アルムタワケル
和名:アルムタワケル |
英名:Almutawakel |
1995年生 |
牡 |
鹿毛 |
父:マキャヴェリアン |
母:エルファスラー |
母父:グリーンデザート |
||
ドバイワールドC制覇後に欧州芝路線から米国ダート路線に転向するも勝ち星は挙げられず |
||||
競走成績:2~5歳時に英仏首米で走り通算成績19戦4勝2着4回3着1回 |
誕生からデビュー前まで
ドバイのシェイク・ハムダン殿下率いるシャドウェルステーブルにより生産された英国産馬で、ハムダン殿下の所有馬として、ドバイのサイード・ビン・スルール調教師に預けられた。
競走生活(2歳時)
2歳7月にサンダウンパーク競馬場で行われた芝7ハロン16ヤードの未勝利ステークスで、主戦となるランフランコ・デットーリ騎手を鞍上にデビュー。単勝オッズ3.25倍の2番人気で出走すると、先行して残り1ハロン地点で先頭に立ち、2着レイズフォリーに首差で勝利を収めた。
次いでニューマーケット競馬場で行われたヘロ条件S(T7F)に、リチャード・ヒルズ騎手とコンビを組んで出走。このレースは本馬とミジャーナという馬の2頭立てだった。単勝オッズ1.22倍の1番人気に支持された本馬は、スタートからリードしてそのまま2馬身差で勝利した。
3戦目はリステッド競走スターダムS(T8F)となり、単勝オッズ1.62倍の1番人気に支持された。ここでは2番手を追走したが、逃げたアルブースタンという馬に最後まで追いつけずに1馬身差の2着に敗れた。
4戦目はロイヤルロッジS(英GⅡ・T8F)となった。ここでは単勝オッズ9倍の5番人気だった。今回も先行したものの、ゴール前で粘り切れずにティーポットロウの1馬身半差5着に敗退。2歳時を4戦2勝で終えた。
競走生活(3歳時)
3歳時はぶっつけ本番で英2000ギニー(英GⅠ・T8F)に参戦。サラマンドル賞・デューハーストS・クレイヴンSと3連勝中の前年のカルティエ賞最優秀2歳牡馬ザール、レイルウェイS・愛ナショナルS勝ちなど5戦4勝のキングオブキングス、伊グランクリテリウムなど5連勝中のレンドアハンド、ヴィンテージSの勝ち馬セントラルパーク、フェイルデンSを勝ってきたボーダーアロー、タタソールズSを勝ってきたハーミ、リッチモンドS・シャンペンS勝ち馬ダガーズドローン、後にスプリントCを制してこの年のカルティエ賞最優秀短距離馬に選ばれるタマリスクなどが対戦相手となり、デットーリ騎手がセントラルパークに騎乗したためにジョン・キャロル騎手に乗り代わっていた本馬は単勝オッズ41倍の10番人気という低評価だった。そのため、逃げ馬を見る形で先行して粘り込み、勝ったキングオブキングスから4馬身1/4差の7着というのは頑張った部類に入るだろう(セントラルパークは本馬から2馬身差の9着だった)。
続いて仏国に移動してジャンプラ賞(仏GⅠ・T1800m)に出走。前走ダンテSで敗れるまでは3連勝中だった後のセントジェームズパレスS勝ち馬ドクターフォング、ギシュ賞を勝ってきたゴールドアウェイ、ギシュ賞2着のマーブーブなどが対戦相手となった。デットーリ騎手が鞍上に戻ってきた本馬は単勝オッズ7倍の4番人気での出走となった。スタートが切られると本馬が先頭に立って馬群を先導。そしてそのままゴールまで粘り切り、中団から差してきた2着ゴールドアウェイに首差で勝利して、GⅠ競走タイトルを獲得した。
次走のパリ大賞(仏GⅠ・T2000m)では、リュパン賞勝ち馬で仏ダービー2着のクロコルージュ、クリテリウムドサンクルー・ノアイユ賞勝ち馬でリュパン賞3着のスペシャルクエスト、未勝利馬ながらリュパン賞2着のデイマルティ、ギシュ賞4着の1勝馬リンピドなどが対戦相手となった。クロコルージュが単勝オッズ1.8倍の1番人気に支持され、本馬は同馬主のリンピドとのカップリングで単勝オッズ5倍の2番人気となった。今回も本馬はスタートからスペシャルクエストと共に先頭に立って逃げを打った。そして直線に入るとスペシャルクエストを引き離して単独先頭に立ったのだが、そこへ後方からやってきたのはリンピドだった。そしてゴール寸前で首差かわされてしまい、2着に敗れた(3着クロコルージュには3馬身差をつけた)。
夏場は休養し、秋はドラール賞(仏GⅡ・T1950m)に出走。アルクール賞・ガネー賞を勝ちイスパーン賞でも2着と好調だったアスタラバドを抑えて、単勝オッズ2.3倍の1番人気に支持された。今回は2番手を追走してそのままの位置取りで直線に入ってきたのだが、残り400m地点から大きく失速。勝ったインサティエイブルから17馬身半も離された8着と惨敗してしまい、そのまま3歳時4戦1勝の成績で休養入りした。
競走生活(4歳時)
4歳時はドバイワールドC(首GⅠ・D2000m)から始動。前年の覇者でもあるケンタッキーダービー・プリークネスS・デルマーフューチュリティ・サンフェルナンドBCS・ストラブS・グッドウッドBCH・クラークH・サンパスカルHの勝ち馬シルバーチャームを筆頭に、前年の英ダービー馬でキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDS2着のハイライズ、前年のベルモントS・アーカンソーダービー勝ち馬でケンタッキーダービー・プリークネスS・ハスケル招待H・トラヴァーズS2着のヴィクトリーギャロップ、仏2000ギニー・エクリプスS・マンノウォーS・タタソールズ金杯などの勝ち馬でこの年にカルティエ賞年度代表馬に輝くデイラミ、英2000ギニー9着後に伊ダービーを勝っていたセントラルパーク、前年のサンタアニタH勝ち馬マレク、ゴントービロン賞勝ち馬でウッドワードS3着のランニングスタッグなどの実力馬が揃い、本馬は英国ブックメーカーのオッズで単勝45倍と殆ど無視された存在だった。特に注目を集めていたのは、シルバーチャームとハイライズの顔合わせで、これは1923年にベルモントパーク競馬場において行われたゼヴとパパイラスのマッチレース以来、実に76年ぶりとなるケンタッキーダービー馬と英ダービー馬の直接対決だった。
スタートが切られるとセントラルパークが先頭に立ち、マレクが2番手となったが、後続も殆ど差が無く、出走馬は一団となって進んだ。デットーリ騎手がハイライズに騎乗したために、デビュー2戦目のヘロ条件S以来となったヒルズ騎手鞍上の本馬は、シルバーチャームと並ぶ形で馬群の外側を走っていたが、最終コーナー手前で外側から仕掛けてマレクと並ぶ2番手で直線を向いた。そして直線半ばで前を行くセントラルパークをかわして先頭に立つと、マレクやヴィクトリーギャロップの追撃を凌ぎ切り、2着マレクに3/4馬身差をつけて優勝した。注目されていたシルバーチャームとハイライズは、前者が本馬から14馬身半差の6着、後者は本馬から正式な着差不明の大差をつけられた8着最下位と、共にまったく見せ場無く惨敗した。
ドバイワールドCの後はしばらくレースに出ず、復帰戦は8月の英国際S(英GⅠ・T10F85Y)となった。加国際Sを勝ちキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDSでも3着と好走していたロイヤルアンセム、ローズオブランカスターSを勝ってきたグリークダンス、エクリプスSを最低人気で勝ってきたコンプトンアドミラル、ジャンプラ賞を勝ってきたゴールデンスネイク、愛2000ギニー馬サフロンウォルデン、サンチャリオットS勝ち馬キソグラム、後のアーリントンミリオン勝ち馬チェスターハウス、サンダウンマイルの勝ち馬でロッキンジSやサセックスSなど5戦連続3着のアルムシュタラク、ドバイワールドC4着後に伊共和国大統領賞を勝っていたセントラルパークなど、飛び抜けた実績の馬はいないが層が厚いメンバー構成となった。ロイヤルアンセムとグリークダンスの2頭が並んで単勝オッズ4倍の1番人気となり、デットーリ騎手騎乗の本馬が単勝オッズ7倍の3番人気となった。レースでは馬群の好位を追走し、先行策から抜け出して先頭に立ったロイヤルアンセムを直線で追撃しようとした。しかしここから全く伸びずに7着に大敗。2着グリークダンスに8馬身差をつけて大勝したロイヤルアンセムから15馬身半差をつけられてしまった。
このレースを最後に本馬は欧州を離れて米国ダート路線に照準を絞る事になった。米国初戦となったウッドワードS(米GⅠ・D9F)では、ドバイワールドC7着後にブルックリンH・サラトガBCHを勝ってきたランニングスタッグ、ギャラリーファーニチャードットコムSの勝ち馬スティーヴンガットイーヴン、前走パシフィッククラシックSで2着してきたリヴァーキーンなどとの対戦となった。ランニングスタッグが単勝オッズ1.95倍と抜けた1番人気となり、ジェリー・ベイリー騎手騎乗の本馬は単勝オッズ5.6倍で、スティーヴンガットイーヴン(単勝オッズ5.1倍)に次ぐ3番人気となった。レースではランニングスタッグが最後方待機策を採る一方で、本馬とリヴァーキーンがスタートから先頭争いを展開。四角でこの2頭に迫ってきたランニングスタッグは直線で失速し、結局は本馬とリヴァーキーンの叩き合いに勝負が持ち込まれた。この叩き合いを制したのはリヴァーキーンで、本馬は鼻差2着だったが、米国初戦としては上出来の内容だった。
次走のジョッキークラブ金杯(米GⅠ・D10F)では、リヴァーキーン、前走3着のスティーヴンガットイーヴンに加えて、ガルフストリームパークH・オークローンH・マサチューセッツH・サバーバンHと4連勝して、前走ホイットニーHでは大激戦の末にヴィクトリーギャロップの鼻差2着だったベーレンズ、ベルモントS・ベルモントフューチュリティS・トラヴァーズSとGⅠ競走3勝のレモンドロップキッドも出走してきた。ベーレンズが単勝オッズ1.85倍の1番人気で、ベイリー騎手騎乗の本馬が単勝オッズ4.55倍の2番人気となった。レースでは前走がフロック視されたのか単勝オッズ13倍の5番人気だったリヴァーキーンが先行し、本馬とスティーヴンガットイーヴンがその直後、ベーレンズとレモンドロップキッドは馬群の中団後方につけた。向こう正面でベーレンズが仕掛けて前との差を詰めにかかると他馬も一斉に動き出して、逃げるリヴァーキーンを追撃した。しかしリヴァーキーンの逃げ脚は直線に入っても衰えず、そのまま逃げ切って勝利。本馬はゴール直前でベーレンズに頭差差されて、勝ったリヴァーキーンから3馬身1/4差の3着に敗れた。
続いてガルフストリームパーク競馬場で行われたBCクラシック(米GⅠ・D10F)に出走。リヴァーキーン、ベーレンズ、前走5着のレモンドロップキッドに加えて、サンタアニタダービー・パシフィッククラシックSの勝ち馬ジェネラルチャレンジ、スーパーダービー・ジムダンディSの勝ち馬エクトンパーク、ベルモントS2着馬ヴィジョンアンドヴァース、スワップスS・ブリーダーズフューチュリティ勝ち馬でケンタッキーダービー3着のキャットシーフなどが参戦してきた。ベーレンズが単勝オッズ3.3倍の1番人気で、ベイリー騎手騎乗の本馬は単勝オッズ7.6倍の5番人気とやや評価を落としていた。スタートからオールドトリエステやキャットシーフなどが先頭に立ち、本馬はそれらを見る形で先行した。そして直線入り口では内側から一瞬先頭に立つかと思われる瞬間もあったが、今ひとつ伸びを欠き、勝ったキャットシーフから3馬身3/4差の5着に終わった。4歳時は5戦1勝の成績だった。
競走生活(5歳時)
5歳時はサイード・ビン・スルール厩舎からマーク・A・ヘニング厩舎に転厩し、ジョン・ヴェラスケス騎手を新たな主戦として、2月のドンH(米GⅠ・D9F)から始動した。BCクラシックで7着だったベーレンズ、ジョッキークラブ金杯で4着だったスティーヴンガットイーヴン、BCクラシックで人気薄ながら3着に食い込んだゴールデンミサイルなどが対戦相手となった。前評判は本馬を含めた4頭による四強対決であり、ベーレンズが121ポンドのトップハンデながら単勝オッズ3.4倍の1番人気、115ポンドのスティーヴンガットイーヴンが単勝オッズ4.3倍の2番人気、114ポンドのゴールデンミサイルが単勝オッズ4.8倍の3番人気、120ポンドの本馬が単勝オッズ4.9倍の4番人気と、非常に人気が割れていた。レースでは逃げたスティーヴンガットイーヴンが、中団から早めに仕掛けたゴールデンミサイルの追撃を抑えて勝利する一方で、ベーレンズは直線で伸びを欠いて3着、そして本馬はスタート直後から後方のまま、スティーヴンガットイーヴンから15馬身差をつけられた7着と惨敗してしまった。
次走のオークローンH(米GⅠ・D9F)では、前年のBCクラシックを制した後にサンタアニタH6着など4連敗中のキャットシーフ、BCクラシックで2着に粘りこんだ後にサンアントニオHを勝ちサンタアニタHで2着していたバドロワイヤルなどとの対戦となった。この年になってからの成績が斤量に如実に反映しており、バドロワイヤルが122ポンドのトップハンデで、BCクラシックの覇者たるキャットシーフは118ポンド、ドバイワールドCの覇者たる本馬は117ポンドだった。人気もこの順番で、バドロワイヤルが単勝オッズ2.1倍の1番人気、キャットシーフが単勝オッズ4.4倍の2番人気、本馬が単勝オッズ5.4倍の3番人気となった。レースはキャットシーフが先行して、バドロワイヤルが中団待機、本馬がさらにその後方を走る展開となった。そして三角で仕掛けた本馬が、キャットシーフとバドロワイヤルの2頭を抜き差って直線入り口で先頭に立った。しかしここで最後方から追い込んできた113ポンドの軽量馬ケイワンキングに差されてしまい、1馬身3/4差の2着に敗れた。
続くピムリコスペシャルH(米GⅠ・D9.5F)では、ケイワンキング、レモンドロップキッド、キャットシーフ、ゴールデンミサイル、バドロワイヤルなどとの対戦となった。ケイワンキングが115ポンドという斤量も評価されて単勝オッズ2.9倍の1番人気に支持され、本馬は単勝オッズ6.3倍で5番人気止まりだった。スタートが切られると、キャットシーフとバドロワイヤルの2頭が逃げ、本馬は最後方待機策を選択した。逃げた2頭は早い段階で失速したが、本馬も後方から伸び切れなかった。結局は中団から抜け出したゴールデンミサイルが勝利を収め、本馬は6馬身差の4着に敗れた。
ブルックリンH(米GⅡ・D9F)では、マサチューセッツHを勝ってきたランニングスタッグ、ピムリコスペシャルHで3着だったレモンドロップキッドの2頭が強敵だった。ランニングスタッグが単勝オッズ2.45倍の1番人気、レモンドロップキッドが単勝オッズ3.1倍の2番人気で、本馬が単勝オッズ4.65倍の3番人気となった。スタートからランニングスタッグが逃げて、レモンドロップキッドがそれを追撃、本馬は少し離れた中団につけた。四角でランニングスタッグをかわしたレモンドロップキッドが先頭に立ち、本馬を含む後続馬勢も直線半ばでランニングスタッグをかわし、逃げるレモンドロップキッドを追撃しようとした。しかし先頭のレモンドロップキッドとの差はどんどん開いていき、本馬はゴール前の2・3着争いの接戦を落とし、勝ったレモンドロップキッドから7馬身半差の4着に終わった。
次走のサバーバンH(米GⅡ・D10F)では、レモンドロップキッド、ドバイワールドCでドバイミレニアムの2着してきたベーレンズとの対戦となった。レモンドロップキッドが単勝オッズ1.8倍の1番人気、ベーレンズが単勝オッズ2.4倍の2番人気となる一方で、ヴェラスケス騎手からマイク・スミス騎手に乗り代わった本馬は単勝オッズ8.9倍の3番人気と離されていた。そしてレースでも後方2番手から三角でずるずると下がっていき、勝ったレモンドロップキッドから25馬身も離された6着最下位に沈没してしまった。
続いて出たのは、サラトガ競馬場芝9ハロンの一般競走だった。惨敗した英国際S以来の芝競走であり、不振続きの本馬を何とかしようとする陣営の苦悩が見て取れる。不振続きと言っても出走馬の中では実績が群を抜いており、単勝オッズ1.9倍の1番人気に支持された。しかしベイリー騎手とコンビを組んだレースでは2番手を追走するも、四角で後退して、勝ち馬インディヴィデュアルから6馬身1/4差の4着に敗退。これを最後に5歳時6戦未勝利で現役引退となった。結局ドバイワールドCが本馬の最後の勝ち星となってしまった。
血統
Machiavellian | Mr. Prospector | Raise a Native | Native Dancer | Polynesian |
Geisha | ||||
Raise You | Case Ace | |||
Lady Glory | ||||
Gold Digger | Nashua | Nasrullah | ||
Segula | ||||
Sequence | Count Fleet | |||
Miss Dogwood | ||||
Coup de Folie | Halo | Hail to Reason | Turn-to | |
Nothirdchance | ||||
Cosmah | Cosmic Bomb | |||
Almahmoud | ||||
Raise the Standard | Hoist the Flag | Tom Rolfe | ||
Wavy Navy | ||||
Natalma | Native Dancer | |||
Almahmoud | ||||
Elfaslah | Green Desert | Danzig | Northern Dancer | Nearctic |
Natalma | ||||
Pas de Nom | Admiral's Voyage | |||
Petitioner | ||||
Foreign Courier | Sir Ivor | Sir Gaylord | ||
Attica | ||||
Courtly Dee | Never Bend | |||
Tulle | ||||
Fair of the Furze | Ela-Mana-Mou | ピットカーン | Petingo | |
Border Bounty | ||||
Rose Bertin | ハイハット | |||
Wide Awake | ||||
Autocratic | Tyrant | Bold Ruler | ||
Anadem | ||||
Flight Table | Round Table | |||
Fleet Flight |
父マキャヴェリアンは当馬の項を参照。
母エルファスラーは現役時代に愛国で走り13戦3勝、ダイアモンドS・ノーフォークフィリーズSを勝っている。母としては本馬の全妹ムワクレー【UAE1000ギニー・2着英1000ギニー(英GⅠ)】、全弟エルムスタンサー【トルコ国際S】も産んでいる。エルファスラーの半弟にはホワイトマズル(父ダンシングブレーヴ)【伊ダービー(伊GⅠ)・ドーヴィル大賞(仏GⅡ)・2着凱旋門賞(仏GⅠ)・2着キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDS(英GⅠ)2回】、フェアクエスチョン(父レインボークエスト)【独セントレジャー(独GⅡ)】がいる。また、エルファスラーの半妹ペンザ(父ソヴィエトスター)の子にはパジェノ【コンスルバイエフレネン(独GⅢ)】がいる。エルファスラーの母フェアオブザファーズはロジャーズ金杯(愛GⅡ・現タタソールズ金杯)の勝ち馬。母系は無敗の英国三冠馬オーモンドの母リリーアグネスの全妹リジーアグネスから下ってきたもので、遠縁には、セントニコラスアビー【BCターフ(米GⅠ)・レーシングポストトロフィー(英GⅠ)・コロネーションC(英GⅠ)3回・ドバイシーマクラシック(首GⅠ)】やシークレットサークル【BCスプリント(米GⅠ)・ドバイゴールデンシャヒーン(首GⅠ)】などの名前も見られる。→牝系:F16号族②
母父グリーンデザートは当馬の項を参照。
競走馬引退後
競走馬を引退した本馬は、ハムダン殿下が所有する愛国デリンズタウンスタッドで種牡馬入りした。2001年には新国にもシャトルされた。8頭のステークスウイナーを出したが、2006年11月に慢性関節炎を患ったために種牡馬を引退。その1年後の2007年11月に病状が悪化したため12歳の若さで安楽死の措置が執られた。
な産駒一覧
生年 |
産駒名 |
勝ち鞍 |
2002 |
Silver Cup |
伊1000ギニー(伊GⅡ)・サンゴルゴーニオH(米GⅡ)・ブエナビスタH(米GⅡ)・サンタアナH(米GⅡ) |
2002 |
Vital King |
香港ダービー |
2002 |
Wahid |
レヴィンクラシック(新GⅠ)・新ダービー(新GⅠ) |
2004 |
Awelmarduk |
伊ダービー(伊GⅠ) |