クロコルージュ

和名:クロコルージュ

英名:Croco Rouge

1995年生

鹿毛

父:レインボークエスト

母:アリガトリックス

母父:アレッジド

欧州遠征初戦のエルコンドルパサーをイスパーン賞で迎撃して勝利した事で知られる本邦輸入種牡馬

競走成績:2~4歳時に仏英で走り通算成績13戦4勝2着2回3着4回

誕生からデビュー前まで

W・レイジー氏とC・H・ワッカー・リイ氏の両名により生産された愛国産馬で、サウジアラビアの事業家ワフィック・セッド氏の所有馬となり、仏国パスカル・バリー調教師に預けられた。

競走生活(2・3歳時)

2歳10月にロンシャン競馬場で行われたサボンヴィユ賞(T1800m)で、主戦となるS・ギヨ騎手を鞍上にデビューして、重馬場の中を2着ジェノヴェーゼに首差で勝利した。翌月にはクリテリウムドサンクルー(仏GⅠ・T2000m)に出走。それほど本馬の評価は高くなく、単勝オッズ7.7倍で7頭立ての5番人気だった。少し湿った馬場状態で行われたレースでは馬群の中団後方につけ、直線入り口5番手から追い上げてきた。特に残り200m地点からの伸びには見るべきものがあったが、単勝オッズ3.1倍のデイマルティ、単勝オッズ3.2倍のアサキル、単勝オッズ5.4倍の同父馬スペシャルクエストの上位人気3頭に僅かに届かず、勝ったスペシャルクエストから半馬身差の4着に敗れた。2歳時の成績は2戦1勝だった。

3歳時は4月のグレフュール賞(仏GⅡ・T2100m)から始動した。クリテリウムドサンクルーの走りが評価されたようで、単勝オッズ2.1倍で5頭立ての1番人気となった。不良馬場で行われたレースでは、やはり抑え気味に進み、直線に入ってからスパートを開始。残り200m地点で先頭に立つと、2着カンチレバーに2馬身差で勝利した。

次走のリュパン賞(仏GⅠ・T2100m)では、ノアイユ賞を勝ってきたスペシャルクエスト、レーシングポストトロフィー2着馬ムーディアー、クリテリウムドサンクルーで3着だったデイマルティなど4頭が対戦相手となった。スペシャルクエストが単勝オッズ2.3倍の1番人気、本馬が単勝オッズ3倍の2番人気、ムーディアーが単勝オッズ3.1倍の3番人気、デイマルティが単勝オッズ5.4倍の4番人気となった。過去2戦と異なり良馬場の中でスタートが切られると、スペシャルクエストの同厩馬スマートリータックスがペースメーカー役として逃げを打ち、スペシャルクエストが僚馬を見るように先行、本馬はやはり抑え気味にレースを進めた。残り200m地点でスペシャルクエストが先頭に立ったところに、中団から差してきた本馬が迫り、さらに最後方からデイマルティが追い込んできて、三つ巴の勝負となった。そして最後は本馬が2着デイマルティに半馬身差、3着スペシャルクエストにはさらに頭差をつけて勝利した。

続く仏ダービー(仏GⅠ・T2400m)では、レーシングポストトロフィー・ダンテS・ベレスフォードSの勝ち馬サラトガスプリングス、デイマルティ、前走4着のムーディアー、コンデ賞の勝ち馬シーフオブハーツ、フォルス賞を勝ってきた同厩馬ドリームウェル、オカール賞2着馬セスティノなどが対戦相手となった。サラトガスプリングスが単勝オッズ3.7倍の1番人気に支持され、本馬が単勝オッズ4.2倍の2番人気となった。レースでは馬群の中団後方に待機し、直線入り口11番手から外側を通って豪快に追い上げてきた。しかし残り200m地点で少し右側によれてしまい、内側を掬って差してきたドリームウェルに首差遅れて2着に惜敗した。

次走のパリ大賞(仏GⅠ・T2000m)では、ジャンプラ賞を勝ってきたアルムタワケル、仏ダービーで12着だったデイマルティ、リュパン賞から直行してきたスペシャルクエストなどが対戦相手となった。本馬が単勝オッズ1.8倍の1番人気に支持され、アルムタワケルとギシュ賞4着馬リンピドのゴドルフィン所属馬2頭がカップリングされて単勝オッズ5倍の2番人気となった。ここでも本馬は後方待機策を採り、直線入り口6番手から追い込んできた。しかし今回は前が止まらず、好位から抜け出したリンピドと、逃げたアルムタワケルの2頭に届かず、勝ったリンピドから3馬身1/4差の3着に終わった。

夏場は休養に充て、秋は凱旋門賞の前哨戦ニエル賞(仏GⅡ・T2400m)から始動した。仏ダービー勝利後に愛ダービーも勝っていたドリームウェル、伊ダービー・オイロパ選手権・ヴィンテージSを勝っていたセントラルパーク、グレートヴォルティジュールSの勝ち馬シーウェーブ、2戦2勝のサガミックス、ドーヴィル大賞・リス賞勝ち馬エピストレールなど、やはり凱旋門賞を目指す馬達も出走してきた。ドリームウェルが単勝オッズ1.9倍の1番人気、セントラルパークとシーウェーブのカップリングが単勝オッズ3.7倍の2番人気、本馬が単勝オッズ5.5倍の3番人気となった。レースはセントラルパークが先頭に立ち、本馬はいつもと異なり2番手を先行、サガミックスが3番手、ドリームウェルが後方から進む展開となった。直線に入ると残り300m地点で本馬がセントラルパークをかわして先頭に立った。しかしここで後方から来たサガミックスに差されてしまい、1馬身半差の2着に敗れた(3着ドリームウェルは本馬から10馬身後方)。このレースは本馬が得意な重馬場で行われていたが、勝ったサガミックスも典型的な重巧者だった。

そして迎えた本番の凱旋門賞(仏GⅠ・T2400m)では、サガミックス、ドリームウェル、前走で落馬競走中止だったシーウェーブ、パリ大賞勝利後に出走した英国際Sで5着だったリンピドといった既対戦馬に加えて、英ダービーの勝ち馬でキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDS2着のハイライズ、サンクルー大賞の勝ち馬フレグラントミックス、バーデン大賞を勝ってきたタイガーヒル、サンタラリ賞・仏オークスの勝ち馬ザインタ、ヴェルメイユ賞を勝ってきたレッジェーラ、アラルポカル・伊ジョッキークラブ大賞の勝ち馬カイタノなどが出走してきた。どの馬にも決め手が欠けており、本命不在の大混戦となったが、サガミックスとフレグラントミックスのカップリングが単勝オッズ3.5倍の1番人気に支持された。その一方で本馬は単勝オッズ8.8倍の6番人気止まりだった。不良馬場で行われたレースでは、本馬はいつもの後方待機策に戻した。そして直線入り口10番手からの追い込みに賭けた。しかし中団から抜け出したサガミックスや、レッジェーラ、タイガーヒルなどに届かず、勝ったサガミックスから1馬身3/4差の4着に敗れた。3歳時の成績は6戦2勝となった。

競走生活(4歳時)

4歳時はティエリ・ジャルネ騎手を新たな主戦に迎えて、ガネー賞(仏GⅠ・T2100m)から始動した。サガミックスと、凱旋門賞では8着だったが前年のカルティエ賞年度代表馬に選ばれたドリームウェルの2頭もこのレースをシーズン初戦に選択しており、ハイレベルな争いが期待された。サガミックスが凱旋門賞馬の貫禄で単勝オッズ1.6倍の1番人気に支持され、本馬が単勝オッズ3.1倍の2番人気、アルクール賞の勝ち馬ダークムーンダンサーが単勝オッズ5.3倍の3番人気、ドリームウェルは単勝オッズ6.4倍の4番人気となった。サガミックス陣営が用意したペースメーカー役のノーザンクエストが先頭を引っ張り、サガミックスが先行、本馬は中団待機、ドリームウェルは後方待機策を採った。しかし直線に入っても本馬は今ひとつ伸びず、サガミックスも失速。好位から抜け出したダークムーンダンサーが、追い込んだドリームウェルを頭差抑えて勝利を収め、本馬はドリームウェルから1馬身差の3着、サガミックスは本馬から6馬身差の4着に終わった。

それから3週間後には、イスパーン賞(仏GⅠ・T1850m)に出走した。本馬以外の出走馬は、エドモンブラン賞とミュゲ賞を連勝してきたゴールドアウェイ、エドモンブラン賞とミュゲ賞で連続3着だった上がり馬ルデアック、クレジットスイス個人銀行マイルなどの勝ち馬ハンサムリッジ、ギョームドルナノ賞などの勝ち馬カブール、オペラ賞の勝ち馬インサイト、そして日本から長期遠征してきたジャパンC・NHKマイルC・ニュージーランドトロフィー四歳S・共同通信杯四歳Sの勝ち馬エルコンドルパサーなど7頭だった。欧州遠征初戦のエルコンドルパサーが単勝オッズ2.7倍の1番人気に支持され、本馬が単勝オッズ3.1倍の2番人気、ルデアックが単勝オッズ4.2倍の3番人気となった。

本馬が得意な重馬場の中でスタートが切られると、ゴールドアウェイ陣営が用意したペースメーカー役のレナチヒが先頭に立ち、蛯名正義騎手騎乗のエルコンドルパサーが3番手の好位を先行、本馬は後方待機策を採った。そして直線に入るとエルコンドルパサーが抜け出して先頭に立ったが、そこへ直線入り口7番手から本馬が猛然と追い上げてきた。そしてエルコンドルパサーをかわして3/4馬身差で勝利を収め、日本の競馬ファンにもその名を知らしめた。

エルコンドルパサー陣営は当初、エルコンドルパサーに10ハロン路線を進ませる予定だったため、このイスパーン賞を勝っていたら、そのまま10ハロン路線に向かっていた可能性が高い。そうなるとエルコンドルパサーの欧州遠征はまた違う展開を見せていた事になる。エルコンドルパサーの遠征結果は、後の日本馬の欧州遠征にも大なり小なり影響を与えているわけであるから、本馬がイスパーン賞で見せた豪脚は、日本の競馬界の行く末にも何がしかの影響を与えるものだったのかも知れない。

さて、本馬の次走は、当初エルコンドルパサーの目標候補として挙がっていたエクリプスS(英GⅠ・T10F)となった。この翌日のサンクルー大賞に向かったエルコンドルパサーの姿はここには無く、サラマンドル賞・デューハーストSの勝ち馬で前走プリンスオブウェールズS3着だった本馬と同世代のカルティエ賞最優秀2歳牡馬ザール、プリンスオブウェールズSで2着してきたサンダウンクラシックトライアルSの勝ち馬ファンタスティックライト、ブリガディアジェラードSの勝ち馬チェスターハウス、ダイオメドS・プリンスオブウェールズSを連勝してきたリアスピアー、ドラール賞の勝ち馬インサティエイブル、遠征先の米国でブルックリンHを勝ってきたランニングスタッグなどが対戦相手となった。かなりの混戦模様だったが、本馬が単勝オッズ3.5倍の1番人気に支持された。しかし本馬にとって初めてとなる仏国外のレースだった上に、当日の蒸し暑い天候も合わなかったようで、レース前から大量の発汗が見られた。その結果、本馬は好位から伸びずに、7馬身1/4差の7着と大敗。最後方からの追い込みで勝ったのは、単勝オッズ21倍の最低人気馬コンプトンアドミラルだった。

秋は凱旋門賞を目指してフォワ賞(仏GⅡ・T2400m)に出走した。対戦相手は僅か2頭だったが、その内訳は、サンクルー大賞でドリームウェルやサガミックスを圧倒して勝利してきたエルコンドルパサー、2年前の独ダービー・バーデン大賞の勝ち馬でBCターフ2着・凱旋門賞3着などの実績もあった独国の名牝ボルジアであり、相手に不足は無かった。エルコンドルパサーが単勝オッズ1.3倍の1番人気に支持され、本馬が単勝オッズ2.7倍の2番人気、ボルジアが単勝オッズ5.9倍の3番人気となった。少頭数だけに全馬一団となり、エルコンドルパサーを先頭に、ボルジア、本馬の順で続いた。そして結局そのままの順番でゴールインし、本馬はエルコンドルパサーから1馬身3/4差の3着最下位に敗れた。

本番の凱旋門賞(仏GⅠ・T2400m)には、エルコンドルパサー、ボルジアに加えて、仏ダービー・愛ダービー・ニエル賞と3連勝中の欧州最強3歳馬モンジュー、コロネーションC・キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDS・愛チャンピオンSを3連勝してきたこの年のカルティエ賞年度代表馬デイラミ、仏オークス・ヴェルメイユ賞の勝ち馬ダルヤバ、バーデン大賞を2連覇してきた前年の同競走3着馬タイガーヒル、前年の同競走2着馬レッジェーラ、エクリプスS3着後にグレートヴォルティジュールS・アークトライアルを連勝してきたファンタスティックライトなどが出走してきて、前年より遥かに高レベルな争いになった。モンジューが単勝オッズ2.5倍の1番人気、エルコンドルパサーが単勝オッズ4.6倍の2番人気で、本馬は単勝オッズ15倍の5番人気での出走となった。

レース当日の馬場状態は本馬が得意とする重馬場。それも凱旋門賞史上最悪と評されたほどの極悪不良馬場だった。あまりの不良馬場のため、モンジューのペースメーカー役を務めるはずだったジンギスカンが先頭に立てず、好スタートを切ったエルコンドルパサーが押し出されて先頭に立ち、そのまま単騎逃げを打った。本馬、モンジュー、デイラミなどは馬群の中団につけた。エルコンドルパサーの逃げ脚は直線に入っても衰えず、そのまま逃げ切りを図った。後方馬群の中からはモンジューと本馬が抜け出したが、モンジューが本馬を置き去りにしてエルコンドルパサーを追いかけていき、ゴール前の激しい叩き合いを制して勝利。半馬身差の2着に惜敗したエルコンドルパサーから6馬身後方の3着が本馬だった。それでも4着レッジェーラには5馬身差をつけていたから、その地力を見せることは出来たと言えるだろう。本馬はこのレースを最後に、4歳時5戦1勝の成績で競走馬を引退した。

本馬は重・不良馬場では6戦3勝2着1回3着1回4着1回。3着と4着はいずれもハイレベルなメンバーが揃う凱旋門賞であり、明らかに重馬場を得意とする馬であった。もっとも、リュパン賞は良馬場で勝っているわけだから、重馬場専用馬というわけでもなかった。

血統

Rainbow Quest Blushing Groom Red God Nasrullah Nearco
Mumtaz Begum
Spring Run Menow
Boola Brook
Runaway Bride Wild Risk Rialto
Wild Violet
Aimee Tudor Minstrel
Emali
I Will Follow Herbager Vandale Plassy
Vanille
Flagette Escamillo
Fidgette
Where You Lead Raise a Native Native Dancer
Raise You
Noblesse Mossborough
Duke's Delight
Alligatrix Alleged Hoist the Flag Tom Rolfe Ribot
Pocahontas
Wavy Navy War Admiral
Triomphe
Princess Pout Prince John Princequillo
Not Afraid
Determined Lady Determine
Tumbling
Shore Round Table Princequillo Prince Rose
Cosquilla
Knight's Daughter Sir Cosmo
Feola
Delta Nasrullah Nearco
Mumtaz Begum
Bourtai Stimulus
Escutcheon

レインボークエストは当馬の項を参照。

母アリガトリックスは現役成績7戦1勝、フィリーズマイル(英GⅢ)で3着がある。直子で目立つ活躍馬は本馬程度だが、孫世代には活躍馬が多数いる。本馬の半姉ギャラトリックス(父ビーマイゲスト)の子にはロイヤルミレニアム【チップチェイスS(英GⅢ)・ルネサンスS(愛GⅢ)・ベンティンクS(英GⅢ)】が、半姉アリディヴァ(父チーフシンガー)の子にはタイパン【オイロパ賞(独GⅠ)2回・ローマ賞(伊GⅠ)2回・ドーヴィル大賞(仏GⅡ)】、アリロイヤル【サセックスS(英GⅠ)・アールオブセフトンS(英GⅢ)】、スリーピータイム【英1000ギニー(英GⅠ)】、ウーナマクール【ランパートH(米GⅡ)・ルイビルBCH(米GⅡ)】が、半姉イッチング(父サッチング)の子にはグレートデイン【愛国際S(愛GⅡ)・アンドレバボワン賞(仏GⅢ)】が、半妹ルリナ(父ルアー)の子にはセンテニアル【グレートヴォルティジュールS(英GⅡ)・サンダウンクラシックトライアルS(英GⅢ)】がいる。

アリガトリックスの祖母デルタはアーリントンラッシーS・アーリントンメイトロンHの勝ち馬で、その牝系子孫にはダイク【ブリーダーズフューチュリティS・ウッドメモリアルS】、ポロニア【アベイドロンシャン賞(仏GⅠ)】、シルヴァーエンディング【ペガサスH(米GⅠ)】、シベリアンサマー【チャールズHストラブS(米GⅠ)】、シャンペン【アンセットオーストラリアS(豪GⅠ)・マッキノンS(豪GⅠ)】、セントレイムズ【新ダービー(新GⅠ)・ザビールクラシック(新GⅠ)】、プレイフルアクト【フィリーズマイル(英GⅠ)】、パーカショニスト【米グランドナショナル(米GⅠ)】、ウィックドスタイル【ブリーダーズフューチュリティS(米GⅠ)】、キャヴァルリーマン【パリ大賞(仏GⅠ)】、ナサニエル【キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS(英GⅠ)・エクリプスS(英GⅠ)】、グレートヘヴンズ【愛オークス(愛GⅠ)】などの活躍馬がいる。デルタの半妹レヴィーはCCAオークス・セリマS・モンマスオークス・ベルデイムHなどを勝った名牝で、レヴィーの子には米国競馬史上有数の名牝シュヴィー【ジョッキークラブ金杯2回・エイコーンS・マザーグースS・CCAオークス・フリゼットS・セリマS・アラバマS・レディーズH・トップフライトH2回・ダイアナH2回・ベルデイムS】がいる。米国顕彰馬スルーオゴールド【ウッドメモリアルS(米GⅠ)・ウッドワードS(米GⅠ)・ジョッキークラブ金杯(米GⅠ)2回・ホイットニーH(米GⅠ)・ウッドワードS(米GⅠ)・マールボロC招待H(米GⅠ)】、日本で走ったエリモシック【エリザベス女王杯(GⅠ)】、マルセリーナ【桜花賞(GⅠ)】も同じ牝系。→牝系:F9号族②

母父アレッジドは当馬の項を参照。

競走馬引退後

競走馬を引退した本馬は愛国ナショナルスタッドで種牡馬入りしたが、その1年後に日本中央競馬会により700万ドル(当時の為替レートで約7億5600万円)で購入され、2001年から日本軽種馬協会静内種馬場で供用された。エルコンドルパサーと好勝負を展開した馬という事で日本における認知度は高く、初年度は93頭、2年目は90頭の繁殖牝馬を集めた。しかし3年目は49頭、4年目は22頭、5年目は16頭の交配数と、種牡馬人気は右肩下がりとなった。そして2005年に、愛国ラスバリースタッドへ障害用種牡馬として売却された。本馬が日本を去った後になって、残された産駒の1頭フィールドルージュが活躍した。全日本種牡馬ランキングでは2006年の53位が最高であり、フィールドルージュが川崎記念を勝った2008年は100位だった。

主な産駒一覧

生年

産駒名

勝ち鞍

2001

Boule d'Or

サンルイレイH(米GⅡ)

2002

フィールドルージュ

川崎記念(GⅠ)・名古屋グランプリ(GⅡ)

2003

ケイエスゴーウェイ

二十四万石賞(高知)

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