パスキエ騎手とコンビを組んだ。レースでは大外枠発走から馬群の中団後方を追走。フォルスストレートで少し位置取りを上げて、6番手で直線に入ると、ここから末脚を伸ばした。内側を掬って伸びたハリケーンラン、先行して粘ったウェスターナー、直線入り口最後方から追い込んだバゴの3頭には及ばなかったが、勝ったハリケーンランから4馬身1/4差の4着と健闘した。

続いて米国に遠征して、ベルモントパーク競馬場で行われたBCターフ(米GⅠ・T12F)に挑戦した。対戦相手は、セントジェームズパレスS・愛チャンピオンS・プリンスオブウェールズS・キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDSを勝っていたこの年のカルティエ賞最優秀古馬アザムール、ターフクラシック招待S・ベルモントBCHなど5戦無敗のシェイクスピア、前走で3着だったバゴ、ソードダンサー招待H・ユナイテッドネーションズS・マンノウォーSも勝っていた前年の同競走の覇者ベタートークナウ、クレメントLハーシュSの勝ち馬でエディリードH2着・アーリントンミリオン3着のフォーティナイナーズサン、セクレタリアトS・ターフクラシック招待Sで連続2着してきたヴァージニアダービーの勝ち馬イングリッシュチャンネル、ターフクラシック招待Sで3着してきたデズモンドSの勝ち馬エース、アメリカンダービー・セクレタリアトS・ホーソーンダービーを3連勝してきたガンサルート、ルイビルH2回・ケンタッキーカップターフHの勝ち馬でユナイテッドネーションズH2着のシルヴァーフット、クレメントLハーシュ記念ターフCSSで2着してきたデルマーHの勝ち馬レプレチャウンキッドなどだった。アザムールが単勝オッズ4.65倍の1番人気、シェイクスピアが単勝オッズ4.9倍の2番人気、バゴが単勝オッズ5.5倍の3番人気、連覇を狙うベタートークナウが単勝オッズ9.7倍の4番人気で、スミヨン騎手が鞍上に戻った本馬は単勝オッズ9.8倍の5番人気だった。

スタートが切られると、単勝オッズ82.25倍の最低人気馬シェイクザバンクが先頭を引っ張り、本馬は離れた2番手を追走した。シェイクザバンクがかなりの大逃げを打ったため、本馬が単独で逃げているような状態であり、前走とはかなり異なるレースぶりとなった。三角に入った辺りでシェイクザバンクが失速し、加速した本馬が代わって先頭に立った。そして先頭を死守した状態で四角を回って直線を向くと、内側から来たエースの追撃を1馬身3/4差で完封して見事に優勝。独国産馬がブリーダーズカップを制したのは史上初めての快挙だった。

このレースは良馬場発表だったが実際の馬場状態は柔らかく、陣営はこの馬場状態と、シェイクザバンクが作り出したペースが、スタミナ自慢の本馬に向いていた事を勝因として挙げた。

4歳時の成績は3戦1勝で、母国独国では1度も走っておらず、しかも所属厩舎は仏国であったが、ドイツ賞・オイロパ賞を勝った牝馬ゴンバルダを抑えて独年度代表馬に選出された。

競走生活(5歳時)

5歳時は5月のジョッキークラブS(英GⅡ・T12F)から始動した。ジョンポーターSで2着してきたムンセフ、グレートヴォルティジュールSの勝ち馬ハードトップ、一昨年の伊ジョッキークラブ大賞で本馬の最下位に敗れていたハードウィックSの勝ち馬バンダリ、ニューマーケットダーレーSの勝ち馬エンフォーサーなどが対戦相手となった。斤量129ポンドの本馬が単勝オッズ1.91倍の1番人気に支持され、124ポンドのムンセフが単勝オッズ4.5倍の2番人気、127ポンドのハードトップが単勝オッズ6.5倍の3番人気となった。レースではバンダリが先頭を引っ張り、本馬は先行した。そして残り2ハロン地点で先頭に立つと、追いかけてきたムンセフを全く寄せ付けず、3馬身半差をつけて完勝した。

次走のコロネーションC(英GⅠ・T12F10Y)では、英オークス・愛オークス・BCフィリー&メアターフ・香港ヴァーズを勝っていた一昨年のカルティエ賞年度代表馬ウィジャボード、この年初戦のムーアズブリッジSで2着にまとめてきたエース、ローズオブランカスターSの勝ち馬ノータブルゲスト、前走5着のエンフォーサーなどとの対戦となった。本馬が単勝オッズ1.73倍の1番人気、ウィジャボードが単勝オッズ3.75倍の2番人気、エースが単勝オッズ6.5倍の3番人気となった。スタートが切られると本馬がまずは先頭に立ち、ウィジャボードが3番手、エースは後方につけた。折り合いに苦労していたエースがタッテナムコーナーを回りながら加速して直線入り口で先頭に立ったが、すぐに本馬が先頭を奪還。そのまま先頭を走り続けて、2着ウィジャボードに1馬身3/4差をつけて勝利した。

夏場は休養し、秋は凱旋門賞を目指して前年同様フォワ賞(仏GⅡ・T2400m)から始動した。この年のタタソールズ金杯・キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDSを制して欧州最強古馬の座に上り詰めていたハリケーンラン、前年の凱旋門賞では7着に終わったがその後にめきめきと頭角を現し、サンクルー大賞・コリーダ賞を勝ち、英チャンピオンS・香港Cで2着していたプライドの2頭が強敵だった。ハリケーンランが単勝オッズ1.91倍の1番人気、本馬が単勝オッズ2.625倍の2番人気、プライドが単勝オッズ4.33倍の3番人気となった。レースでは、本馬とハリケーンランのいずれも管理するファーブル師が用意したペースメーカー役のニアオナーが先頭を引っ張り、本馬が2番手、ハリケーンランが3番手、プライドが4番手につけた。直線に入ってニアオナーが失速すると本馬が先頭に立ち、そこへハリケーンランが並びかけてきて2頭の叩き合いとなった。さらに後方からはプライドも追い上げてきて、ゴール前では三つ巴の勝負となったが、本馬が勝利を収め、首差の2着にハリケーンラン、さらに首差の3着にプライドという結果になった。

そして出走した凱旋門賞(仏GⅠ・T2400m)には、日本から史上6頭目の中央競馬三冠馬ディープインパクトが参戦してきた。ディープインパクトにとっての強敵は、本馬とハリケーンランの2頭であると報道されており、本馬の名前は日本でも有名となった。上記3頭に加えて、パリ大賞・ニエル賞など4連勝中のレイルリンク、英セントレジャーを勝ってきたシックスティーズアイコン、プライド、プランスドランジュ賞を勝ってきたベストネーム、ドーヴィル大賞を勝ってきたアイリッシュウェルズの5頭も出走してきたが、凱旋門賞としては異例とも言える8頭立ての少頭数となった(凱旋門賞の出走頭数が一桁となったのは、カラカラが9頭立てで勝った1946年以降ではこれが唯一の例)。ディープインパクトが単勝オッズ3.25倍の1番人気に支持され、ハリケーンランが単勝オッズ3.5倍の2番人気、本馬が単勝オッズ3.75倍の3番人気で、4番人気のレイルリンクは単勝オッズ9倍と、完全な3強ムードとなっていた。

スタートが切られると単勝オッズ126倍の最低人気馬アイリッシュウェルズが先頭に立ち、本馬は3番手を追走。しばらくして2番手にいたディープインパクトが下げたために本馬が2番手に上がった。そのままの位置取りで直線を向き、内側で粘るアイリッシュウェルズ、外側から来たディープインパクトとの叩き合いとなったが、まったく伸びを欠いて真っ先に脱落。しかも直後を走っていたハリケーンランの進路を塞ぎながら失速したために、ハリケーンランが外側に持ち出さざるを得なくなるという、ファーブル師にとって悪夢のような展開となった。ゴール前ではシックスティーズアイコンに差されて、最下位の8着でゴールインした。勝ったレイルリンクからは10馬身3/4差をつけられていた。後に3位入線のディープインパクトが薬物検査で失格になったため繰り上がって7着となったが、本馬にとっては大した着順変更ではなかった。あまりに不可解な惨敗に関係者も首をひねるばかりであった。

その後はBCターフ参戦プランもあったが、結局凱旋門賞を最後に、5歳時4戦3勝で現役を引退した。

馬名に関して

馬名は父モンズーンが「季節によって風の吹く方角が変化する卓越風(卓越風とは、ある地方である特定の期間に吹く最も頻度が多い風向の風のこと)」を意味する事から、同じ卓越風であるシロッコ(初夏にサハラ砂漠から地中海を越えてイタリアに向かって吹く高温の南東風)を連想したものである。まったくの余談だが、アフリカではシロッコのことを“Ghibli(ギブリ)“と呼び、これは日本のアニメ会社スタジオジブリの語源になっている。

血統

Monsun Königsstuhl Dschingis Khan Tamerlane Persian Gulf
Eastern Empress
Donna Diana Neckar
Donatella
Königskrönung Tiepoletto Tornado
Scarlet Skies
krönung Olymp
Kaiserkrone
Mosella Surumu Literat Birkhahn
Lis
Surama Reliance
Suncourt
Monasia Authi Aureole
Virtuous
Monacensia Kaiseradler
Motette
So Sedulous The Minstrel Northern Dancer Nearctic Nearco
Lady Angela
Natalma Native Dancer
Almahmoud
Fleur Victoria Park Chop Chop
Victoriana
Flaming Page Bull Page
Flaring Top
Sedulous タップオンウッド Sallust Pall Mall
Bandarilla
Cat o'Mountaine Ragusa
Marie Elizabeth
Pendulina Prince Tenderfoot Blue Prince
La Tendresse
Rosemarin Mossborough
Rose Petal

モンズーンは当馬の項を参照。

母ソーセドゥラスは米国産馬だが、現役時代は欧州で走り10戦2勝の成績を残した。繁殖牝馬としては、本馬の全兄スビアコ【ゲルリング賞(独GⅡ)・ワルターJヤコブスレネン(独GⅢ)・オーリアンダーレネン(独GⅢ)・2着独ダービー(独GⅠ)】、同じく全兄のストームトルーパー【2着ドイツ賞(独GⅠ)・3着独ダービー(独GⅠ)を産むなど、好成績を挙げている。2004年には独年度代表繁殖牝馬に選ばれている。ソーセドゥラスの母ソードゥラスはシルケングライダーS(愛GⅢ)の勝ち馬。近親には、ソードゥラスの母ペンデュリナの半妹であるギャライベント【モイグレアスタッドS(愛GⅠ)】や、ペンデュリナの従兄弟に当たるノーブルダンサー【サンルイレイS(米GⅠ)2回・ユナイテッドネーションズH(米GⅠ)2回】がいる。近親とは言えないが、ペンデュリナの曾祖母ローズベイウィローの半弟にはキャヴァン【ベルモントS・ピーターパンS】と、本邦輸入種牡馬インディアナ【英セントレジャー】がいる。クイーンアレクサンドラSを6連覇した名長距離馬ブラウンジャックも同じ牝系。→牝系:F2号族①

母父ザミンストレルは当馬の項を参照。

競走馬引退後

競走馬を引退した本馬は、ドバイのシェイク・モハメド殿下に購入され、英国ダルハムホールスタッドで種牡馬入りした。2009年からは愛国キルダンガンスタッドで繋養されている。2010年以降はブラジルにもシャトルされている。当初の種牡馬成績は不振だったが、2014年以降に複数のGⅠ競走勝ち馬が登場している。2012年に他界した父モンズーンの後継種牡馬として頑張ってほしい。

主な産駒一覧

生年

産駒名

勝ち鞍

2008

Arrigo

ウニオンレネン(独GⅡ)

2008

Brown Panther

愛セントレジャー(愛GⅠ)・グッドウッドC(英GⅡ)・ドバイ金杯(首GⅡ)・オーモンドS(英GⅢ)・ヘンリーⅡ世S(英GⅢ)

2008

Grand Vent

ノアイユ賞(仏GⅡ)

2008

Ibicenco

ジーロングC(豪GⅢ)

2008

Wild Coco

パークヒルS(英GⅡ)・シェアーズフィリーズS(英GⅢ)・ブラックロックフィリーズS(英GⅢ)

2009

Abu Sidra

リゾランジス賞(仏GⅢ)

2009

Hartani

カラーC(愛GⅢ)

2011

Born to Run

ヴィンターファヴォリテン賞(独GⅢ)

2011

Calendula

マルガリーダポラクララ大賞(伯GⅠ)

2011

January Jones

エンリケポッソーロ大賞(伯GⅠ)

2011

Jump Lady

ジョゼパウリーニョノゲイラ大賞(伯GⅢ)

2011

Leme Norte

フロンティン博士大賞(伯GⅡ)

2012

Pacchia

エメラルドヒル大賞(伯GⅢ)・ホベウトアウベスデアルメイダ会長大賞(伯GⅢ)

2012

Some in Tieme

リネアヂパウラマシャド大賞(伯GⅠ)

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