インザグルーヴ
和名:インザグルーヴ |
英名:In the Groove |
1987年生 |
牝 |
鹿毛 |
父:ナイトシフト |
母:パインリッジ |
母父:ハイトップ |
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3歳時後半から牡馬に挑戦し続け英国際S・英チャンピオンS・コロネーションCを全て制した名牝 |
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競走成績:2~4歳時に英愛仏米で走り通算成績21戦7勝2着4回3着4回 |
誕生からデビュー前まで
英国でジョン・マクドナルド・ブキャナン大佐により生産され、ブライアン・クーパー氏の所有馬となり、名障害競走馬デザートオーキッドを手掛けた英国デビッド・エルスワース調教師の管理馬となった。
競走生活(2歳時)
2歳6月にニューベリー競馬場で行われた芝5ハロンの未勝利ステークスで、主戦となるスティーブ・コーゼン騎手を鞍上にデビュー。単勝オッズ6倍の2番人気での出走となった。スタートがあまり良くなく後方からの競馬となり、残り2ハロン地点から猛然と追い込むも、単勝オッズ34倍の伏兵バミューダリリーに届かずに3/4馬身差の2着だった。
次走のプロヴィンデンスベイGS(T6F)では、パット・エデリー騎手とコンビを組んで、単勝オッズ1.67倍の1番人気に支持された。ここでは先行して残り1ハロン地点で先頭に並びかけたが、ここから単勝オッズ34倍の伏兵サラジョージナに突き放されて3馬身差の2着に敗れた。
ヨーク競馬場で行われた芝6ハロンの未勝利ステークスでは、コーゼン騎手を鞍上に、単勝オッズ4.5倍の1番人気に支持された。今回も先行した本馬は残り2ハロン地点で先頭に立つと、一気に後続を引き離して2着ダッシングセニョールに6馬身差で圧勝した。
次走のパークS(愛GⅢ・T7F)ではコーゼン騎手を鞍上に、単勝オッズ2倍の1番人気に支持された。しかし愛フェニックスS3着・愛ナショナルS2着の実績があった単勝オッズ6倍の2番人気馬ウエディングブーケが勝利を収め、本馬は4馬身半差の3着に敗退。2歳時の成績は4戦1勝となった。
競走生活(3歳前半)
3歳時は英1000ギニーの前哨戦である4月のネルグウィンS(英GⅢ・T7F)から始動した。ここにはハートオブジョイ(後にスプリンターズS勝ち馬マイネルラヴの母となる)という評判馬が出走しており、単勝オッズ1.83倍の1番人気に支持されていた。コーゼン騎手鞍上の本馬は単勝オッズ5.5倍の2番人気だった。レースは本馬が先行して、ハートオブジョイが後方につける展開となった。残り1ハロン地点でスパートした本馬がそのまま押し切ろうとしたのだが、後方からハートオブジョイが追い込んできて、最後は2頭がほぼ並んでゴールインした。結果はハートオブジョイが勝ち、本馬は短頭差2着だった。
次走の英1000ギニー(英GⅠ・T8F)では、マルセルブサック賞・フレッドダーリンSの勝ち馬サルサビル、ハートオブジョイ、ロックフェルS勝ち馬ネグリジェント、ネルグウィンS3着馬ハスバーなどが対戦相手となった。サルサビルが単勝オッズ2.5倍の1番人気、ハートオブジョイが単勝オッズ5倍の2番人気に推される一方で、コーゼン騎手が手綱を取る本馬は、単勝オッズ12倍で10頭立ての5番人気止まりだった。そしてレースでは残り2ハロン地点で大きく失速して、勝ったサルサビルから22馬身差の8着と惨敗してしまった。
その12日後にはムシドラS(英GⅢ・T10F110Y)に出走。リステッド競走プリティポリーSを勝ってきたサルデーニャが単勝オッズ1.83倍の1番人気に支持されており、本馬は単勝オッズ8.5倍で5頭立ての4番人気だった。ここで初めて本馬の鞍上を務めたレイ・コクレーン騎手は、最後方からの競馬を選択した。そのまま直線入り口まで最後方だったが、残り2ハロン地点で仕掛けると、残り1ハロン地点手前で先頭に踊り出て、2着サルデーニャに1馬身半差をつけて勝利を収めた。
それから9日後には愛1000ギニー(愛GⅠ・T8F)に出走。英1000ギニーでサルサビルに3/4馬身差まで迫る2着だったハートオブジョイ、デリンズタウンスタッド1000ギニートライアルなど3連勝中のザケアテーカー(後に英セントレジャーなどGⅠ競走4勝のムタファーウエクやフラワーボウル招待S勝ち馬ディミトロワの母となる)、ウエディングブーケなどが相手となった。ハートオブジョイが単勝オッズ1.67倍という圧倒的な1番人気に支持され、本馬は単勝オッズ6倍の2番人気となった。英1000ギニーでは先行したハートオブジョイだったが、今回はネルグウィンSと同じく後方からレースを進めた。そして本馬の鞍上コーゼン騎手も、前走ムシドラSにおけるコクレーン騎手の作戦を参考にしたのか、後方待機策を選択した。先に上がっていったのはハートオブジョイの方で、本馬は残り3ハロン地点で大外に持ち出した。そして豪快な末脚を繰り出し、残り1ハロン地点でハートオブジョイを抜き去ると、最後は3馬身差をつけて完勝した。
次走の英オークス(英GⅠ・T12F)では、英1000ギニーから直行してきたサルサビル、2戦2勝のカルタジャナ、仏1000ギニー3着馬ガーラム、メイヒルSとリングフィールドオークストライアルSで共に2着だったナイツバロネスなどと顔を合わせた。サルサビルが単勝オッズ3倍の1番人気に支持され、キャッシュ・アスムッセン騎手とコンビを組んだ本馬は単勝オッズ3.125倍の2番人気となった。今回もやはり後方待機策を採った本馬はタッテナムコーナーを5番手で回ると、好位から先に抜け出したサルサビルを残り2ハロン地点から追撃開始。しかしここから伸びを欠き、伏兵のゲームプランやナイツバロネスとの2着争いにも後れを取り、勝ったサルサビルから6馬身差をつけられて4着に終わった。
競走生活(3歳後半)
次に出走したのは、古馬牡馬相手となる英国際S(英GⅠ・T10F110Y)だった。ロジャーズ金杯・プリンスオブウェールズSを勝ってきたバッツフーフ、英ダービー3着後にエクリプスSを勝ってきたエルマームル、ゴードンリチャーズS勝ち馬ドルプール、エクリプスSで2着してきた前年の英ダービー2着馬テリモン、愛ナショナルS・デューハーストS・ユジェーヌアダム賞などの勝ち馬ダッシングブレードなどが対戦相手となった。普通であれば英オークス4着馬が人気になるようなメンバー構成ではないのだが、サルサビルが英オークス後に出走した愛ダービーで英ダービー馬クエストフォーフェイムを一蹴して勝ったり、英オークス3着のナイツバロネスが次走の愛オークスを勝ったりしていた事も手伝ってか、単勝オッズ5倍の3番人気と、なかなかの評価を受けていた(1番人気のバッツフーフは単勝オッズ3.5倍)。コーゼン騎手鞍上の本馬はスタートで後手を踏んでしまい、最後方からの競馬となってしまった。残り3ハロン地点でもまだ最後方だったが、ここから一気に加速して残り2ハロン地点では既に先頭。内側でエルマームルが食い下がっていたが、ゴール前で差を広げて2着エルマームルに1馬身半差をつけて見事に優勝した。
その後は渡仏してヴェルメイユ賞(仏GⅠ・T2400m)に出走し、ここでサルサビルと3度目の対戦となった。他の出走馬は、ミネルヴ賞勝ち馬で後にエヴリ大賞を勝つワジド、ロワイヨモン賞・マルレ賞勝ち馬で後にBCターフを勝つミスアレッジド、サンタラリ賞・ペネロープ賞勝ち馬エアデリーンなどであり、かなりハイレベルな争いとなった。ここでも本馬は後方待機策を採り、直線入り口6番手から、先に抜け出したサルサビルを追撃。しかし結果は勝ったサルサビルと2着ミスアレッジドから首差、半馬身差の3着となり、三度サルサビルに屈する事になった。
次走の凱旋門賞(仏GⅠ・T2400m)では、4度目の顔合わせとなるサルサビル、キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDS勝ち馬ベルメッツ、コロネーションC・サンクルー大賞の勝ち馬インザウイングス、リュパン賞勝ち馬エペルヴィエブルー、英セントレジャー馬スナージ、ヨークシャーオークス勝ち馬ヘレニック、パリ大賞勝ち馬ソーマレズ、日本の柴田政人騎手が手綱を取る伊ジョッキークラブ大賞勝ち馬アサティス、前年の英チャンピオンS勝ち馬リーガルケースなどが対戦相手となった。サルサビルが1番人気に支持され、コーゼン騎手がベルメッツを選択したためにR・フォックス騎手に乗り代わった本馬も5番人気とそれなりの評価を受けていた。しかしレースでは早め先頭から押し切ったソーマレズがそのまま優勝し、後続馬は追い上げ届かず揃って敗退。本馬もサルサビル(10着)には一応短頭差先着したものの、ソーマレズから9馬身差の9着と振るわなかった。
次走は2週間後の英チャンピオンS(英GⅠ・T10F)となった。ナッソーS・サンチャリオットSを勝ってきたカルタジャナ、愛チャンピオンSを勝ってきたエルマームル、凱旋門賞で6着だった前年の覇者リーガルケース、英国際S4着から直行してきたテリモン、仏2000ギニー馬リナミックスなどが出走してきた。カルタジャナが単勝オッズ2.625倍の1番人気に支持され、単勝オッズ5.5倍の2番人気に本馬、単勝オッズ6倍の3番人気にエルマームル、単勝オッズ7倍の4番人気にリーガルケースと続いた。本馬はいつも通りに抑え気味にレースを進めると、残り2ハロン地点で進出を開始。残り1ハロン地点で先頭のリナミックスに追いつくと、そのままリナミックスを1馬身半差の2着に下して勝利し、この年の3歳牝馬のレベルの高さを改めて示した。3歳時の成績は9戦4勝だった。
競走生活(4歳前半)
4歳時は4月のサンダウンマイル(英GⅡ・T8F)から始動した。愛国際S・ロンポワン賞の勝ち馬ゾーマン、ジャージーSとデズモンドSで2着のボールドルシアン、愛1000ギニーとEPテイラーSで2着のアルドボーンなどが対戦相手となった。ゾーマンが単勝オッズ2.75倍の1番人気に支持され、本馬は単勝オッズ2.875倍で僅差の2番人気だった。レースではすっかり本馬のトレンドとなった後方待機策を採り、直線入り口最後方から残り2ハロン地点でスパートを開始。そして全馬をごぼう抜きにして2着ゾーマンに1馬身差で勝利した。
次走のロッキンジS(英GⅡ・T8F)では、デュッセルドルフ大賞2着馬ポーラーファルコン、伊グランクリテリウム・伊2000ギニー勝ち馬キャンディグレンなど3頭が対戦相手となった。実績的には本馬が群を抜いており、単勝オッズ1.5倍の断然人気に支持された。ここでも後方待機策を採った本馬は、残り1ハロン地点で先頭に立った。ところがスタートで出遅れて最後方からの競馬となっていたポーラーファルコンが後方から飛んできた。そして一気にかわされた本馬は2馬身差の2着に敗れてしまった。ポーラーファルコンは後にスプリントCを勝つ韋駄天であり、さすがの本馬もスピード勝負では分が悪かったかもしれない(しかもここでは本馬よりポーラーファルコンのほうが2ポンド斤量は軽かった)。
次走のコロネーションC(英GⅠ・T12F10Y)では、ジョッキークラブSを勝ってきたロックホッパー、前年の英ダービー馬クエストフォーフェイム、フェスティバルSを勝ってきたスプリットセール、アールオブセフトンSを勝ってきたテリモンなどとの対戦となった。ロックホッパーが単勝オッズ2.875倍の1番人気に支持され、クエストフォーフェイムが単勝オッズ3.75倍の2番人気だった。一方でこの距離における過去の成績が芳しくなかった本馬は距離が不安視され、単勝オッズ4.5倍の3番人気だった。しかし後方2番手で直線に入ると、残り1ハロン地点で先頭に立ち、2着テリモンに半馬身差をつけて勝利した。
英国際S・英チャンピオンS・コロネーションCを全て制したのはトリプティク以来史上2頭目であり、本馬以降は牡馬を含めても1頭も存在しない。比較的歴史が新しい英国際Sを別にして他の2競走に絞ると、これを両方勝ったのは史上10頭目、牝馬ではプリティポリー、プティトエトワール、タイムチャーター、トリプティクに次ぐ5頭目であり、やはり本馬以降は牡馬を含めても1頭も存在しない。また、このレースで2着だったテリモンはこの年のカルティエ賞最優秀古馬に選ばれるのだが、前年の英国際S・英チャンピオンSでも本馬の前に敗れている。これで歴史的名牝と呼んでも差し支えない成績を挙げた事になった本馬だが、以降の競走成績は下降線を辿ることになる。
競走生活(4歳後半)
次走のエクリプスS(英GⅠ・T10F)では、プリンスオブウェールズS勝ち馬ステージクラフト、セントジェームズパレスSを勝ってきたマルジュ(サルサビルの半弟)、仏ダービー・イスパーン賞・ダンテSの勝ち馬サングラモアなどとの対戦となった。ステージクラフトが単勝オッズ3倍の1番人気で、本馬は単勝オッズ4倍の2番人気となった。コーゼン騎手がステージクラフトに騎乗したために、本馬にはムシドラS以来となるコクレーン騎手が騎乗した。ムシドラSで本馬の末脚を開花させたコクレーン騎手は、ここでもやはり後方待機策を選択。そして直線入り口最後方から追い上げようとしたが、ここから伸びなかった。結果はテリモン(5着)には先着したものの、前走の英ダービーでジェネラスの11着だった単勝オッズ29倍の伏兵エンヴァイロンメントフレンドから7馬身1/4差の4着に敗退した。
秋はセレクトS(英GⅢ・T10F)に出走して、単勝オッズ1.91倍の1番人気に支持された。ここではコーゼン騎手もコクレーン騎手も都合が付かなかったため、前年に現役復帰したばかりの名手レスター・ピゴット騎手と最初で最後のコンビを組んだ。レースではやはり後方待機策を採り、直線入り口5番手から追い上げたが、1歳年上の独オークス馬フィリアアードロスの3/4馬身差3着に敗れた。
次走の凱旋門賞(仏GⅠ・T2400m)では、英ダービー・愛ダービー・キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDSを全て圧勝していたジェネラス、仏ダービー・愛チャンピオンS勝ち馬スワーヴダンサー、クリテリウムドサンクルー・ノアイユ賞・オカール賞勝ち馬ピストレブルー、ミラノ大賞・ドーヴィル大賞を勝ってきた前年の英セントレジャー馬スナージ、この年の英セントレジャー馬トゥーロン、クエストフォーフェイム、ヴェルメイユ賞を勝ってきたマジックナイト、英オークス馬ジェットスキーレディ、ミスアレッジド、ソードダンサーH2回・ハイアリアターフカップH・ボーリンググリーンHとGⅠ競走で4勝を挙げていた米国調教馬エルセニョールなどが出走しており、前年以上の好メンバーとなっていた。調子落ちの本馬は評価が上がらず、単勝オッズ33倍で14頭立ての9番人気となった。レースは先行した1番人気のジェネラスが馬群に沈むほどのハイペースとなり、後方を走るタイプの本馬には有利に働いたはずだが、それでも直線でもうひとつ伸びず、ジェネラス(8着)には先着したものの、スワーヴダンサーの6馬身3/4差6着に敗退した。
それでも連覇が懸かった英チャンピオンS(英GⅠ・T10F)では、単勝オッズ5倍の1番人気に支持された。対戦相手は、エクリプスSで6着だったマルジュ、サンチャリオットSを勝ってきたリストナ、セプテンバーSを勝ってきたヤングバスター、4戦2勝2着2回のクルアチャン、愛チャンピオンSでスワーヴダンサーに4馬身差をつけられる2着だったエンヴァイロンメントフレンド、前走の英国際SでようやくGⅠ競走初勝利を飾ったテリモンなどだったが、本馬より上の評価を得るだけの馬はいなかった。コーゼン騎手がステージクラフトに騎乗したために、本馬には前年の英オークス以来となるアスムッセン騎手が騎乗した。しかしスタートで出遅れて最後方からの競馬となった上に、直線の仕掛けどころで不利を受けてしまうという、実にちぐはぐな内容となってしまった。それでも勝ったテルクウェル(単勝オッズ17倍の伏兵)まで1馬身差、2着のクルアチャンまで半馬身差の3着まで追い上げてきたのだから、もう少しスムーズなレース運びであれば勝てたかもしれない。なお、テリモンは9着に終わっており、本馬とテリモンとの対戦成績は本馬の5戦全勝となった。
続いて米国に遠征し、チャーチルダウンズ競馬場で行われたBCターフ(米GⅠ・T12F)に参戦した。凱旋門賞で3着だったピストレブルー、ロスマンズ国際Sなど6連勝中の加国調教馬スカイクラシック、前年暮れにハリウッドダービー・ハリウッドターフCを連勝してエクリプス賞最優秀芝牡馬に選ばれたイッツオールグリークトゥミー、ガネー賞・メルセデスベンツ大賞とGⅠ競走2勝を挙げてきたカルタジャナ、翌年のアーリントンミリオン勝ち馬ディアドクター、英セントレジャー2着馬サドラーズホール、凱旋門賞で7着だったクエストフォーフェイム、同9着だったエルセニョール、同11着だったミスアレッジドなどが出走していたが、中核となる馬はいなかった。ピストレブルーが単勝オッズ3.8倍の1番人気に押し出され、本馬は単勝オッズ8.5倍の5番人気だった。レースではスカイクラシックが逃げを打ち、本馬は馬群の中団後方につけた。しかし勝負どころで反応が悪く、直線入り口8番手から伸びなかった。結局はミスアレッジドの9馬身1/4差7着と大敗し、そのまま4歳時8戦2勝の成績で競走馬引退となった。
血統
Night Shift | Northern Dancer | Nearctic | Nearco | Pharos |
Nogara | ||||
Lady Angela | Hyperion | |||
Sister Sarah | ||||
Natalma | Native Dancer | Polynesian | ||
Geisha | ||||
Almahmoud | Mahmoud | |||
Arbitrator | ||||
Ciboulette | Chop Chop | Flares | Gallant Fox | |
Flambino | ||||
Sceptical | Buchan | |||
Clodagh | ||||
Windy Answer | Windfields | Bunty Lawless | ||
Nandi | ||||
Reply | Teddy Wrack | |||
Alaris | ||||
Pine Ridge | High Top | Derring-Do | Darius | Dante |
Yasna | ||||
Sipsey Bridge | Abernant | |||
Claudette | ||||
Camenae | ヴィミー | Wild Risk | ||
Mimi | ||||
Madrilene | Court Martial | |||
Marmite | ||||
Wounded Knee | Busted | Crepello | Donatello | |
Crepuscule | ||||
Sans le Sou | ヴィミー | |||
Martial Loan | ||||
La Lidia | マタドア | Golden Cloud | ||
Spanish Galantry | ||||
Lady Grand | Solario | |||
Begum |
父ナイトシフトはノーザンダンサー直子。米国で競走生活を送ったが、デビュー戦を勝ったのみで7戦1勝の成績に終わった。競走成績は冴えなかったが、母がプリンセスエリザベスS勝ち馬シブレット、全姉がアラバマSなどを制し繁殖牝馬としても活躍した1970年の加年度代表馬・米最優秀3歳牝馬ファンフルリューシュという血統が評価されたようで、英国バートンスタッドで種牡馬入りした。当初はあまり期待された種牡馬ではなかったようだが、1990年に本馬の活躍等により英愛種牡馬ランキングでサドラーズウェルズに次ぐ2位に入って注目を集めた。その後の1993年にクールモアグループに導入されて愛国と豪州を行き来するシャトルサイアーとなり、2008年に種牡馬を引退した。アザムールなど牡駒の活躍馬もいないわけではないが、どちらかと言えば牝駒の活躍が目立つ。
母パインリッジは現役成績8戦2勝。本馬の半妹パイナップル(父スーパーレイティヴ)の子にハーモニックウェイ【コーク&オラリーS(英GⅡ)】、孫にパシファイド【サンクレメンテH(米GⅡ)】がいる。パインリッジの祖母ラリディアの半兄には本邦輸入種牡馬ユアハイネス【愛ダービー】が、ラリディアの半姉フィリスコートの孫にはループ【英オークス・ヨークシャーオークス・コロネーションC(英GⅠ)】がいる。牝系を延々と遡ると、ベンドアの母(と公式にされている)ローグローズの名前が出てくる。→牝系:F1号族⑥
母父ハイトップはトップヴィルの項を参照。
競走馬引退後
競走馬を引退した本馬は、ドバイのシェイク・モハメド殿下の所有となり、米国ダーレースタッドで繁殖入りした。しかし繁殖牝馬としてはミスタープロスペクター牝駒のインカルヴィレアが2戦2勝の成績を残したのが目立つ程度と、結果を残せずにいる。