ブリッシュラック

和名:ブリッシュラック

英名:Bullish Luck

1999年生

鹿毛

父:ロイヤルアカデミー

母:ワイルドヴィンテージ

母父:アリシーバ

追い込み一手の戦法が影響してレースぶりは安定しなかったが、2度目の出走となった安田記念ではその実力を存分に発揮して勝利した香港の名馬

競走成績:2~9歳時に英仏香日首で走り通算成績62戦12勝2着7回3着8回。

誕生からデビュー前まで

米国の馬産家マックス・モリス氏とイサベル・モリス夫人により米国ケンタッキー州で生産された米国産馬である。欧州に送られて1歳10月のタタソールズセールに出品されると、ゴードン・スミス氏により5万ギニーで購入され、“Al Moughazel(アルムーガゼル)”と命名されて英国ピップ・ペイン調教師に預けられた。

当初の馬体がどの程度のものだったのかは資料に記載が無く不明であるが、後に安田記念に参戦したときの馬体重538~542kgという数値や、そのパドックで披露した他馬を圧倒する威圧感からしても、当初からかなりの巨漢馬だった可能性が高い。

競走生活(欧州時代)

2歳6月にニューマーケット競馬場で行われた芝6ハロンの未勝利ステークスでデビュー。単勝オッズ34倍で11頭立ての最低人気タイという低評価だったが、中団待機策から残り1ハロン地点で先頭に立ち、左側によれながらも2着ローズウォーターに1馬身3/4差で勝利した。

その後は3か月間の間隔を空けて、9月にエアー競馬場で行われたプロパティーズ条件S(T7F50Y)に向かった。ここでは単勝オッズ3.75倍の2番人気という評価となり、先行して残り1ハロン地点で力強く抜け出すと、2着ジェラニに1馬身差で勝利した。

次走のリステッド競走オータムS(T8F)では単勝オッズ6倍の2番人気となった。ここでも先行策を採ったのだが、残り2ハロン地点からの伸びが悪くて残り1ハロン地点では失速。勝ったファイトユアコーナーから6馬身3/4差の4着に敗れた。2歳時の成績は3戦2勝だった。

3歳時は5月にドンカスター競馬場で行われたスポンサーシップクラブ条件S(T8F)から始動した。単勝オッズ3倍の2番人気に支持されたが、そもそも3頭立てのレースであり、各馬の人気にそれほど差は無かった。レースは3頭が固まって進んだが、本馬はその中で最後方を追走。残り3ハロン地点で仕掛けたが、左側によれるわ、3頭立てなのに最内を突こうとして進路が塞がるわという、名手ランフランコ・デットーリ騎手らしからぬ最悪のレース内容で、ヒマラヤの短首差2着に敗れた。

これがけちのつき始めだったのか、この後は振るわないレースが続く。リステッド競走ヘロンS(T8F)では単勝オッズ5.5倍の3番人気で、中団から差して届かず、ヒーローズジャーニーの3馬身半差4着に敗退。リステッド競走ハンプトンコートS(T10F)では、単勝オッズ21倍の10番人気まで落ちた。2度目のコンビとなるデットーリ騎手鞍上の本馬は今回スタートから逃げを打ってみた。しかし残り2ハロン地点で大きく失速し、バーニングサンの10馬身差11着と惨敗した。次走のサマー条件S(T8F14Y)ではメンバー構成が薄かったために、単勝オッズ2.875倍の2番人気に推されたが、先行して残り2ハロン地点で失速し、オーバルオフィスの5馬身1/4差3着に敗れた。

次走は8月に仏国ドーヴィル競馬場で行われたシュミエール賞(T1600m)となった。ここでは単勝オッズ7.5倍の6番人気だった。やはり先行すると残り400m地点で先頭に立ったが、しかし残り200m地点で1番人気馬マシガンに捕まり、2馬身差の2着に敗れた。

このレース後に本馬は香港の馬主である王永強(ウィン・キョン・ウォン)氏により20万ポンドで購入され、香港を本拠地とする事になった。そのためこれが欧州における本馬の最後のレースとなり、この年の成績は5戦未勝利となった。

本馬の新馬主となった王氏は本馬を「牛精福星(ブリッシュラック)」と改名し、リッキー・イゥ調教師に預けた。

競走生活(02/03シーズン)

2002/03シーズン(香港競馬は9月から翌年7月頃までを1つのシーズンとしている)の1月に沙田競馬場で行われたミスターヴァイタリティH(T1400m)が香港におけるデビュー戦となった。しかし単勝オッズ99倍の12番人気という低評価で、結果も2か月後に香港ダービーを勝つ牝馬エレガントファッションの14馬身半差14着最下位とまったく振るわなかった。王氏が本馬を購入した目的は、その香港ダービーに所有馬を出したいためだったらしいが、こんな有様では香港ダービーを目標とする事は出来ず、そのままマイル~短距離路線を進むことになった。

次走のコータックH(T1400m)でも単勝オッズ99倍の10番人気と低評価は変わらなかったが、ここでは初装着したブリンカーの効果が出たのか、エイブルチョイスの3馬身1/4差3着とまずまずの走りを見せた。

次走のオリエンタルエクスプレスH(T1600m)では8番人気ながら単勝オッズ12倍まで評価を上昇させ、結果もクレメントシュプリームの2馬身差4着とまずまずだった。ピースメモリアルチャレンジC(T1400m)では単勝オッズ13倍の5番人気だったが、後に本馬の同厩馬サイレントウィットネスと香港短距離界で凌ぎを削るケープオブグッドホープを短頭差2着に破って勝利した。

しかし次走のウォンC(T1600m)では単勝オッズ6.6倍の4番人気で、アンビシャスタイクーンの5馬身半差7着に敗退。デヴォンロックH(T1400m)では単勝オッズ6.3倍の3番人気で、プライムウィットネスの3馬身差6着に敗退。クイーンズシルヴァージュビリーC(T1600m)では単勝オッズ39倍の11番人気まで評価が落ちた。そして結果も中団から全く伸びず、ホチェの11馬身差12着と惨敗。02/03シーズンの成績は7戦1勝で、欧州時代とたいして変わらない平凡な馬のままだった。

競走生活(03/04シーズン)

翌03/04シーズンはアンソニー・クルーズ厩舎に転厩した。クルーズ師は、かつてフェアリーキングプローンで安田記念を制したアイヴァン・アラン調教師(この03/04シーズンで調教師を引退)の後継者で、師匠と同じく海外遠征に積極的な人物として知られていた。

まずは11月のファッションH(T1600m)から始動。単勝オッズ19倍で6番人気の評価だったが、翌月の香港マイルでローエングリン、アドマイヤマックス、テレグノシスの日本馬3頭を撃破して勝利する同厩馬ラッキーオーナーズの頭差2着と好走。

次走のスカイH(T1650m)からは、前走でラッキーオーナーズに騎乗していたクルーズ厩舎の主戦フェリックス・コーツィー騎手が本馬の主戦騎手となった。単勝オッズ2.5倍でデビューから初めて1番人気の評価を受けた本馬だったが、ダーウィンの1馬身半差4着に敗れた。

次走のワシントンDCH(T1600m)でも単勝オッズ2.5倍の1番人気に支持されたが、ブルズアイの2馬身1/4差6着に敗退。年明け初戦の長江H(T1600m)では1番人気ながらも単勝オッズ3.8倍と少し評価を下げたが、2着スーパーキッドに鼻差で勝利した。次走のフェアリーキングプローンH(T1600m)では単勝オッズ4.5倍の3番人気だったが、勝ったタイバーに3馬身1/4差をつけられながらも2着を確保した。ハイアイランドH(T1600m)では単勝オッズ3倍の1番人気に応えて、2着ナチュラルパレットに1馬身3/4差をつけて勝利した。

そして香港の大競走である香港金杯(T2000m)に参戦。好調を維持していた本馬だが、このレースでは香港ダービー勝利後にクイーンエリザベスⅡ世C・香港チャンピオンズ&チャターCで2着、香港国際Cトライアル勝利、香港Cで3着と好走を続けていたエレガントファッション、前年の香港マイルでラッキーオーナーズの半馬身差2着だったボウマンズクロッシング、香港チャンピオンズ&チャターCでエレガントファッションを2着に破って勝利したプレシジョン、仏国から香港に移籍してきた香港チャンピオンズ&チャターC3着馬リヴァーダンサー、新国でマナワツサイヤーズプロデュースS・エラズリーサイヤーズプロデュースSとGⅠ競走を2勝した後に香港に移籍してきたレイダーといった香港のトップホースが顔を揃えたため、単勝オッズ20倍の7番人気だった。しかし出遅れ気味のスタートから序盤は後方内側をロスなく走り、中盤で外側に持ち出して徐々に順位を上げ、直線入り口5番手から馬場の中央を豪快に伸びて差し切るというレース内容で、2着エレガントファッションに半馬身差で勝利。

これで遅ればせながらも香港のトップホースの仲間入りを果たしたのも束の間、この後はしばらく迷走が続く。チェアマンズトロフィー(T1600m)では、エレガントファッション、ボウマンズクロッシング、プレシジョン、リヴァーダンサー、前年の沙田トロフィー勝ち馬セルフフリットといった面々を抑えて単勝オッズ5.2倍の1番人気に支持されたのだが、スタートで出遅れて後方からの競馬となり、そして今回は直線の追い上げが不発に終わり、エレガントファッションの2馬身半差7着に敗退。

次走のクイーンエリザベスⅡ世C(香GⅠ・T2000m)では、同厩馬ラッキーオーナーズにコーツィー騎手を取られてしまった。ラッキーオーナーズが単勝オッズ2.2倍の1番人気に支持される一方で、本馬はエレガントファッション、タイバーより評価が低い単勝オッズ13倍の5番人気。それでも前走ドバイデューティーフリーを勝ってきたライトアプローチ、そのドバイデューティーフリーを同着で勝利してきた伊共和国大統領賞・ミラノ大賞勝ち馬パオリニ、米国のGⅠ競走エディリードHの勝ち馬で一昨年のジャパンC2着馬サラファン、ボウマンズクロッシング、リヴァーダンサーよりは上位人気だったが、結果は後方のまま何の見せ場もなく、単勝オッズ58倍の人気薄を覆して勝ったリヴァーダンサーから5馬身1/4差の10着と大敗。

次走の香港チャンピオンズ&チャターC(T2400m)では、リヴァーダンサー、前走2着のエレガントファッションに加えて、長江Hで本馬の2着後に急激に成長しスチュワーズCを勝ちチャンピオンマイルで2着していたスーパーキッド、香港に移籍して香港金杯2回・ドバイシーマクラシック・香港チャンピオンズ&チャターCで2着していた新ダービー馬ヘレンヴァイタリティなどが参戦してきて、本馬は単勝オッズ13倍の6番人気での出走となった。そして今回もまた直線一気の末脚が完全に不発に終わり、スーパーキッドの11馬身差8着に敗退。03/04シーズンを10戦3勝で終えた。

競走生活(04/05シーズン)

翌04/05シーズンは、10月の沙田トロフィー(T1600m)から始動した。単勝オッズ12倍の5番人気で出走した本馬は相変わらずの後方待機策からの追い込みに賭けたが、残り200m地点で体勢を大きく崩してしまった。それでも、勝ったエイントヒアーと2着ボウマンズクロッシングの鼻差接戦から3馬身3/4差をつけられながらも3着に突っ込んできた。

次走の香港国際Cトライアル(T2000m)では、エイントヒアー、ボウマンズクロッシング、プレシジョンなどを抑えて単勝オッズ3.1倍の1番人気に支持された。今回も直線一気の末脚に賭けたが、エイントヒアーの1馬身3/4差3着に敗退。2着がボウマンズクロッシングであり、上位3頭は沙田トロフィーと全く同じ順位となった。

次走の香港C(香GⅠ・T2000m)では、エイントヒアー、エレガントファッション、ボウマンズクロッシング達に加えて、伊共和国大統領賞・英チャンピオンS・プリンスオブウェールズS・クイーンエリザベスⅡ世Sと欧州でGⅠ競走4勝を挙げていたラクティ、日本から参戦してきた桜花賞馬ダンスインザムード、タタソールズ金杯などの勝ち馬パワーズコート、仏オークス馬ラティス、ヴィットリオディカプア賞を勝ってきたエインシャントワールド、オペラ賞を勝ってきたアレクサンダーゴールドラン、コックスプレート勝ち馬フィールズオブオマー、ローマ賞など4連勝中のソルジャーホロウ、メルセデスベンツ大賞・ドラール賞を勝ってきたタッチオブランドなどが顔を連ねた。そのために本馬の単勝オッズは21倍で、14頭立ての13番人気の低評価。しかし本馬は激走した。直線入り口最後方という位置取りから大外を通って豪快な末脚を繰り出し、次々に内側の馬達を抜いていった。馬群の中団後方から抜け出したアレクサンダーゴールドランだけには僅かに届かず短頭差の2着に敗れたが、ここ数戦の不甲斐ない内容が嘘のような好走だった。

年明け初戦のスチュワーズC(T1600m)では、スーパーキッド、エイントヒアー、エレガントファッション、チャイニーズクラブチャレンジCを勝ってきたハイインテリジェントなどが対戦相手となり、コーツィー騎手に代わってクリストフ・スミヨン騎手が騎乗する本馬は単勝オッズ6.8倍の4番人気だった。しかし道中は先頭から6馬身ほど離された最後方を進み、直線入り口でもまだその位置取りながら、ここから全馬をごぼう抜きにして、2着エイントヒアーに1馬身3/4差をつけるという、実に鮮やかな勝利を見せた。

次走の香港金杯(T2000m)では、スーパーキッド、エイントヒアー、エレガントファッション、ボウマンズクロッシング、前年の香港マイル2着馬パーフェクトパートナーなどを抑えて、単勝オッズ2.2倍の1番人気に支持された。ここで本馬に騎乗したコーツィー騎手は前走でスミヨン騎手が採用した大胆な後方待機策は採らずに、普通に馬群の中団を進ませた。しかし直線で伸びずに、パーフェクトパートナーの3馬身半差5着に敗退した。

次走のチェアマンズT(T1600m)でも、パーフェクトパートナー、エレガントファッション、ボウマンズクロッシング、スーパーキッド、エイントヒアー、ハイインテリジェント、ブルズアイといった顔馴染みの馬ばかりが対戦相手となった。パーフェクトパートナーが単勝オッズ2.4倍の1番人気で、本馬は単勝オッズ3.6倍の2番人気だった。ここで本馬に騎乗したのは初コンビとなるブレット・プレブル騎手だった。プレブル騎手は本馬を最後方に陣取らせると、直線入り口で先頭から7馬身ほどあった差を一気にひっくり返し、2着エイントヒアーに1馬身3/4差をつけて快勝した。

その後はクイーンエリザベスⅡ世C(香GⅠ・T2000m)に向かった。パーフェクトパートナー、エレガントファッション、スーパーキッド、エイントヒアーなどに加えて、ドンカスターH・クイーンエリザベスS2回・ジョージメインS・マッキノンS・チッピングノートンS・ランヴェットSと豪州GⅠ競走7勝を挙げてきたグランドアーミー、香港ダービーを勝ってきたヴェンジェンスオブレイン、香港ダービー2着のルシアンパール、加国際S・香港ヴァーズ・ドバイシーマクラシックを勝ってきたフェニックスリーチ、ドバイデューティーフリーを勝ってきた豪州GⅠ競走4勝馬エルヴストローム、シンガポール航空国際C勝ち馬エパロ、南アフリカ最大の競走ダーバンジュライの勝ち馬グレイズインといった有力馬勢が大挙して出走しており、さすがの本馬も単勝オッズ10倍の6番人気止まり。そして結果も、直線入り口最後方からの追い込みが届かず、ヴェンジェンスオブレインの3馬身3/4差6着だった。

続いて出走したのはチャンピオンズマイル(T1600m)だった。エイントヒアー、ボウマンズクロッシング、スーパーキッド、パーフェクトパートナー、タイバー、香港国際マイルトライアル勝ち馬ザデューク、欧州から参戦してきた英1000ギニー・愛1000ギニー・コロネーションS・サンチャリオットS勝ちの名牝アトラクション、日本から参戦してきた北海道営競馬の名馬コスモバルクなどの姿もあったが、何と言っても最大の注目株はサイレントウィットネスだった。本馬と同厩のサイレントウィットネスは、香港スプリント2回・センテナリースプリントC2回・チェアマンズスプリント2回などデビューから無敗の17連勝中であり、既に香港においては競馬の枠を飛び越えた英雄となっていた。デビューから一貫してサイレントウィットネスに騎乗していたコーツィー騎手は当然のようにサイレントウィットネスを選択し、本馬にはジェラルド・モッセ騎手が騎乗した。サイレントウィットネスにとっては初のマイル戦だったが、それでも単勝オッズ1.2倍の1番人気。本馬は2番人気だったが、単勝オッズは9.3倍だった。

スタートが切られるとサイレントウィットネスが先頭に立ち、本馬はやはり後方待機策を採った。そしてインコースをロスなく走って6番手で直線に入ると、逃げるサイレントウィットネスを猛追。ゴール直前で際どくかわして短頭差で勝利を収め、サイレントウィットネスに初黒星をつけてしまった。サイレントウィットネスを応援していた香港の競馬ファン達は落胆し、2頭を管理するクルーズ師もさぞかし複雑な心境だっただろうが、2頭の所有者は異なっているし、勝負事だから止むを得ないだろう(ここでわざとサイレントウィットネスに勝たせたりしたら、それは八百長である)。

本馬の次走は、サイレントウィットネスと共に日本に遠征しての安田記念(日GⅠ・T1600m)となった。対戦相手は、NHKマイルCなどの勝ち馬テレグノシス、前年の皐月賞馬ダイワメジャー、ダンスインザムード、高松宮記念などの勝ち馬アドマイヤマックス、京王杯スプリングCを勝ってきたアサクサデンエン、京都金杯・東京新聞杯の勝ち馬ハットトリック、中山記念・マイラーズC2回の勝ち馬ローエングリン、前年の秋華賞馬スイープトウショウ、それにやはり香港から遠征してきたボウマンズクロッシングなどだった。人気は割れていたが、テレグノシスが単勝オッズ5.8倍の1番人気、ダイワメジャーが単勝オッズ6.8倍の2番人気、ダンスインザムードが単勝オッズ7.5倍の3番人気、アドマイヤマックスが単勝オッズ7.6倍の4番人気と上位人気は日本馬勢が占め、距離が不安視されたサイレントウィットネスは単勝オッズ8.6倍の5番人気、安定感がない本馬は単勝オッズ10.3倍の6番人気だった。

レースはローエングリンが逃げてサイレントウィットネスが2番手を追走し、モッセ騎手騎乗の本馬はやはり後方から進む展開となった。そして四角でいったん最後方まで下がると外側に持ち出して直線で鋭い末脚を繰り出した。しかし仕掛けがワンテンポ遅れたのとコースが荒れた外側を走った事などが響いて、全馬を差し切ることはできず、ゴール直前でカンパニーを僅かに首差捕らえて4番手に上がるのが精一杯だった。レースは3着に逃げ粘ったサイレントウィットネスをアサクサデンエンとスイープトウショウがかわして、アサクサデンエンが勝利を収め、本馬はアサクサデンエンから1馬身3/4差の4着に敗れた。

04/05シーズンの成績は9戦3勝だったが、このシーズンの香港最優秀マイラーに選ばれた。

競走生活(05/06シーズン)

翌05/06シーズンは前年と同じく10月の沙田トロフィー(T1600m)から始動。タイバー、ヴェンジェンスオブレイン、パーフェクトパートナー、ボウマンズクロッシング、ザデューク、それに5か月前の香港チャンピオンズ&チャターCでヴェンジェンスオブレインの2着だったベストギフト、香港クラシックマイル勝ち馬シンチレーションなどが対戦相手となった。1戦叩いてきたタイバーが単勝オッズ3.9倍の1番人気で、本馬は単勝オッズ4.2倍の2番人気だった。ここでも先頭から12馬身ほど離された最後方を進み、直線の末脚に賭けたが、追い込みきれずに、ベストギフトの3馬身差6着に敗れた。

次走の香港国際マイルトライアル(T1600m)では、タイバー、ザデューク、パーフェクトパートナーなどを抑えて単勝オッズ3.4倍の1番人気に支持された。ここでは平素より前目の馬群の中団でレースを進め、直線に入ってから仕掛けて残り200m地点で先頭に立った。しかしここから後続との差を広げられず、単勝オッズ78倍の伏兵デイヴズベストにゴール直前で捕まって首差2着に敗れた。

それでも本番の香港マイル(香GⅠ・T1600m)では、前年の香港Cで7着に終わっていたラクティ、フォレ賞を勝ってきたコートマスターピース、デイヴズベスト、シンチレーション、パーフェクトパートナー、スーパーキッド、ザデューク、日本から遠征してきたアサクサデンエンと安田記念15着後にマイルCSを勝っていたハットトリックの2頭などを抑えて、単勝オッズ4倍の1番人気に支持された。今回は前走と異なり道中は後方を進み、直線入り口10番手から馬群の間を割って追い上げてきたが、本馬の外側から豪脚を繰り出したハットトリックやデイヴズベストとの末脚合戦に敗れた上に、先行したザデュークを捕まえることにも失敗し、ハットトリックの2馬身1/4差4着に敗れた。

年明け初戦のスチュワーズC(T1600m)では、デイヴズベスト、ザデューク、タイバー、パーフェクトパートナー、スーパーキッド、スーパーキッド、ベストギフト、新国のGⅠ競走ベイヤークラシックの勝ち馬で香港ダービー2着のルシアンパールなどを抑えて単勝オッズ2.9倍の1番人気に支持された。しかしスタートで出遅れて後方からの競馬となり、直線で猛然と追い上げるも全く届かず、ルシアンパールの5馬身3/4差8着に敗れた。ちなみにこのレースの鞍上は久々のコンビとなるコーツィー騎手だったが、これ以降彼が本馬に乗ることはなかった。

次走の香港金杯(T2000m)では、ルシアンパール、ベストギフト、スーパーキッド、 デイヴズベスト、ボウマンズクロッシング、リヴァーダンサー、タイバー、ザデュークなどが対戦相手となった。さすがに今回は少し人気を落とし、単勝オッズ7.2倍の3番人気だった。ここで騎乗したスミヨン騎手は後方待機策から早めに仕掛ける作戦に出た。ゴール前の接戦に敗れてスーパーキッドの頭差2着という結果だったが、前走よりは内容が良化していた。

その後はスミヨン騎手と共にドバイに遠征し、ドバイデューティーフリー(首GⅠ・T1777m)に参戦。英チャンピオンS勝ち馬デビッドジュニア、前哨戦のジェベルハッタを勝ってきたタッチオブランド、イスパーン賞・クイーンアンSなどの勝ち馬ヴァリクシール、前哨戦のアルファフィディフォートなど4連勝中のリンガリ、豪フューチュリティSを勝ってきたフィールズオブオマー、クレメントLハーシュ記念ターフCSS・サンマルコスSなどの勝ち馬ザティンマン、ターフマイルSなどの勝ち馬ホスト、それに日本から来たハットトリックとアサクサデンエンなどが対戦相手となった。レースでは序盤の後方待機策から道中で少し位置取りを上げて馬群の中団内側につけた。そして直線に入ってきたのだが残り500m地点で進路が塞がってしまい、仕方なく外側に持ち出すロスがあったために追い上げきれず、デビッドジュニアの6馬身3/4差5着に終わった。

帰国初戦のクイーンエリザベスⅡ世C(香GⅠ・T2000m)では、英オークス・愛オークス・BCフィリー&メアターフ・香港ヴァーズを勝っていた一昨年のカルティエ賞年度代表馬ウィジャボード、香港ダービーを勝ってきたヴィヴァパタカ、フィリーズクラシック・ウーラヴィントン2200を勝っていた南アフリカの名牝イリデセンス、それにベストギフト、スーパーキッド、ボウマンズクロッシング、ルシアンパール、リヴァーダンサーなどが対戦相手となった。実績最上位のウィジャボードが単勝オッズ3.5倍の1番人気で、本馬は単勝オッズ11倍の6番人気だった。1年前の同競走以来のコンビとなるプレブル騎手騎乗の本馬は、馬群の中団後方につけると直線に入る前で内側を通って加速して6番手で直線を向いた。そしていったんは3番手まで上がったが、ここから伸びを欠いて順位を落とし、イリデセンスの3馬身半差5着に敗れた。

次走のチャンピオンズマイル(T1600m)では、前年暮れのスプリンターズSを勝利したサイレントウィットネスの姿もあった。前年の同競走では本馬がサイレントウィットネスの連勝を止めていたが、それでもサイレントウィットネスが単勝オッズ2.5倍の1番人気に支持され、本馬は単勝オッズ12.3倍の5番人気だった。ところが蓋を開けてみれば、逃げたサイレントウィットネスが直線で馬群に沈むのと対照的に、中団にいた本馬は直線で馬場の真ん中を堂々と突き抜け、2着ダナコートに1馬身半差をつけて完勝した。

その後は再来日して2度目の安田記念(日GⅠ・T1600m)に参戦した。対戦相手は、高松宮記念・京王杯スプリングCを連勝してきたオレハマッテルゼ、マイラーズCを勝ってきたダイワメジャー、ヴィクトリアマイルを勝ってきたダンスインザムード、テレグノシス、産経大阪杯を勝ってきたカンパニー、弥生賞・セントライト記念・毎日王冠・中山記念2回とGⅡ競走には異常に強いバランスオブゲーム、京王杯スプリングCで2着してきたインセンティブガイ、シンザン記念・ダービー卿チャレンジトロフィーの勝ち馬グレイトジャーニー、前年のフェブラリーS勝ち馬メイショウボーラー、CBC賞勝ち馬シンボリグラン、東京新聞杯勝ち馬フジサイレンス、ローエングリン、小倉大賞典2着馬エイシンドーバー、それにドバイデューティーフリーで12着だったハットトリック、同15着最下位だったアサクサデンエンの日本馬15頭と、前走チャンピオンズマイルで本馬の3着だったジョイフルウィナー、ザデュークの香港馬2頭だった。

前走を勝ってきた馬はどれもこれも前年の安田記念では惨敗していたり、前年の安田記念で上位に入った馬は揃って最近不振だったりで、極めて予想が難しいレースとなった。人気で凡走、不人気で好走する傾向が強かった本馬の取捨選択もファンにとって悩みの種であり、本馬のオッズは特に乱高下していた(本馬陣営の関係者が馬券を大量購入した可能性も否定できない)。最終的にはオレハマッテルゼが前年11着にも関わらず単勝オッズ5.7倍の1番人気に押し出され、前年8着のダイワメジャーが単勝オッズ5.8倍の2番人気、本馬が単勝オッズ6.4倍の3番人気、前年最下位のダンスインザムードが単勝オッズ7.3倍の4番人気、前年6着のテレグノシスが単勝オッズ7.4倍の5番人気、前年5着のカンパニーが単勝オッズ8.5倍の6番人気、前年15着のハットトリックが単勝オッズ9.7倍の7番人気で、前年優勝馬アサクサデンエンは単勝オッズ24.5倍の10番人気に留まった。

人気の一角を占めた本馬だったが、レース前のパドックで酷く発汗しており、不安視する意見も聞かれた。スタートが切られると、メイショウボーラーが先頭に立ち、ローエングリン、ダイワメジャー、オレハマッテルゼなどがそれを追って先行集団を形成。プレブル騎手騎乗の本馬は馬群のほぼ中間辺りのインコースにつけた。9番手で直線を向いた時点では前方に他馬の壁が出来ており、進路が無かった。しかし少し外側に持ち出すと残り400m地点で馬群の隙間に入り込み、そこから一気に突き抜けていった。残り200m地点で先頭に立った本馬の後方では、先行して粘ったダイワメジャーを、追い込んだアサクサデンエンとジョイフルウィナーの2頭が辛うじて捕らえていたが、2着争いにはまるで無縁の走りを見せた本馬が2着アサクサデンエンに2馬身半差をつけて完勝。香港調教馬としては2000年のフェアリーキングプローン以来6年ぶり史上2頭目の安田記念制覇となった。そのときはフェアリーキングプローンとドバイ所属のディクタットの海外馬ワンツーフィニッシュだったが、今回はアサクサデンエンがジョイフルウィナーを鼻差抑えてくれたおかげ(それで馬券を外した人には申し訳ない書き方だが)で海外馬ワンツーフィニッシュは辛うじて免れた。

05/06シーズンは9戦して僅か2勝だったが、豪フューチュリティS・ドバイデューティーフリー・チャンピオンズマイル・安田記念の4競走で構成されるアジアマイルチャレンジで優勝を飾った事もあり、香港年度代表馬・最優秀マイラー・最高人気馬に選出された。また、アジアマイルチャレンジの対象競走を2勝したために100万ドルのボーナスも手に入れた(2011年を最後にアジアマイルチャレンジは休止となり、ボーナス獲得馬は後にも先にも本馬のみとなった)。

競走生活(06/07シーズン)

翌06/07シーズンも現役を続行したが、シーズン開始前に本馬は後脚に腫瘍を患ってしまい、切除手術が行われた。手術は成功して腫瘍は完治したが、その後の本馬からは良くも悪くもファンの評価を覆し続けたかつての姿は影を潜め、時折見せ場を作るレースもあったが、多くのレースで低評価どおりの凡走という結果に陥ることになる。

シーズン初戦の沙田トロフィー(T1600m)は単勝オッズ11倍の8番人気で、グリーントレジャーの7馬身差13着最下位。香港国際マイルトライアル(T1600m)は単勝オッズ15倍の6番人気で、アルマダの3馬身差6着。香港マイル(香GⅠ・T1600m)は単勝オッズ8.5倍の3番人気で、ザデュークの2馬身差4着。年明け初戦のチャイニーズクラブチャレンジC(T1400m)は単勝オッズ15倍の6番人気で、フローラルペガサスの5馬身1/4差9着。スチュワーズC(T1600m)は単勝オッズ12倍の6番人気で、アルマダの4馬身差4着。香港金杯(T2000m)は単勝オッズ8.6倍の4番人気だったが、久々に先行して直線で先頭争いを展開。あわやと思わせる場面もあったが、逃げたヴェンジェンスオブレインと差してきたヴィヴァパタカに屈して、ヴェンジェンスオブレインの3/4馬身差3着と惜敗した。

その後は2度目のドバイ遠征を行い、前年と異なりドバイワールドC(首GⅠ・D2000m)に参戦。この理由に関して陣営は、オールウェザー調教で優れた動きを見せた事と、母方の祖父が米国ダート路線の歴史的名馬アリシーバである事を挙げていたが、いかんせん出走馬中で唯一のダート競走未経験馬だったため、単勝オッズ41倍で7頭立ての最低人気だった。しかしレースでは馬群の中団を進み、加速した後続馬にかわされていったんは最後尾まで落ちたが、直線に入るとばてた馬達を4頭かわして3着に入った。勝った前年のエクリプス賞年度代表馬インヴァソールからは9馬身3/4差、2着のウッドワードS勝ち馬プレミアムタップからも8馬身差をつけられていたが、当時日本最強ダート馬だったヴァーミリアン(4着)には5馬身1/4差をつけており、本馬にとって最初で最後のダート競走だった事を考慮すると大健闘と言えるだろう。

帰国後のチャンピオンズマイル(香GⅠ・T1600m)では3連覇が懸かっていたが、ドバイ遠征時に軽度の負傷を負って調整が順調ではなかったためか、単勝オッズ14倍の5番人気に留まり、結果もエイブルワンの8馬身差8着と振るわなかった。この大敗から立て直すためにこの年の安田記念は回避し、次走は香港チャンピオンズ&チャターC(T2400m)となった。しかし単勝オッズ21倍の4番人気で、ヴィヴァパタカの24馬身差7着最下位と惨敗した。06/07シーズンは9戦未勝利だった。

競走生活(07/08シーズン)

翌07/08シーズンも現役を続け、4年連続で沙田トロフィー(T1600m)から始動した。単勝オッズ24倍の8番人気だった上にスタートで出遅れてしまったが、ゴール前では全盛期を髣髴とさせる末脚を見せた。結果は5着ながら、勝ったダウンタウンとの着差は1馬身3/4差だった。次走の香港国際Cトライアル(T2000m)では単勝オッズ11倍の4番人気と少し評価を上げた。今回も直線一気の追い込みを見せたが、ヴィヴァパタカの2馬身1/4差5着に敗れた。

香港国際ミーティングは見送り、翌年2月のセンテナリーヴァーズ(T1800m)へと向かった。ここでは単勝オッズ9.2倍の4番人気だったが、一昨年のドバイデューティーフリー以来のコンビとなるスミヨン騎手を鞍上に、直線入り口で先頭から6馬身ほど離された最後方から鮮やかに差し切り、2着ヴァイタルキングに3馬身差をつけて快勝。安田記念以来1年8か月ぶりの勝利を挙げた。

次走の香港金杯(T2000m)でもスミヨン騎手とコンビを組み、単勝オッズ5.7倍の2番人気に推された(1番人気はヴィヴァパタカで単勝オッズ1.5倍)。今回も直線勝負に賭けたが、ヴィヴァパタカに追いつくことは出来ず、ゴール直前でフローラルペガサスとの2着争いにも敗れて、ヴィヴァパタカの2馬身3/4差3着に終わった。

続いて3度目のドバイ遠征を行い、今度はドバイデューティーフリー(首GⅠ・T1777m)に出走した。このレースは非常に好メンバーが揃っており(その詳細はフィンシャルベオの項を参照)、本馬は単勝オッズ23倍の10番人気だった。しかしレースを制したのは単勝オッズ51倍の最低人気馬ジェイペグ。ジェイペグはスローペースの逃げに持ち込んでの勝利だったため、後方からレースを進めるタイプの本馬には全く不適な展開となり、ジェイペグから6馬身半差の13着という結果に終わった。

帰国初戦のチャンピオンズマイル(香GⅠ・T1600m)では、単勝オッズ49倍の9番人気とまったく評価されていなかった。前走の内容を精査すればもう少し人気があっても良さそうなものであり、実際に中団内側から鋭い末脚を見せて、勝ったグッドババから3馬身差、2着アルマダから2馬身差の3着に入った。上位2頭はこの時点における香港マイル路線の両巨頭と言える存在であり、それに続く順位だった本馬は健在ぶりを見せた事になる。

そこで、次走は3度目の出走となる安田記念(日GⅠ・T1600m)となった。陣営は結構強気のコメントを出していたが、しかし一昨年の覇者でしかも前走好走とは言っても、もはや完全に全盛期を過ぎているのは明らかであり、単勝オッズ49.7倍で13番人気の低評価。一昨年優勝時と同じくプレブル騎手とコンビを組んだ本馬は馬群の中団好位を進んだが、直線に入ると失速して、ウオッカの11馬身差14着に敗れた。07/08シーズンの成績は7戦1勝だった。

競走生活(08/09シーズン)

翌08/09シーズンも現役を続けたが、シーズン開始前にこの年の香港Cを最後に現役を引退する旨が発表されていた。まずは5年連続で沙田トロフィー(T1600m)から始動した。しかし単勝オッズ39倍の9番人気という低評価であり、結果も中団から伸びずにヴィヴァパタカの3馬身半差9着に敗れた。次走の香港国際Cトライアル(T2000m)では、単勝オッズ20倍の7番人気で、ヴィヴァパタカの4馬身3/4差8着最下位に敗れた。

引退レースとなった香港C(香GⅠ・T2000m)では、単勝オッズ40倍の6番人気だった。レースでは馬群の中団後方を進み、直線入り口11番手から一時は2番手まで順位を上げてきたが、最後にスタミナが切れて右側によれて失速し、イーグルマウンテンの4馬身1/4差5着に敗退。しかも右側によれた際に他馬を圧迫して複数の馬の進路を妨害してしまい、本馬は降着にならなかったが鞍上のスミヨン騎手は騎乗停止処分を受ける(しかも妨害を受けたうちの1頭ヴィヴァパタカを管理していたジョン・ムーア調教師の息子ジョージ・ムーア氏とレース翌日に大喧嘩をして、ムーア氏に怪我をさせている)という、非常に後味が悪い最終戦となってしまった。レース3日後に正式に引退が発表された。

血統

ロイヤルアカデミー Nijinsky Northern Dancer Nearctic Nearco
Lady Angela
Natalma Native Dancer
Almahmoud
Flaming Page Bull Page Bull Lea
Our Page
Flaring Top Menow
Flaming Top
Crimson Saint Crimson Satan Spy Song Balladier
Mata Hari
Papila Requiebro
Papalona
Bolero Rose Bolero Eight Thirty
Stepwisely
First Rose Menow
Rare Bloom
Wild Vintage Alysheba Alydar Raise a Native Native Dancer
Raise You
Sweet Tooth On-and-On
Plum Cake
Bel Sheba Lt. Stevens Nantallah
Rough Shod
Belthazar War Admiral
Blinking Owl
Vintage Foolish Pleasure What a Pleasure Bold Ruler
Grey Flight
Fool-Me-Not Tom Fool
Cuadrilla
Prix Vaguely Noble ヴィエナ
Noble Lassie
Margarethen Tulyar
Russ-Marie

ロイヤルアカデミーは当馬の項を参照。

母ワイルドヴィンテージは仏国で走り15戦1勝。本馬の半姉ヴィーノヴェリタス(父チーフズクラウン)の子にスリムシェイディ【サンマルコスS(米GⅡ)2回・ジョンヘンリーターフCS(米GⅡ)】がいる。ワイルドヴィンテージの半兄には本邦輸入種牡馬インイクストリーミス(父シャーペンアップ)【ギシュ賞(仏GⅢ)・ロンポワン賞(仏GⅢ)】、半妹にはジュヴェニア(父トランポリノ)【マルセルブサック賞(仏GⅠ)】がいる他、ワイルドヴィンテージの半姉ミレシメ(父リヴァーマン)の子にミレミクス【グレフュール賞(仏GⅡ)】がいる。ワイルドヴィンテージの祖母の半妹にはトリリオン【ガネー賞(仏GⅠ)】がおり、トリリオンの娘である鉄の女トリプティクは本馬の近親。それ以外にも、ジェネラスイマジン兄妹や、モーリスドギース賞3連覇のムーンライトクラウド、凱旋門賞2連覇のトレヴ、公営競馬の名馬フリオーソなどの名前も見られる優れた牝系である。→牝系:F4号族④

母父アリシーバは当馬の項を参照。

競走馬引退後

競走馬を引退した本馬は、最後のレースとなった香港Cから18日後の2009年元日に沙田競馬場で行われた引退式に出た後、豪州のメルボルン郊外のウッドランズ歴史公園にある国際功労馬繋養施設リヴィングレジェンドファームに移動した。この場所には先に引退していた同厩馬サイレントウィットネスもおり、現在も2頭揃ってこの地で余生を送っている。

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