マーリング

和名:マーリング

英名:Marling

1989年生

鹿毛

父:ロモンド

母:マーウェル

母父:ハビタット

稀代の快速牝馬マーウェルの娘として誕生し、鋭い末脚を武器に欧州牝馬マイル路線では敵無しの実力を誇る

競走成績:2・3歳時に英愛米で走り通算成績10戦7勝2着1回

誕生からデビュー前まで

愛国カラーにあるエアフィールドロッジスタッド(本馬の母マーウェルや、9代母プリティポリーが産まれた場所でもあった)において、母マーウェルの生産・所有者だったエドムンド・ローダー氏により生産・所有され、英国ジェフ・ラグ調教師(英国に遠征してきた国外の馬はラグ師の厩舎で調整される事が多く、エアシャカール、イングランディーレ、ゼンノロブロイ、ハーツクライといった日本馬達も英国遠征時には彼の厩舎で調整された)に預けられた。

母マーウェルは欧州短距離路線を席巻した歴史的名牝だった上に、マーウェルは既に本馬の半兄である愛ナショナルS・愛国際Sの勝ち馬カーウェントを出すなど繁殖としても実績を挙げていたために、本馬に懸かる期待も相当なものだったと思われる。ラグ師は管理馬に白いシャドーロールを装着させることが多く、本馬も例外ではなかった。

競走生活(2歳時)

2歳5月にニューマーケット競馬場で行われた芝5ハロンの未勝利ステークスで、ゲイリー・カーター騎手を鞍上にデビュー。このレースには、後にモイグレアスタッドSを勝つタワフェアジという有力馬も出走していたのだが、本馬が単勝オッズ2.25倍の1番人気に支持され、タワフェアジは単勝オッズ5倍の3番人気だった。スタートが切られるとタワフェアジが先頭に立ち、本馬はそれを追って先行。残り1ハロン地点で爆発的な伸びを見せると、一気にタワフェアジを差し切り、最後は1馬身半差をつけて楽勝した。

5月下旬にはサンダウンパーク競馬場でリステッド競走シャルルエイドシックナショナルS(T5F)に出走。今回もカーター騎手とコンビを組んだ本馬が単勝オッズ1.62倍の1番人気に支持され、2戦2勝のキャッスルクラウドが単勝オッズ4倍の2番人気となった。スタートが切られると単勝オッズ6倍の3番人気馬ミスブルーバードが逃げを打ち、キャッスルクラウドがそれを追って先行、本馬はその後方につけた。キャッスルクラウドにはまったく伸びが無く、そのまま逃げ切り態勢に入ったミスブルーバードに、残り1ハロン地点で本馬が襲い掛かった。ミスブルーバードも粘りを発揮したが、ゴール前で本馬が際どくかわして首差で勝利した。

次走は6月のクイーンメアリーS(英GⅢ・T5F)となった。本馬と同じく2戦2勝で臨んできたセントラルシティ、未勝利ステークスを5馬身差で圧勝してきたサスパレラ、3連勝中のメンサーブ、未勝利ステークスを3馬身半差で完勝してきたカルチャーヴァルチャー、後にネルグウィンSを勝つエートゥジーといった有力馬勢が対戦相手となった。そのためにさすがに本馬が人気を独り占めする事は出来なかったが、それでも単勝オッズ3.75倍の1番人気に支持された。セントラルシティが単勝オッズ5倍の2番人気、サスパレラが単勝オッズ8倍の3番人気、エートゥジーが単勝オッズ8.5倍の4番人気、メンサーブとカルチャーヴァルチャーが並んで単勝オッズ9倍の5番人気と続いていた。今回もカーター騎手が騎乗した本馬は、逃げるセントラルシティを見るように馬群の中団好位を追走。そして残り2ハロン地点で仕掛けて、逃げていたセントラルシティを残り1ハロン地点でかわして先頭に立った。そして後方から伸びてきた2着カルチャーヴァルチャーに1馬身差をつけて勝利した。

その後はしばらく休養に充て、10月のチェヴァリーパークS(英GⅠ・T6F)に直行した。仏国のリステッド競走クリテリウムドエヴリを6馬身差で圧勝してきたアブサルダ、前走のモイグレアスタッドSを勝って本馬より一足先にGⅠ競走勝ち馬となっていたタワフェアジ、ちょうど1年前に現役復帰していたレスター・ピゴット騎手が騎乗するバスマなどが出走してきた。ウォルター・スウィンバーン騎手と初コンビを組んだ本馬が単勝オッズ2.875倍の1番人気に支持され、アブサルダが単勝オッズ3.5倍の2番人気、タワフェアジとバスマが並んで単勝オッズ6倍の3番人気となった。スタートが切られるとバスマが先頭に立ち、アブサルダが先行、本馬はタワフェアジと共に馬群の中団好位を追走した。そして残り2ハロン地点で仕掛けると、逃げるバスマとアブサルダをまとめて差し切り、2着アブサルダに1馬身半差をつけて勝利した。

2歳時は4戦全勝の成績を残したが、カルティエ賞最優秀2歳牝馬のタイトルは獲得できなかった。タイトルを受賞したのは、ロウザーS・フィリーズマイル・マルセルブサック賞勝ちなど6戦4勝の成績を残したカルチャーヴァルチャーだった。しかし本馬はクイーンメアリーSでカルチャーヴァルチャーを2着に破って勝っていた事もあり、国際クラシフィケーションで2歳牝馬トップとなる118ポンドの評価を得たのは本馬のほうだった。

競走生活(3歳前半)

3歳時は前哨戦を使わずに、英1000ギニー(英GⅠ・T8F)に出走した。対戦相手は、カルチャーヴァルチャー、チェリーヒントンS・プレステージS・ロックフェルS・フレッドダーリンSなど6戦全勝のムジカーレ、マルセルブサック賞・インプルーデンス賞2着のハトゥーフ、ネルグウィンSを勝ってきたエートゥジー、英オークス・愛オークス・ヨークシャーオークスを勝った名牝フェアサリニアの娘でネルグウィンS2着のパーフェクトサークル、ネルグウィンS3着馬ソワレ、モルニ賞でアラジの2着だったインプルーデンス賞の勝ち馬ケンブなどだった。ムジカーレが単勝オッズ4.5倍の1番人気に支持され、本馬とハトゥーフが並んで単勝オッズ6倍の2番人気、ソワレが単勝オッズ7.5倍の4番人気、エートゥジーが単勝オッズ11倍の5番人気となった。本来なら上位人気の一角を占めるはずだったカルチャーヴァルチャーは、前年暮れに出走した米国のBCジュヴェナイルフィリーズで惨敗を喫して歯車が狂い、フレッドダーリンSではムジカーレから6馬身差の3着に敗れ去っていたために、ここでは単勝オッズ15倍の8番人気まで評価を落としていた。スウィンバーン騎手がハトゥーフに騎乗したために、本馬はスティーブ・コーゼン騎手とコンビを組んだ。

スタートが切られるとムジカーレが先頭を引っ張り、ハトゥーフ、ケンブ、カルチャーヴァルチャーなども先行。一方の本馬は馬群の中団後方につけていた。しかしこの年の英1000ギニーは各馬が非常に密集しており、勝負どころで本馬の進路はまったく開かなかった。本馬が進路を探して後方を右往左往している間に、残り2ハロン地点でハトゥーフが先頭に立ち、内埒沿いにケンブも抜け出してきた。そして内側に寄ってきたハトゥーフとケンブの叩き合いとなった。ムジカーレやカルチャーヴァルチャーなどは伸びを欠いて後退していき、ハトゥーフかケンブのいずれかが勝ち馬になると思われた。一方の本馬はケンブが通り過ぎていった内埒沿いに活路を見出し、ここからようやく猛然と伸びてきた。しかし前方で叩き合うハトゥーフとケンブを避けるために今度は外側に持ち出したロスもあり、ケンブは3/4馬身かわしたが、ハトゥーフを捕らえる事は出来ずに頭差の2着に敗れた。ケンブから半馬身差の4着には中団から差したパーフェクトサークルが入り、カルチャーヴァルチャーはさらに8馬身後方の5着、ムジカーレは9着と惨敗した。内容的には本馬が一番強い走りをしたのだが、あれだけ進路が開かなければ、さすがに勝ち切るのは無理だった。

次走は愛1000ギニー(愛GⅠ・T8F)となった。ここに出てきた英1000ギニー上位馬は本馬のみであり、主な対戦相手は、プリンセスマーガレットS・グラッドネスSなど3連勝中のベゼル、レパーズタウン1000ギニートライアルを勝ってきたカナタ、英1000ギニーで本馬から10馬身差の6着だったエートゥジーだった。この6日前に行われた仏1000ギニーでは、鮮やかな変わり身を見せたカルチャーヴァルチャーが、ハトゥーフを6着に、ケンブを7着に沈めて勝っていたから、やはり英1000ギニー出走馬の中では本馬が実力最上位だったと考えられ、単勝オッズ1.8倍という断然の1番人気に支持された。ベゼルが単勝オッズ4.5倍の2番人気、カナタが単勝オッズ11倍の3番人気、エートゥジーが単勝オッズ12倍の4番人気と続いていた。

スタートが切られると単勝オッズ21倍の5番人気馬マーケットブースターが逃げを打ち、スウィンバーン騎手が鞍上に戻ってきた本馬は馬群の中団を追走。残り2ハロン地点で外側に持ち出すと素晴らしい伸びを見せ、瞬く間に先頭に踊り出た。そしてゴール前では流して走り、2着マーケットブースターに1馬身差で勝利した。マーケットブースターはここでは人気薄だったが、後に独国のGⅠ競走ダルマイヤー大賞や、プリティポリーS・ロングアイランドHなどに勝利して実力を示している。

次走のコロネーションS(英GⅠ・T8F)では、カルチャーヴァルチャーと3度目の対戦となった。英1000ギニーや仏1000ギニーではいずれも伏兵扱いだったカルチャーヴァルチャーも、ここではさすがに本馬の対抗馬筆頭格とみなされており、単勝オッズ5.5倍の2番人気だった。単勝オッズ1.73倍の1番人気はスウィンバーン騎手鞍上の本馬であり、チェヴァリーパークSで本馬の2着だったグロット賞の勝ち馬アブサルダが単勝オッズ10倍の3番人気だった。

スタートが切られると、本馬は速やかに馬群の中団後方に陣取り、カルチャーヴァルチャーは本馬をマークするように最後方につけた。三角に入ると外側に持ち出そうとした本馬とは対照的に、カルチャーヴァルチャーは内側を突いた。経済コースを通った分だけカルチャーヴァルチャーのほうが早く直線に入ってきたのだが、カルチャーヴァルチャーはここで進路が塞がってしまった。その隙に本馬が残り2ハロン地点で外側から仕掛けて先頭に踊り出た。本馬が先頭に立った直後にようやく進路が開いたカルチャーヴァルチャーもスパートを開始し、内側から本馬に並びかけてきた。残り1ハロン地点からは、後続を大きく引き離して2頭の叩き合いとなったが、最後までカルチャーヴァルチャーが本馬の真横に並ぶ場面は無く、本馬が3/4馬身差で勝利を収めた(3着カタカナはカルチャーヴァルチャーから6馬身後方だった)。レース後にラグ師は本馬を「今まで調教した牝馬の中で最高」と評価した。

競走生活(3歳後半)

同世代の牝馬マイル路線では最強である事を証明した本馬は、続いてサセックスS(英GⅠ・T8F)で古馬牡馬に挑んだ。クイーンエリザベスⅡ世S・ロッキンジSを勝っていた現役欧州最強古馬マイラーのセルカーク、前年のサセックスSの勝ち馬でセントジェームズパレスS・クイーンアンS2着のセカンドセット、ナンソープS・キングズスタンドSの勝ち馬で前年のBCスプリントでも人気薄を覆して勝利を収めてカルティエ賞最優秀短距離馬の座を獲得していたシェイクアルバドゥ、伊グランクリテリウム・伊2000ギニー・ヴィットリオディカプア賞2回・伊共和国大統領賞2回・ローマ賞・リボー賞・クイーンアンS・愛国際Sを勝ち愛チャンピオンSで2着していた伊国の歴史的名馬サイクストン、トラストハウスフォルテマイルの勝ち馬ルディメンタリー(クリスダイイシスの半弟)、デューハーストS3着馬ゾーリオス、一時的に米国から仏国に移籍していたチョイスH・ケルソHの勝ち馬で前年のBCマイル3着のスターオブコジーンの7頭が対戦相手となった。牝馬は本馬のみで、3歳馬も本馬とゾーリオスのみだった。スウィンバーン騎手が契約の都合でシェイクアルバドゥに騎乗したため、本馬にはパット・エデリー騎手が騎乗したが、それでも本馬が単勝オッズ2.1倍の1番人気に支持され、セルカークとセカンドセットが並んで単勝オッズ4.5倍の2番人気、シェイクアルバドゥが単勝オッズ12倍の4番人気、サイクストンが単勝オッズ17倍の5番人気だった。

スタートが切られると単勝オッズ21倍の6番人気馬ゾーリオスが先頭に立ち、同じく6番人気のルディメンタリーが2番手につけたが、意外にもそれに続く3番手は本馬だった。そのままの態勢でレースが進行して、直線に入るとゾーリオスとルディメンタリーが失速し、残り2ハロン地点で本馬が先頭に立った。しかしここで後方から来たセルカークが本馬に並びかけてきた。後方待機策が主だった馬が珍しく先行して、後続に並びかけられたわけであるから、常識的に考えればこれで終わりなのだが、残り1ハロン地点でエデリー騎手が猛然と追い始めると、本馬は鋭く反応。いったんは前に出たセルカークを鮮やかに差し返して頭差で勝利した。

その後は2か月ほど休養して、9月のクイーンエリザベスⅡ世S(英GⅠ・T8F)に向かった。サセックスS2着後に出走したセレブレーションマイルを快勝してきたセルカーク、サセックスSで本馬から1馬身差の3着だった後に米国遠征してアーリントンミリオンに出走するも惨敗していたセカンドセットに加えて、前走ムーランドロンシャン賞を勝ってきたムシドラSの勝ち馬で英オークス・英国際S2着のオールアトシー、セントジェームズパレスS・ガリニュールSの勝ち馬でムーランドロンシャン賞2着・愛2000ギニー3着のブリーフトゥルース、クイーンアンSの勝ち馬でロッキンジS・ジャックルマロワ賞2着のラヒブ、前年の英2000ギニー・チャレンジSの勝ち馬ミスティコなどが出走しており、対戦相手の層はサセックスSよりも厚かった。セルカークが単勝オッズ2.25倍の1番人気、オールアトシーが単勝オッズ5倍の2番人気で、スウィンバーン騎手騎乗の本馬は単勝オッズ5.5倍の3番人気に留まった。

そしてこのレースはかなり湿った馬場状態で行われており、これは本馬にとって初めての経験だった。人気から推測するに調子落ちだったと思われる本馬は、この馬場状態に対応することが出来ず、スタートからゴールまで馬群の後方のままで、勝った単勝オッズ9倍の5番人気馬ラヒブから17馬身半差をつけられた7着と初の惨敗を喫してしまった。サセックスSで負かしたセルカーク(3着)やセカンドセット(5着)にも大きな差をつけられて先着されてしまっており、ここではその能力を発揮する事が出来なかった。

その後は渡米して、ガルフストリームパーク競馬場で行われるブリーダーズカップに参戦した。普通に考えれば当然BCマイルに出るところなのだが、この年のBCマイルにはセルカークに加えて、クイーンエリザベスⅡ世S2着馬ブリーフトゥルース、そして復活が期待されていたアラジも参戦を表明しており、これらの牡馬勢相手に勝負する自信はなかったのか、陣営が選択したのはBCディスタフ(米GⅠ・D9F)だった。牝馬限定戦であるため強力牡馬勢の姿は当然無かったが、その代わりに初のダート競走、初の9ハロンの距離という障害が立ち塞がった。しかも悪いことに本馬を乗せて米国に向かう途中の飛行機が乱気流に巻き込まれてしまい、機体が激しく揺れたために本馬がパニック状態に陥るというアクシデントもあった。それでもスウィンバーン騎手騎乗の本馬は5番人気ながらも単勝オッズ9.5倍の支持を受けた。

ガゼルH・ベルデイムSを連勝してきたサラトガデュー、サンタマリアH・サンタマルガリータ招待H・アップルブロッサムH・ミレイディH・ヴァニティHとこの年だけで既にGⅠ競走5勝を挙げていた亜国出身馬パセアナ、エルエンシノS・ラカナダS・チュラヴィスタHの勝ち馬エクスチェンジ(後にGⅠ競走3勝を上乗せ)、テストS・アラバマS・ガゼルH・ラフィアンHとGⅠ競走4勝のヴェルサイユトリーティ、ハリウッドオークス・モンマスオークス・ルイビルBCH・スピンスターSの勝ち馬フォウダ、ケンタッキーオークス・CCAオークス・ラスヴァージネスS・サンタアニタオークスとGⅠ競走4勝のライトライト、ハリウッドスターレットS・ラスヴァージネスSの勝ち馬マジカルメイドン、BCジュヴェナイルフィリーズ・スピナウェイS・メイトロンS・フリゼットS・エイコーンS・マザーグースSとGⅠ競走6勝のメドウスターなどに混ざっての評価であるから、本馬に期待する人も少なからずいたようである(このレースにはカルチャーヴァルチャーも出走していたのだが、単勝オッズ49倍で11番人気の低評価だった)。

スタートが切られると、単勝オッズ3倍の1番人気に支持されていたサラトガデューが先頭に立ち、本馬は馬群の中団後方につけた。そして三角から四角にかけて徐々に位置取りを上げて、6番手で直線に入ってきた。しかしいつものような素晴らしい脚を披露する事は出来ず、勝った単勝オッズ3.7倍の2番人気馬パセアナから6馬身1/4差の5着に敗れた(逃げて失速したサラトガデューは12着だった)。追い込み不発に終わったカルチャーヴァルチャーは10着であり、本馬とカルチャーヴァルチャーの対戦成績は一応本馬の4戦全勝という結果となった。

本馬はこのレースを最後に3歳時6戦3勝の成績で引退した。本馬に対する評価は分かれており、国際クラシフィケーションにおいては126ポンドで全世代の牝馬を通じてトップ(2位はこの年のカルティエ賞年度代表馬ユーザーフレンドリーの124ポンド)だったが、英タイムフォーム社のレーティングでは124ポンドで、128ポンドのユーザーフレンドリー、125ポンドの4歳馬クーヨンガに次ぐ3位タイ(オールアトシーと同値)だった。国際クラシフィケーションよりも英タイムフォーム社のレーティングの方が低いのは少し珍しい事である。

血統

Lomond Northern Dancer Nearctic Nearco Pharos
Nogara
Lady Angela Hyperion
Sister Sarah
Natalma Native Dancer Polynesian
Geisha
Almahmoud Mahmoud
Arbitrator
My Charmer Poker Round Table Princequillo
Knight's Daughter
Glamour Nasrullah
Striking
Fair Charmer Jet Action Jet Pilot
Busher
Myrtle Charm Alsab
Crepe Myrtle
Marwell Habitat Sir Gaylord Turn-to Royal Charger
Source Sucree
Somethingroyal Princequillo
Imperatrice
Little Hut Occupy Bull Dog
Miss Bunting
Savage Beauty Challenger
Khara
Lady Seymour Tudor Melody Tudor Minstrel Owen Tudor
Sansonnet
Matelda Dante
Fairly Hot
My Game My Babu Djebel
Perfume
Flirting Big Game
Overture

父ロモンドは現役成績7戦3勝。英2000ギニー(英GⅠ)・グラッドネスSを勝ち、愛2000ギニー(愛GⅠ)で2着しているが、英ダービー(英GⅠ)では16着、サセックスS(英GⅠ)では8着に敗れている。競走馬引退後は愛国で種牡馬入りしていた。血統的には父が大種牡馬ノーザンダンサーで、半兄は米国三冠馬シアトルスルーという超良血馬であり、1988年に前年の愛ナショナルS勝ち馬カーウェントの母である名牝マーウェルの交配相手として指名された(そして産まれたのが本馬である)くらいだから、種牡馬として相当な期待を背負っていたはずだが、その期待に応える種牡馬成績を残したとは言い難い。それでも一定の成績は残しており、父や兄が凄すぎて相対的に見劣りするという気の毒な一面があった。

マーウェルは当馬の項を参照。→牝系:F14号族①

母父ハビタットは当馬の項を参照。

競走馬引退後

競走馬を引退した本馬は、米国と愛国を行き来しながら繁殖生活を送った。しかし母マーウェルと異なり、繁殖牝馬として成功を収めているとは言い難い。母は15頭の子を産んでいるから受胎率が良かったようだが、本馬は母ほど受胎率が良くないようである。本馬の産駒の中で最も活躍したのは、9歳時にゴーンウエストとの間に産んだ4番子の牡駒ムガーレブで、28戦して3勝、デュークオブヨークS(英GⅢ)で2着したのが目立つ程度だった。ムガーレブは血統が評価されて豪州で種牡馬入りしているが活躍できていない。本馬が他界したという情報は無いために存命中ではあるようだが、ここ数年は産駒もいないし、2015年で26歳になるという年齢を考慮すると、既に繁殖牝馬は引退しているようである。

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