ディクタット

和名:ディクタット

英名:Diktat

1995年生

黒鹿

父:ウォーニング

母:アルヴォラ

母父:サドラーズウェルズ

モーリスドギース賞・スプリントCと欧州短距離GⅠ競走を2勝し安田記念でも好走したウォーニング直子の名短距離馬

競走成績:2~5歳時に仏英日で走り通算成績14戦7勝2着2回3着1回

誕生からデビュー前まで

ドバイのシェイク・モハメド殿下により生産・所有された英国産馬で、英国デイヴィッド・ローダー調教師に預けられた。

競走生活(2・3歳時)

2歳9月に英国レスター競馬場で行われた芝7ハロンの未勝利ステークスで、ウィリー・ライアン騎手を鞍上にデビューした。ここでは単勝オッズ10倍で18頭立ての6番人気だった。レースでは馬群の好位を進むも、残り1ハロン地点から失速して、勝った単勝オッズ3.75倍の2番人気馬ムディアーから6馬身3/4差の7着に完敗。2歳時はこの1戦のみで終了した。

3歳4月にニューマーケット競馬場で行われた芝7ハロンの未勝利ステークスで復帰した。ここではダリル・ホランド騎手を鞍上に、単勝オッズ2.5倍で17頭立ての1番人気に支持された。今回はスタートから逃げる単勝オッズ8倍の3番人気馬ムブリクを追いかけて積極的に先行。そして今度は残り1ハロン地点からしっかりと脚を伸ばし、2着に逃げ粘ったムブリクに4馬身差をつけて勝ち上がった。

翌5月にはレスター競馬場でクリスティーズプレミアムビール条件S(T7F)に出走。対戦相手は3頭しかおらず、ホランド騎手が騎乗する本馬が単勝オッズ2.25倍の1番人気に支持された。そして先行策から残り1ハロン地点で抜け出す競馬で、2着に逃げ粘った単勝オッズ3倍の2番人気馬ラビに1馬身半差をつけて楽勝した。

翌6月にはアスコット競馬場でジャージーS(英GⅢ・T7F)に出走した。ジュライSの勝ち馬でジムクラックS2着のボールドファクト、愛2000ギニーで4着してきたビアンコーニ、後のファルマスSの勝ち馬ラヴァーズノットなどが対戦相手となった。ホランド騎手が騎乗する本馬が単勝オッズ4倍の1番人気、ボールドファクトが単勝オッズ5倍の2番人気、ティンバーカントリーの半弟という良血馬ビアンコーニが単勝オッズ7倍の3番人気、ラヴァーズノットが単勝オッズ9倍の4番人気となった。今回の本馬は中団待機策を採り、残り1ハロン地点で抜け出して先頭に立った。ここから右側によれながらも脚を伸ばし、2着に逃げ粘った単勝オッズ15倍の6番人気馬ボールドエッジに2馬身差をつけて勝利した。

次走は7月にニューカッスル競馬場で行われたビーズウイングS(英GⅢ・T7F)となった。対戦相手は僅か3頭だったが、そのうち1頭は、ロンポワン賞・ハンガーフォードS・スプリームSを勝ち前年のBCマイルでスピニングワールドの3着していた同父馬デコレイテッドヒーローという強敵だった。ホランド騎手からジミー・フォーチュン騎手に乗り代わっていた本馬が123ポンドの最軽量も買われて単勝オッズ1.36倍の1番人気に支持され、133ポンドのトップハンデだったデコレイテッドヒーローは単勝オッズ5倍の2番人気となった。ここでは2番手を追走して抜け出そうとした本馬を、後方から上がってきたデコレイテッドヒーローが捕らえて一騎打ちに持ち込んだ。最後はデコレイテッドヒーローが勝利を収め、本馬は頭差の2着に敗れた(3着馬は6馬身後方だった)。

この後にドバイのサイード・ビン・スルール厩舎に転厩したため、3歳時の出走はここまでとなった。3歳時の成績は4戦3勝だった。

競走生活(4歳時)

4歳時は5月にグッドウッド競馬場で行われたシャーガーカップセヴンS(T7F)から始動した。ここで初めて本馬の鞍上にはランフランコ・デットーリ騎手の姿があった。単勝オッズ2.1倍の1番人気に支持された本馬は、道中は馬群の中団を追走。最後の直線で進路を失う場面があったが、残り1ハロン地点で馬群の間をすり抜けて脚を伸ばし、ゴール前で単勝オッズ6.5倍の2番人気馬ロシアンリヴァイヴァルを捕らえて半馬身差で勝利した。

翌6月にはニューマーケット競馬場でクリテリオンS(英GⅢ・T7F)に出走した。133ポンドのトップハンデを課された本馬が単勝オッズ1.8倍の1番人気に支持され、ソラリオSを勝っていた119ポンドのレイズアグランドが単勝オッズ4.5倍の2番人気となった。今回の本馬はスタート直後に他馬と接触して後方からの競馬となってしまったが、徐々に巻き返していった。そして残り1ハロン地点で先頭に立ち、2着レイズアグランドに1馬身半差で勝利した。

その後は渡仏して、8月のモーリスドギース賞(仏GⅠ・T1300m)に参戦した。主な対戦相手は、ミュゲ賞・トーマブリョン賞・ギシュ賞・エドモンブラン賞の勝ち馬でジャンプラ賞・ムーランドロンシャン賞2着・前走イスパーン賞ではクロコルージュの3着(2着はエルコンドルパサー)だったゴールドアウェイ、リゾランジ賞2回・セーネワーズ賞の勝ち馬でフォレ賞3着のケオス、前年のジャージーSで本馬の5着に敗れた後にダイアデムSを勝っていたビアンコーニ、モルニ賞の勝ち馬で愛2000ギニー3着のオーペン、前年のフォレ賞・コーク&オラリーSの勝ち馬でスプリントC2回・フォレ賞と3度のGⅠ競走3着があったトンバ、デュークオブヨークSの勝ち馬サンパワースター、ミドルパークS3着馬ヴィジョンオブナイト、ジュライSの勝ち馬でミドルパークS2着・ジュライC3着の同馬主馬バートリーニなどだった。本馬とバートリーニのカップリングが単勝オッズ1.8倍の1番人気、ゴールドアウェイとペースメーカー役のスペシャルディスカウントのカップリングが単勝オッズ4.8倍の2番人気、ケオスが単勝オッズ6.9倍の3番人気、ビアンコーニとオーペンのカップリングが単勝オッズ7倍の4番人気となった。不良馬場の中でスタートが切られると、スペシャルディスカウントとバートリーニの2頭が先頭に立ち、本馬は中団を追走した。そして残り400m地点で仕掛けると、残り200m地点で先頭に立ち、2着ゴールドアウェイに1馬身差で勝利した。

英国に戻ってきた本馬は9月のスプリントC(英GⅠ・T6F)に出走した。主な対戦相手は、リステッド競走を2戦連続で完勝してきたミルリーフSの勝ち馬アルカディアンヒーロー、コーク&オラリーSの勝ち馬でジュライC2着のボールドエッジ、チェヴァリーパークS・チェリーヒントンSの勝ち馬で英1000ギニー2着のワナビーグランド、チェヴァリーパークS2着馬でこの年のアベイドロンシャン賞でアグネスワールドの2着するインペリアルビューティー、デュークオブヨークSの勝ち馬サンパワースター、前走3着のバートリーニ、同5着のトンバなどだった。本馬が単勝オッズ2.625倍の1番人気、アルカディアンヒーローが単勝オッズ5倍の2番人気、バートリーニとボールドエッジが並んで単勝オッズ9倍の3番人気、インペリアルビューティーが単勝オッズ10倍の5番人気となった。スタートが切られるとバートリーニが先頭に立ち、本馬は普段よりもさらに抑え気味に馬群の後方につけた。そして徐々に進出していくと、逃げ切ろうとしていたバートリーニを計ったように捕らえて首差で勝利した。

次走のフォレ賞(仏GⅠ・T1400m)では、モーリスドギース賞6着後に独国のGⅡ競走ゴールデネパイチェを勝ちアベイドロンシャン賞でアグネスワールドの3着してきたケオス、テトラークS・マクドナボーランドSの勝ち馬メジャーフォース、ロンポワン賞など3連勝中のトランスアイランド、ロートシルト賞・シュマンドフェルデュノール賞の勝ち馬フィールドオブホープ、前走6着のトンバなどが対戦相手となった。本馬が単勝オッズ1.6倍の1番人気、ケオスが単勝オッズ4.7倍の2番人気、メジャーフォースが単勝オッズ5.3倍の3番人気、トランスアイランドが単勝オッズ13.8倍の4番人気、フィールドオブホープが単勝オッズ19.5倍の5番人気となった。スタートが切られるとトランスアイランドが逃げを打ち、本馬は今回も馬群の後方からレースを進めた。そして11頭立ての10番手で直線に入ると残り400m地点で仕掛けて追い込んできた。しかし今回は追い込み切れず、勝ったフィールドオブホープから1馬身1/4差の5着に敗れてしまった。

これが4歳時最後のレースで、この年の成績は5戦4勝だった。カルティエ賞最優秀短距離馬の有力候補にも挙げられたが、ジュライCとナンソープSを制した3歳馬ストラヴィンスキー(本馬とは未対戦)に譲ることになった。

競走生活(5歳時)

翌5歳時は安田記念を目指して来日し、前哨戦の京王杯スプリングC(日GⅡ・T1400m)にホランド騎手を鞍上に出走した。対戦相手は、朝日杯三歳S・有馬記念2回・宝塚記念・京成杯三歳S・毎日王冠などを勝っていた怪物グラスワンダー、前年のスプリンターズSを筆頭にスワンS・ダービー卿チャレンジトロフィー・阪急杯を勝っていたブラックホーク、前走の高松宮記念で悲願のGⅠ競走初制覇を果たしてきた中山記念・東京スポーツ杯三歳S・東京新聞杯の勝ち馬キングヘイロー、阪神三歳牝馬S・オークストライアル四歳牝馬特別・京都牝馬特別の勝ち馬スティンガー、前走の高松宮記念で惜しくも首差2着だったディヴァインライト、前走マイラーズCで2着してきたタイキブライドル、前年のNHKマイルCの勝ち馬シンボリインディ、一昨年のNHKマイルCでエルコンドルパサーの2着していたシンコウエドワード、スワンS・CBC賞・アーリントンC・中日スポーツ賞四歳Sを勝っていた古豪スギノハヤカゼ、クリスタルC・中日スポーツ賞四歳Sの勝ち馬トキオパーフェクト、前年の優駿牝馬を筆頭に京王杯三歳S・クイーンCを勝っていたウメノファイバー、チューリップ賞の勝ち馬エイシンルーデンスなどであり、当時の中央競馬におけるマイル・短距離路線の有力馬は概ね集結していた。前年の勝ち馬でもあるグラスワンダーが前走の日経賞の惨敗にも関わらず単勝オッズ2.4倍の1番人気に支持され、ブラックホークが単勝オッズ4.4倍の2番人気、キングヘイローが単勝オッズ6.5倍の3番人気、本馬が単勝オッズ8.6倍の4番人気、スティンガーが単勝オッズ11倍の5番人気となった。

スタートが切られるとエイシンルーデンスが逃げを打ち、ブラックホーク、タイキブライドルなどがそれを追って先行。本馬は馬群の好位につけ、その後方にキングヘイローやグラスワンダーがつけた。直線に入ってもグラスワンダーやキングヘイローは伸びてこず、粘るブラックホークやタイキブライドルを本馬やシンボリインディが追いかけていた。しかしそこへ直線入り口で最後方だったスティンガーが豪快に伸びてきて全馬を抜き去って勝利。ブラックホークが1馬身3/4差の2着で、本馬はさらに1馬身1/4差の6着だった。

しかし本馬は体調が万全ではなく重め残りの調整だったようで、本番の安田記念(日GⅠ・T1600m)では万全の状態で臨んできた。しかしそれとは別の問題が発生した。この安田記念ではデットーリ騎手が本馬に騎乗する予定だった。ところがデットーリ騎手がレース3日前に飛行機事故に遭遇してしまったのである。その事故は彼の自宅がある英国ニューマーケットにおいて、移動のために小型ジェット機に搭乗したところ、離陸直後のジェット機が墜落炎上したというもので、デットーリ騎手と同乗していたレイ・コクレーン騎手の2名は救助されたが、パイロットは死亡した。デットーリ騎手は足を骨折してしまい、本馬に乗ることは不可能になってしまった。ホランド騎手も都合が付かなかったため、慌てた本馬陣営は急遽ダラ・オドノヒュー騎手に代打騎乗を要請。それを受諾したオドノヒュー騎手は本番前日に来日してきた。

対戦相手は、スティンガー、京王杯スプリングC2着のブラックホーク、同4着のウメノファイバー、同5着のシンボリインディ、同7着のエイシンルーデンス、同11着のキングヘイロー、マイルCS・マイラーズCで4着のアドマイヤカイザー、前走NHKマイルCを勝ってきたイーグルカフェ、シンザン記念・桜花賞トライアル四歳牝馬特別・ダービー卿チャレンジトロフィーの勝ち馬で桜花賞・エリザベス女王杯2着のフサイチエアデール、富士S・中山牝馬Sの勝ち馬でNHKマイルC3着のレッドチリペッパー、前走マイラーズCで朝日杯三歳S以来3年5か月ぶりの重賞勝利を挙げたマイネルマックス、マイラーズC3着馬エイシンルバーン、東京新聞杯の勝ち馬ダイワカーリアン、新潟三歳S・京阪杯の勝ち馬ロサード、平安S2回・名古屋大賞典2回・アンタレスS・マーキュリーCを勝っていたダート馬オースミジェット、中日スポーツ賞四歳S・シルクロードS2着のトロットスター、そして香港スプリント・チェアマンズスプリントを勝っていた香港の一流短距離馬ながら日本では当時無名に近かったフェアリーキングプローンだった。スティンガーが単勝オッズ4.5倍の1番人気、ブラックホークが単勝オッズ4.9倍の2番人気、キングヘイローが単勝オッズ7.7倍の3番人気、シンボリインディが単勝オッズ8倍の4番人気、アドマイヤカイザーが単勝オッズ8.1倍の5番人気と続き、本馬は単勝オッズ8.8倍の6番人気だった。

スタートが切られるとエイシンルーデンスが逃げを打ち、キングヘイローなどがそれを追撃。スティンガーは中団につけ、その後方にフェアリーキングプローン、さらにその後方に本馬がつけた。本馬は後方のまま直線を向くと外側に持ち出して一気に追い上げてきた。そしてゴール前でキングヘイローを首差かわして2番手に上がったが、先に抜け出した単勝オッズ39.9倍の10番人気馬フェアリーキングプローンに及ばずに1馬身1/4差2着に敗れた。しかし2頭しか出走していなかった海外馬によるワンツーフィニッシュを演出した。日本馬勢はキングヘイローが3着、スティンガーが4着、最低人気馬トロットスターが5着に入るのが精一杯だった。

その後は欧州に戻り、9月のムーランドロンシャン賞(仏GⅠ・T1600m)に出走した。対戦相手は、クイーンアンS・サセックスSで連続2着してきたミュゲ賞・エドモンブラン賞・メシドール賞の勝ち馬ダンシリ、ロッキンジS・ロンポワン賞・メシドール賞の勝ち馬フライトゥザスターズ、シュマンドフェルデュノール賞の勝ち馬でサラマンドル賞2着・仏2000ギニー・ジャックルマロワ賞3着のキングサルサ、サンダウンマイル・アールオブセフトンSの勝ち馬でロッキンジS3着のインディアンロッジ、ミルリーフS・ラーブカルヒャーバウストフC・デズモンドSの勝ち馬で愛1000ギニー・コロネーションS2着のゴールデンシルカなどだった。ダンシリが単勝オッズ2.5倍の1番人気、本馬とフライトゥザスターズのカップリングとキングサルサが並んで単勝オッズ2.9倍の2番人気となった。スタートが切られるとフライトゥザスターズが先頭に立って後続を引き離し、デットーリ騎手が鞍上に戻ってきた本馬は中団やや後方を追走した。そして残り400m地点で仕掛けて追い上げてきたが、今ひとつ伸びを欠き、勝った単勝オッズ12.3倍の5番人気馬インディアンロッジから2馬身1/4差の3着に敗れた。

次走のクイーンエリザベスⅡ世S(英GⅠ・T8F)では、インディアンロッジ、前走7着のゴールデンシルカに加えて、サラマンドル賞・セントジェームズパレスS・エクリプスS・サセックスS・英国際S・愛チャンピオンS・愛フューチュリティS・グラッドネスSの勝ち馬で英2000ギニー・愛2000ギニー2着のジャイアンツコーズウェイ、ギョームドルナノ賞・ソラリオSの勝ち馬で愛チャンピオンS3着のベストオブザベスツ、独1000ギニー・愛1000ギニー・コロネーションS・ナッソーSと4連勝していたクリンプリン、セレブレーションマイルを勝ってきたセントジェームズパレスS・サセックスS3着馬メディシアン、セントジェームズパレスS2着・仏2000ギニー3着のヴァレンティノ、ジャージーS・レノックスSの勝ち馬でセレブレーションマイル2着のオブザーヴァトリーなど、有力馬が大挙して出走してきた。破竹のGⅠ競走6連勝を狙うジャイアンツコーズウェイが単勝オッズ2.1倍の1番人気に支持される一方で、本馬は単勝オッズ21倍の8番人気まで評価を落とした。結果は大外から追い上げた単勝オッズ15倍の7番人気馬オブザーヴァトリーが、先に抜け出したジャイアンツコーズウェイを半馬身差の2着に抑えて勝利。残り600m地点から追い込んできたがゴール前で他馬と脚色が同じになってしまった本馬は、オブザーヴァトリーから6馬身差の6着に敗退。このレースを最後に5歳時4戦未勝利の成績で競走馬を引退した。

馬名は英語で「(戦勝国による)絶対的命令」という意味で、ディクタットよりもディクタートの方が発音としては近いらしい。

血統

ウォーニング Known Fact In Reality Intentionally Intent
My Recipe
My Dear Girl Rough'n Tumble
Iltis
Tamerett Tim Tam Tom Fool
Two Lea
Mixed Marriage Tudor Minstrel
Persian Maid
Slightly Dangerous Roberto Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Bramalea Nashua
Rarelea
Where You Lead Raise a Native Native Dancer
Raise You
Noblesse Mossborough
Duke's Delight
アルヴォラ Sadler's Wells Northern Dancer Nearctic Nearco
Lady Angela
Natalma Native Dancer
Almahmoud
Fairy Bridge Bold Reason Hail to Reason
Lalun
Special Forli
Thong
Park Appeal Ahonoora Lorenzaccio Klairon
Phoenissa
Helen Nichols Martial
Quaker Girl
Balidaress Balidar Will Somers
Violet Bank
Innocence シーホーク
Novitiate

ウォーニングは当馬の項を参照。

母アルヴォラは現役成績4戦1勝。後に日本に繁殖牝馬として輸入され、オープン特別さざんかSを勝った本馬の全弟ホウライウォニングを産んだ。本馬の半妹である持ち込み馬ショウエイミズキ(父ナシュワン)の孫にはラブミープラチナ【OROターフスプリント】が、本馬の半妹ホウライマドンナ(父アグネスタキオン)の子にはホウライナデシコ【スプリングC】がいる。アルヴォラの半弟には名種牡馬ケープクロス(父グリーンデザート)【ロッキンジS(英GⅠ)・クイーンアンS(英GⅡ)・セレブレーションマイル(英GⅡ)】がいる。アルヴォラの半姉パストラル(父ヌレイエフ)の子には、カレイマー【カルヴァドス賞(仏GⅢ)】、イフラージ【パークS(英GⅡ)2回・レノックスS(英GⅡ)】、ファラージ【ウインターダービー(英GⅢ)】がいる。アルヴォラの母パークアピールはモイグレアスタッドS(愛GⅠ)・チェヴァリーパークS(英GⅠ)を勝った名牝。母系を遡ると名牝プリティポリーに行きつくことができ、近親には他にも多くの活躍馬がいるが、その詳細はケープクロスの項を参照してほしい。→牝系:F14号族①

母父サドラーズウェルズは当馬の項を参照。

競走馬引退後

競走馬を引退した本馬は英国ダルハムホールスタッドで種牡馬入りした。2006年は仏国ロジ牧場で供用された。2007年の繁殖シーズン終了後に日本に輸入され、翌年からダーレージャパンスタリオンコンプレックスで種牡馬供用が開始された。マンノウォーの直系種牡馬が日本に導入されたのは、1996年に輸入された父ウォーニング以来であった(実際には1999年に同じウォーニング産駒のアヌスミラビリスが輸入されているのだが、検疫時の不手際により死なせてしまっている)。しかし日本における初年度の交配数は43頭、翌2009年は37頭と、今ひとつ人気が出なかった。

この2009年に体調不良を理由に種牡馬を引退して英国に戻る予定だったが、スペインから購入のオファーがあり、2010年からスペインのミラグロ牧場で種牡馬生活を送る事になった。本馬が英国で出した最終世代の1頭ドリームアヘッドがカルティエ賞最優秀短距離馬に輝く活躍を見せたのは、翌2011年のことであった。そのため、英国では「英国の損失はスペインの利得となるでしょう」と言われるようになっている。

主な産駒一覧

生年

産駒名

勝ち鞍

2002

Diktatorial

タタソールS(英GⅢ)

2003

Contat

ベナツェットレネン(独GⅢ)・ジルベルネパイチェ(独GⅢ)2回

2003

Dixie Belle

ドバイ国際空港ワールドトロフィー(英GⅢ)

2003

Formal Decree

アルラシディヤ(首GⅢ)・ニッカボッカーH(米GⅢ)・ケンブリッジシャーH

2003

Rajeem

ファルマスS(英GⅠ)

2003

Short Skirt

ムシドラS(英GⅢ)・セントサイモンS(英GⅢ)

2004

Lady Gloria

プリンセスエリザベスS(英GⅢ)・セレクトS(英GⅢ)

2005

Credit Swap

ケンブリッジシャーH

2006

Addicted

独1000ギニー(独GⅢ)

2006

Definightly

セーネワーズ賞(仏GⅢ)・サファイアS(愛GⅢ)

2006

First City

ケープヴェルディS(首GⅡ)

2006

Skins Game

エドモンブラン賞(仏GⅢ)

2008

Adamantina

ドルメロ賞(伊GⅢ)

2008

Dream Ahead

モルニ賞(仏GⅠ)・ミドルパークS(英GⅠ)・ジュライC(英GⅠ)・スプリントC(英GⅠ)・フォレ賞(仏GⅠ)

2013

First Selection

ソラリオS(英GⅢ)

TOP