セントジョヴァイト
和名:セントジョヴァイト |
英名:St.Jovite |
1989年生 |
牡 |
鹿毛 |
父:プレザントコロニー |
母:ノーザンサンセット |
母父:ノースフィールズ |
||
愛ダービーを12馬身差のウルトラレコードタイムで圧勝したのに続いてキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDSも圧勝する |
||||
競走成績:2・3歳時に愛仏英で走り通算成績11戦6勝2着2回 |
誕生からデビュー前まで
米国ケンタッキー州ペイソンスタッドにおいてヴァージニア・クラフト・ペイソン夫人により生産・所有され、愛国ジム・S・ボルジャー調教師に預けられた。ペイソン夫人はスポーツ・イラストレイテッド誌の記者であり、取材活動において知り合った当時79歳のチャールズ・シップマン・ペイソン氏(メジャーリーグ球団ニューヨークメッツのオーナーだった)と1977年に再婚した後に馬産に没頭するようになっていた。主戦はクリスティ・ロシェ騎手で、本馬の11戦中10戦に騎乗した。
本馬は背こそ高かったが、「無駄な肉はついていないが、直線形の首筋はあまり印象的でない」と評されており、それほど見栄えが良い馬ではなかったようである。
競走生活(2歳時)
2歳8月にレパーズタウン競馬場で行われた芝7ハロンの未勝利戦でデビューした。このレースでは後に伊国のGⅡ競走リボー賞を勝つウェルシュリバティーが単勝オッズ3倍の1番人気に支持されており、ロシェ騎手が騎乗する本馬は単勝オッズ3.5倍の2番人気だった。しかし結果は本馬が2着ウェルシュリバティーに5馬身差をつけて圧勝した。
それから2週間後にカラー競馬場で出走したアングルシーS(愛GⅢ・T6.5F)では、レイルウェイSの勝ち馬で後に愛ナショナルS・ベレスフォードSを勝つエルプラド(2002年の北米首位種牡馬)との対戦となった。エルプラドが単勝オッズ1.73倍の1番人気に支持され、本馬は単勝オッズ3.5倍の2番人気だった。レースでは3着馬を8馬身も引き離して本馬とエルプラドが接戦を演じた末に、本馬が首差で勝利を収めた。
それから4週間後の愛フューチュリティS(愛GⅢ・T8F)では、後の伊ダービー馬インナティフ、愛ナショナルSで3着してきたメコン、グラデュエーションSで2着してきたチクファなどが対戦相手となった。2週間前の愛ナショナルSをエルプラドが勝っていた事も後押ししたのか、本馬が単勝オッズ1.8倍の1番人気に支持された。レースでは逃げる単勝オッズ9倍の4番人気馬チクファを追って2番手を追走した。そして残り2ハロン地点でチクファをかわして抜け出そうとした。しかしここで二の脚を使ったチクファに叩き合いに持ち込まれ、いったんは差し返された。しかしゴール直前で再び前に出て、なんとか首差で勝利した。
さらにその2週間後には渡仏して仏グランクリテリウム(仏GⅠ・T1600m)に参戦した。対戦相手のレベルは過去3戦から格段に上昇していた。その筆頭格は何と言ってもボワ賞・ロベールパパン賞・モルニ賞・サラマンドル賞など5連勝中のアラジであり、他にもロシェット賞1位入線2着降着のレインボーコーナー、ソラリオS2着馬シアトルライム、サラマンドル賞3着馬シルヴァーカイト、後のトーマブリョン賞の勝ち馬コードブレイカーが出走していた。アラジが単勝オッズ1.2倍という圧倒的な1番人気に支持され、レインボーコーナーが単勝オッズ5.8倍の2番人気、シアトルライムが単勝オッズ6.8倍の3番人気で、本馬は単勝オッズ13倍の4番人気止まりだった。スタートが切られると本馬は果敢に逃げを打った。しかし直線に入る手前で既にアラジにかわされていた。直線ではレインボーコーナーやシアトルライムに差されてさらに順位を落とし、勝ったアラジから3馬身3/4差の4着に敗退した。もっとも、本馬以外の出走馬はマイル前後の距離を得意とする馬ばかりだったから、それなりに良く走ったと評価されるべきであろう。2歳時は4戦3勝の成績で、愛最優秀2歳牡馬に選出された。
競走生活(3歳初期)
3歳時は4月にカラー競馬場で行われた古馬混合戦グラッドネスS(愛GⅢ・T7F)から始動した。プリンセスマーガレットSを勝っていた3歳牝馬ベゼル、ハンガーフォードSの勝ち馬でフォレ賞2着の実績もあった5歳牡馬ノーリッチ、後にグリーンランズSを勝利する4歳牡馬ストリートレベルなどが対戦相手となった。本馬が単勝オッズ1.73倍の1番人気、ベゼルが単勝オッズ6倍の2番人気、ノーリッチが単勝オッズ6.5倍の3番人気となった。しかし生憎このレースは重馬場で行われた。重馬場を不得手としていた本馬は脚を取られてスムーズに走れず、ベゼル、ノーリッチ、ストリートレベルの上位争いに全く参加できなかった。レースはベゼルが勝利を収め、ノーリッチが首差2着、ストリートレベルがさらに半馬身差の3着で、本馬はストリートレベルから8馬身差をつけられた4着と大敗してしまった。
次走はそれから4週間後のデリンズタウンスタッドダービートライアルS(愛GⅢ・T10F)となった。対戦相手は、後のガリニュールS2着馬ファイアリングラインなど4頭であり、グラッドネスSより出走馬のレベルは明らかに落ちていた。今回も本馬の苦手な重馬場となったが、それでも本馬が単勝オッズ1.47倍の1番人気に支持され、本馬より3ポンド斤量が軽いファイアリングラインが単勝オッズ5倍の2番人気となった。そして今回は本馬が馬場状態を克服して、2着ファイアリングラインに3馬身差をつけて勝利した。
次走は英ダービー(英GⅠ・T12F10Y)となった。しかし本馬は事前の調教中に左脚に軽度の負傷をしており、不安を抱えながらの出走となった。この少し前までは、前年の仏グランクリテリウム勝利後に米国のBCジュヴェナイルも圧勝して2歳にしてカルティエ賞年度代表馬に選ばれたアラジがこの年の英ダービーの本命と目されていた。しかしケンタッキーダービーに出走して8着と惨敗を喫したアラジは英ダービーを回避。そのために一転して混戦模様となった。対戦相手は、英2000ギニー・愛2000ギニー・ミドルパークS・英シャンペンSの勝ち馬ロドリゴデトリアーノ、デューハーストS・ヴィンテージSの勝ち馬でコヴェントリーS・クレイヴンS2着のドクターデヴィアス、英2000ギニー5着馬ムータラム、クレイヴンS・ダンテSの勝ち馬アルナスルアルワシーク、前年の仏グランクリテリウムで2着した後にフォンテーヌブロー賞を勝ち仏2000ギニーで2着していたレインボーコーナー、リングフィールドダービートライアルSを勝ってきたレーシングポストトロフィー3着馬アセッサー、デューハーストS・ダンテS2着のグレートパーム、チェスターヴァーズを勝ってきたツイストアンドターン、英2000ギニー4着馬シルヴァーウィスプ、サンダウンクラシックトライアルSを勝ってきたポレンカウントなど17頭だった。ロドリゴデトリアーノが1番人気に支持されたが、その単勝オッズは7.5倍だった。アラジと同じくケンタッキーダービーに出走して7着に終わりながらも英ダービーに参戦してきたドクターデヴィアスが単勝オッズ9倍の2番人気、父がスタミナ豊富な凱旋門賞2連覇のアレッジドという事で距離が延びて期待されていたムータラム、アルナスルアルワシーク、レインボーコーナー、アセッサーの4頭が並んで単勝オッズ10倍の3番人気、グレートパームが単勝オッズ11倍の7番人気、シルヴァーウィスプが単勝オッズ12倍の8番人気、ツイストアンドターンが単勝オッズ13倍の9番人気で、本馬とポレンカウントが並んで単勝オッズ14倍の10番人気だった。
スタートが切られるとツイストアンドターンが先頭に立った。本馬はスタートが今ひとつだったが、ロシェ騎手が手綱を押して先行。逃げるツイストアンドターンを見るように4番手を追走した。タッテナムコーナーでロシェ騎手が仕掛けたが、やや反応が悪く、直後の5番手を走っていたドクターデヴィアスに直線手前でかわされた。それでも前の馬が1頭失速したために4番手で直線に入ると、逃げるツイストアンドターンを必死に追撃。先に外側から抜け出して先頭に立ったドクターデヴィアスには2馬身及ばなかったものの、ツイストアンドターンをかわし、ゴール前で追い込んできたシルヴァーウィスプの追撃も短頭差で凌いで、2着を死守した。
愛ダービー
次走は愛ダービー(愛GⅠ・T12F)となった。このレースこそが本馬の名を不朽のものとしたのである。対戦相手は、ドクターデヴィアス、クイーンズヴァーズなど4連勝で臨んできたランドオーナー、グラデュエーションSの勝ち馬で愛2000ギニー2着のエズード、リュパン賞2着・仏ダービー3着のコンテスティドビッド、仏ダービー2着馬マリニャンなど10頭だった。ドクターデヴィアスが単勝オッズ1.8倍の1番人気、本馬が単勝オッズ4.5倍の2番人気、ランドオーナーが単勝オッズ8倍の3番人気、エズードが単勝オッズ11倍の4番人気、コンテスティドビッドとマリニャンが並んで単勝オッズ12倍の5番人気となった。
絶好の良馬場で行われたレースでは、ボルジャー師が本馬のために用意したペースメーカー役のアピーリングバブルズが先頭を引っ張り、本馬は少し離れた2番手、ドクターデヴィアスは4番手を追走した。やがてアピーリングバブルズが失速すると本馬が自動的に先頭に立ち、すぐに外側からドクターデヴィアスが並びかけてきた。この2頭が並んで三角を回って四角に入っていったが、直線入り口では本馬がドクターデヴィアスを2馬身ほどリードしていた。そして直線に入ってロシェ騎手が鞭を使うと、本馬は瞬く間にドクターデヴィアスを引き離していった。残り2ハロン地点では3~4馬身差、残り1ハロン地点では7~8馬身差、最後は2着ドクターデヴィアスに同競走史上最大着差となる12馬身差をつけてゴールラインを通過した。
勝ちタイム2分25秒6は、1962年にタンブリンが計時した2分28秒8を3秒2も更新する驚異的なレースレコードで、1984年の愛オークスでプリンセスパティが計時したコースレコード2分28秒6をも3秒更新するものだった。このレコードは20年以上経過した今日になっても未だに破られる気配さえ見えない(本馬に次いで同コース史上2位のタイムで走破したのは、2001年の愛ダービーを勝ったガリレオと2005年の愛オークスを勝ったシャワンダの2頭だが、その勝ちタイムは2分27秒1である)。後に計測しなおすと公式記録よりも丁度1秒遅いタイムだったという説もあるが、それでも素晴らしいタイムであるであることには変わりが無い。
キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDS
この一戦により一躍スターダムにのし上った本馬は、その勢いを駆ってキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDS(英GⅠ・T12F)に駒を進めた。対戦相手は、コロネーションC・キングエドワードⅦ世S・プリンスオブウェールズS・ジョンポーターS・オーモンドSの勝ち馬で前年の英セントレジャー2着のサドラーズホール、英ダービー3着後にプレミアSを勝ってきたシルヴァーウィスプ、サースククラシックトライアルSの勝ち馬で前走キングエドワードⅦ世S2着のジューン(後に豪州に移籍してメルボルンCを勝ち、ジャパンCにも参戦している)、タタソールズ金杯・ブリガディアジェラードSの勝ち馬で前走エクリプスS2着のオペラハウス、プリンセスオブウェールズS・ジョッキークラブSの勝ち馬で前走エクリプスS3着のサピエンス、ジョッキークラブS・ハードウィックS2回・プリンセスオブウェールズS・ヨークシャーC・リングフィールドダービートライアルS・ジョンポーターSの勝ち馬でサンクルー大賞・コロネーションC2着・前年のキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDS3着のロックホッパー、英国際S・アールオブセフトンS2回の勝ち馬で英ダービー・エクリプスS・コロネーションC2着の前年のカルティエ賞最優秀古馬テリモンの計7頭だった。本馬が単勝オッズ1.8倍の1番人気、4連勝中のサドラーズホールが単勝オッズ4.5倍の2番人気、シルヴァーウィスプが単勝オッズ9倍の3番人気、ジューンが単勝オッズ11倍の4番人気、オペラハウスが単勝オッズ15倍の5番人気となった。
このレースではロシェ騎手が騎乗停止処分を受けていたために騎乗できず、スティーヴン・クレイン騎手とのコンビで出走した。クレイン騎手は愛国で新人賞を獲得した将来有望な若手騎手だった。今回はペースメーカー役の馬がいなかったため、本馬自身がスタートから果敢に先頭に立って馬群を先導した。そのまま道中は一度も先頭を譲ることなく直線に入ってくると、二の脚を使って後続を引き離しにかかった。残り2ハロン地点から後続との差が開き始め、クレイン騎手は何度か後方を振り向いてそれを確認しながら本馬を追い続けた。そしてゴールでは2着サドラーズホールに6馬身差をつけて圧勝した。愛国調教馬が同競走を勝ったのは、1977年のザミンストレル以来15年ぶりだった。
競走生活(3歳後半以降)
次走の愛チャンピオンS(愛GⅠ・T10F)では、3度目の対戦となるドクターデヴィアス、愛1000ギニー・コロネーションS・エクリプスS・ダルマイヤー大賞とGⅠ競走4勝を挙げていた前年のカルティエ賞最優秀3歳牝馬クーヨンガ、英ダービー8着後にギョームドルナノ賞を勝っていたグレートパームなど7頭が対戦相手となった。本馬が単勝オッズ1.57倍の1番人気、前走の英国際Sでロドリゴデトリアーノの4着に終わっていたドクターデヴィアスが単勝オッズ4.5倍の2番人気、クーヨンガが単勝オッズ5倍の3番人気、グレートパームが単勝オッズ12倍の4番人気となった。しかしこのレースは生憎と本馬が苦手とする重馬場(公式発表は稍重馬場)で行われた。それでも本馬は果敢に先頭に立った。道中でいったん先頭を譲るもやがて奪い返し、そのまま直線に突入してきたが、後方から来たドクターデヴィアスに並ばれて叩き合いに持ち込まれた。そして3着馬アルフローラを9馬身も引き離し、ゴールまで1ハロン半に及ぶ長い叩き合いを演じた末に、殆ど同時にゴールインした。10分間に及ぶ写真判定の結果、本馬は短頭差2着に敗れたが、両馬のこの激闘はこの年の欧州ベストレースとも言われた。
次走は凱旋門賞(仏GⅠ・T2400m)となった。この年の凱旋門賞は綺羅星のごとく名馬が名を連ね、シーバードが勝った1965年や、ダンシングブレーヴが勝った1986年と比肩されるほどの強力メンバーでのレースとなった。本馬、ドクターデヴィアス、キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDSから直行してきたサドラーズホール、キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDS4着後にバーデン大賞で3着していたサピエンス、本馬が4着に敗れた仏グランクリテリウム3着後にレーシングポストトロフィーを勝ち英国際Sでロドリゴデトリアーノの3着していたシアトルライムの5頭に加えて、英オークス・愛オークス・ヨークシャーオークス・英セントレジャーなど6戦無敗のユーザーフレンドリー、ヴェルメイユ賞・ポモーヌ賞・フォワ賞の勝ち馬で前年の凱旋門賞・ジャパンC・仏オークス2着のマジックナイト、仏オークス・ヴェルメイユ賞を勝ってきたダンシングブレーヴの全妹ジョリファ、パリ大賞・ガネー賞・ニエル賞の勝ち馬で仏ダービー2着のスボティカ、アーリントンミリオン・ジャンドショードネイ賞2回などの勝ち馬ディアドクター、ミラノ大賞・バーデン大賞・愛セントレジャーの勝ち馬マシャーラー、この年の仏ダービー馬ポリテン、ユジェーヌアダム賞・プランスドランジュ賞の勝ち馬でイスパーン賞2着のアルカング、モーリスドニュイユ賞の勝ち馬ヴェールタマンド、ロワイヤリュー賞の勝ち馬サガネカ、プリティポリーS・メルドSの勝ち馬で愛1000ギニー・愛オークス2着のマーケットブースターなどが参戦していた。ユーザーフレンドリー、マジックナイト、ジョリファなどの牝馬勢が人気を集め、牡馬勢では本馬の4番人気が最高だった。
そして生憎と当日のロンシャン競馬場は本馬が苦手とする重馬場となってしまった。レースはサドラーズホールが先手を取り、本馬は2番手を追走。そして直線で抜け出そうとしたが、やはりいつもの加速力は見られず、後方から来たユーザーフレンドリー、スボティカ、ヴェールタマンドにかわされてしまい、勝ったスボティカから3馬身半差の4着に敗れた(ドクターデヴィアスは本馬から1馬身差の6着)。
3歳時の成績は7戦3勝で、カルティエ賞最優秀3歳牡馬の座はGⅠ競走を4勝したロドリゴデトリアーノに譲ることになった。しかし国際クラシフィケーション・英タイムフォーム社のレーティングはいずれも135ポンドの評価で、共にこの年の全世代を通じて単独トップの数値だった。
4歳時は米国で頂点を極めるべく、4度の加平地首位調教師に輝いていたロジャー・アットフィールド厩舎に転厩して現役を続行した。しかし3月にフロリダ州ガルフストリームパーク競馬場における調教中に脚を負傷。並の馬であればそれほど気に掛けるものではなかったようだが、本馬のような一流馬に関しては影響が大きいとして、4歳時には1度もレースに出ることなく競走馬引退となった。
馬名はカナダのケベック州の都市名だが、現地の仏語読みでは「サンジョヴィート」となる(英語読みでは「セントジョヴァイト」)。
血統
Pleasant Colony | His Majesty | Ribot | Tenerani | Bellini |
Tofanella | ||||
Romanella | El Greco | |||
Barbara Burrini | ||||
Flower Bowl | Alibhai | Hyperion | ||
Teresina | ||||
Flower Bed | Beau Pere | |||
Boudoir | ||||
Sun Colony | Sunrise Flight | Double Jay | Balladier | |
Broomshot | ||||
Misty Morn | Princequillo | |||
Grey Flight | ||||
Colonia URU | Cockrullah | Nasrullah | ||
Summerleaze | ||||
Nalga | Guatan | |||
Nagoya | ||||
Northern Sunset | Northfields | Northern Dancer | Nearctic | Nearco |
Lady Angela | ||||
Natalma | Native Dancer | |||
Almahmoud | ||||
Little Hut | Occupy | Bull Dog | ||
Miss Bunting | ||||
Savage Beauty | Challenger | |||
Khara | ||||
Moss Greine | Ballymoss | Mossborough | Nearco | |
All Moonshine | ||||
Indian Call | Singapore | |||
Flittemere | ||||
Blaith Na Greine | Straight Deal | Solario | ||
Good Deal | ||||
Carpet Slipper | Phalaris | |||
Simons Shoes |
父プレザントコロニーは当馬の項を参照。
母ノーザンサンセットは現役成績16戦2勝。現役引退後にペイソン夫人に繁殖牝馬として購買されたが、ペイソンスタッドの牧場長がノーザンサンセットの繁殖としての素質を過小評価し、ペイソン夫人に無断で売却。たまたまセリの名簿を見ていたペイソン夫人がノーザンサンセットの名前を見つけて10万5千ドルで買い戻したという逸話がある。ノーザンサンセットはその後、本馬の半兄セーラムドライブ(父ダービークリークロード)【ブーゲンヴィリアH(米GⅡ)・スターズ&ストライプスH(米GⅡ)・オーシャンポートH(米GⅢ)・ロイヤルパームH(米GⅢ)・富士S(日OP)】、全兄ラクウィメ【ジムダンディS(米GⅡ)・エクセルシオールH(米GⅡ)2回・ナッソーカウンティH(米GⅡ)・フェイエットS(米GⅡ)・ノリスタウンH(米GⅢ)】、半兄ノベルト(父ロベルト)【2着パリ大賞(仏GⅠ)】、半弟ルカリエール(父カールドナスクラ)【サラトガC(米GⅢ)・2着BCクラシック(米GⅠ)】など活躍馬を続出させ、1995年のケンタッキー州最優秀繁殖牝馬にも選ばれ、2003年に他界した。本馬の半姉ドライノース(父テンパランスヒル)の孫にはファーダアミーガ【ケンタッキーオークス(米GⅠ)・アラバマS(米GⅠ)】が、本馬の半妹シャレット(父チーフズクラウン)の孫にはワンキャロライン【ランパートS(米GⅡ)】がいる。
ノーザンサンセットの祖母ブレイスナグレインの半姉にはゴディヴァ【英1000ギニー・英オークス】、半兄には愛国三冠馬ウインザースリッパー【愛2000ギニー・愛ダービー・愛セントレジャー】がいる。ブレイスナグレインの母カーペットスリッパーは優れた牝系を構築しており、主な子孫には、仏首位種牡馬ヴァルドロワール【仏ダービー】、ヴァロリス【英オークス・愛1000ギニー】、リフォーム【セントジェームズパレスS・サセックスS・クイーンエリザベスⅡ世S・英チャンピオンS】、アルマーラド【アラルポカル(独GⅠ)・アンダーウッドS(豪GⅠ)・コーフィールドS(豪GⅠ)・コックスプレート(豪GⅠ)】、ヒドゥンレイク【ヘンプステッドH(米GⅠ)・ゴーフォーワンドH(米GⅠ)・ベルデイムS(米GⅠ)】、ゴーラン【英2000ギニー(英GⅠ)・キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDS(英GⅠ)】、イズリントン【BCフィリー&メアターフ(米GⅠ)・ナッソーS(英GⅠ)・ヨークシャーオークス(英GⅠ)2回】、ワンクールキャット【愛フェニックスS(愛GⅠ)・愛ナショナルS(愛GⅠ)】、ノースライト【英ダービー(英GⅠ)】、ダッチアート【モルニ賞(仏GⅠ)・ミドルパークS(英GⅠ)】、ビッグブラウン【ケンタッキーダービー(米GⅠ)・プリークネスS(米GⅠ)・フロリダダービー(米GⅠ)・ハスケル招待S(米GⅠ)】、ワイズダン【BCマイル(米GⅠ)2回・クラークH(米GⅠ)・ウッドバインマイル(加GⅠ)2回・シャドウェルターフマイル(米GⅠ)2回・メイカーズマイルS(米GⅠ)2回・ターフクラシックS(米GⅠ)2回】、日本で走ったビコーペガサス【京成杯(GⅢ)・セントウルS(GⅢ)】、アポロマーベリック【中山大障害(JGⅠ)・中山グランドジャンプ(JGⅠ)】などがいる。→牝系:F5号族①
母父ノースフィールズはノーザンダンサー直子。現役時代は米国で走り30戦7勝で、主な勝ち鞍はルイジアナダービー・ホーソーンダービー。種牡馬としては愛国で供用され、仏2000ギニー馬ノーパスノーセール、ジャックルマロワ賞の勝ち馬ノースジェット、ジョーマクグラス記念Sの勝ち馬ノースストークなどのGⅠ競走勝ち馬を輩出した後、南アフリカに移動して彼の地で没した。
競走馬引退後
競走馬を引退した本馬は、生まれ故郷のペイソンスタッドで種牡馬入りした。2006年からは愛国グリーンツリースタッドに購入されて彼の地に移動した。父プレザントコロニーの後継種牡馬として大いに期待されていたが、種牡馬としては残念ながら不振であり、ステークスウイナーは9頭程度しかいない。2014年に種牡馬を引退した後は愛国カラーにあるベイサックスマナースタッドで余生を過ごしていたが、2016年1月に老衰のため27歳で他界した。
主な産駒一覧
生年 |
産駒名 |
勝ち鞍 |
1994 |
Amerique |
サンフアンカピストラーノ招待H(米GⅠ) |
1996 |
Saint's Honor |
サンフェルナンドS(米GⅡ) |
1998 |
Equerry |
シェーヌ賞(仏GⅢ)・プランスドランジュ賞(仏GⅢ)・ラクープ(仏GⅢ) |
1998 |
Sir Alfred |
アスコットH(米GⅢ) |