ドワイエン

和名:ドワイエン

英名:Doyen

2000年生

鹿毛

父:サドラーズウェルズ

母:ムーンカクタス

母父:クリス

3歳まで仏国で走って実力を磨き4歳時にキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDSを完勝して欧州古馬路線の頂点に立つも、それを最後に燃え尽きる

競走成績:2~5歳時に仏英愛で走り通算成績14戦5勝2着2回

誕生からデビュー前まで

ドバイのシェイク・モハメド殿下が所有する英国ダルハムホールスタッドの愛国支場と言えるキルダンガンスタッドにおいて誕生した。モハメド殿下の所有馬として、仏国アンドレ・ファーブル調教師に預けられた。成長すると体高16.2ハンドほどになった比較的背が高い馬で、脚もかなり長かったが、仕上がりは遅かった。

競走生活(2・3歳時)

2歳10月にメゾンラフィット競馬場で行われたユニヤド賞(T1800m)で、クリストフ・スミヨン騎手を鞍上にデビューした。単勝オッズ2倍で17頭立ての1番人気に支持された。レースではスタートで後手を踏んでしまい、すぐに挽回して先行策を採るも、残り300m地点でよれて失速し、勝ったフレンチフラッグから2馬身1/4差の5着に敗れた。2歳時はこの1戦のみで終えた。

3歳時は、3月にサンクルー競馬場で行われたカデルセル賞(T2400m)から始動した。ここでもスミヨン騎手とコンビを組み、単勝オッズ2.5倍で9頭立ての1番人気に支持された。今回は普通にスタートを切ってそのまま先行。残り300m地点で先頭に立った。残り200m地点で右側によれる場面もあったが今回は最後までしっかりと脚を伸ばし、2着ラヴドンロストに2馬身半差をつけて勝利した。

次走は5月にリヨンパリリー競馬場で行われたリステッド競走クープドトロイアン賞(T2400m)だった。ここでもスミヨン騎手とコンビを組んだ本馬は、単勝オッズ3倍で7頭立ての2番人気だった。レースでは先行馬勢を見るように好位を進み、残り300m地点で先頭に立ってそのまま押し切るという強い内容で、2着フレンチポロに2馬身差をつけて勝利した。

次走は6月のリス賞(仏GⅢ・T2400m)となった。このレースから本馬の主戦はランフランコ・デットーリ騎手が務めることになった。対戦相手は、本馬と同じく2連勝で臨んできたポリシーメイカー、前走までコンビを組んでいたスミヨン騎手が騎乗する同厩馬モゾニョ、リステッド競走デルビーデュミディ賞を勝ってきたジャズスウィープの3頭だった。ポリシーメイカーが単勝オッズ2.1倍の1番人気、本馬が単勝オッズ2.6倍の2番人気、モゾニョが単勝オッズ4.7倍の3番人気、ジャズスウィープが単勝オッズ6.5倍の4番人気で、どの馬が勝ってもおかしくない状況だった。レースは、モゾニョが先頭で、ジャズスウィープが2番手、ポリシーメイカーが3番手で、本馬が最後方という態勢で進行した。そのままの態勢で直線に入ってくると、直線手前から加速していた本馬が素晴らしい伸び脚を見せて、内側から前3頭を次々に追い抜いた。残り200m地点で完全に先頭に立った後も差を広げ、2着ポリシーメイカーに4馬身差をつけて快勝した。

その後は一間隔を空けて、9月のニエル賞(仏GⅡ・T2400m)に出走した。対戦相手は、クリテリウム国際・リュパン賞・仏ダービー・グレフュール賞・シェーヌ賞の勝ち馬で愛ダービー2着のダラカニ、英ダービー・ディーSの勝ち馬でキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDS3着のクリスキン、ユジェーヌアダム賞の勝ち馬でパリ大賞3着のルックハニーなど6頭だった。ダラカニが単勝オッズ1.53倍の1番人気、クリスキンが単勝オッズ3.75倍の2番人気、本馬が単勝オッズ7倍の3番人気、ルックハニーが単勝オッズ17倍の4番人気となった。スタートが切られるとダラカニ陣営が用意したペースメーカー役のダイヤプールが先頭に立ち、クリスキン陣営が用意したペースメーカー役のハイアクションが2番手で、クリスキンが大きく離された3番手につけ、ダラカニがその後方、本馬は最後方からレースを進めた。直線入り口でもまだ最後方だったが、残り400m地点でデットーリ騎手が仕掛けると、素晴らしい脚を見せて伸びていった。特に残り300m地点からの脚には見るべきものがあったが、残り200m地点で先に先頭に立っていたダラカニに届かず、1馬身半差の2着に敗れた。

その後は凱旋門賞(仏GⅠ・T2400m)に向かった。対戦相手は、ダラカニ、前走で本馬から2馬身半差の3着だったクリスキン、英ダービー・愛ダービー・BCターフ・レーシングポストトロフィー・愛チャンピオンS・ロイヤルホイップS・デリンズタウンスタッドダービートライアルSの勝ち馬で前年の凱旋門賞3着のハイシャパラル、サンクルー大賞2回・香港ヴァーズ・コンセイユドパリ賞・シャンティ大賞・フォワ賞の勝ち馬でドバイシーマクラシック2着のアンジュガブリエル、愛セントレジャー3回・ロワイヤルオーク賞の勝ち馬でアスコット金杯2着のヴィニーロー、独ダービー・バイエルン大賞・ウニオンレネンと3連勝してきたダイジン、ジェフリーフリアS2回・セプテンバーSの勝ち馬ムブタケル、英セントレジャー馬・ロンズデールSの勝ち馬ボーリンエリック、伊ジョッキークラブ大賞・タタソールズ金杯の勝ち馬でブガッティ大賞2着・クリテリウムドサンクルー・コロネーションC3着のブラックサムベラミー、リス賞2着後にドーヴィル大賞など2連勝してきたポリシーメイカーなど12頭だった。ハイシャパラルが単勝オッズ2.625倍の1番人気、ダラカニが単勝オッズ3.25倍の2番人気、本馬が単勝オッズ6.5倍の3番人気、アンジュガブリエルが単勝オッズ10倍の4番人気、クリスキンとヴィニーローが並んで単勝オッズ12倍の5番人気となった。

泥だらけの不良馬場の中でスタートが切られると、ダラカニ陣営が用意したペースメーカー役のダイヤプールが先頭に立ち、クリスキン陣営が用意したペースメーカー役のファーストチャーターが2番手、ブラックサムベラミーが3番手につけた。ハイシャパラルとクリスキンは好位、本馬は中団、ダラカニは後方を進んだ。やがて2頭のペースメーカー役が失速し、ブラックサムベラミーが先頭に上がると、他馬勢の動きが活発になった。本馬も加速を始めたが、他馬勢も加速したために位置取りとしてはあまり変わらずに、7番手で直線に入ってきた。そして外側に持ち出して追い上げてきたが、残り200m地点で前の馬達と脚色が一緒になってしまった。レースは本馬より後方でレースを進めながら本馬より一足先に直線に入ったダラカニが勝利を収め、本馬は7馬身1/4差をつけられた4着までだった。3歳時はこれが最後のレースで、この年の成績は5戦3勝だった。

競走生活(4歳時)

4歳時は名義がゴドルフィンに変更となり、ドバイのサイード・ビン・スルール厩舎に転厩となった。

ドバイで調教を積まれた本馬は英国に向かい、まずはコロネーションC(英GⅠ・T12F10Y)に出走した。対戦相手は、キングエドワードⅦ世S・カンバーランドロッジSの勝ち馬で前年の英セントレジャー2着のハイアコレイド、香港ヴァーズ・ポモーヌ賞・コンセイユドパリ賞の勝ち馬ヴァレーアンシャンテ、前年の同競走の勝ち馬でジョッキークラブS・ジョンポーターSも勝ちミラノ大賞2着・バイエルン大賞・伊ジョッキークラブ大賞3着のウォーサン、ダンテSの勝ち馬でパリ大賞・英国際S2着のマジストレッティ、レーシングポストトロフィー・英セントレジャーの勝ち馬で加国際S3着のブライアンボル、ドバイシーマクラシック・クイーンエリザベスⅡ世C3着のスコッツビュー、カンバーランドロッジS・オーモンドSの勝ち馬システマティック、ローマ賞・スコティッシュクラシック・メルドS・セントサイモンSの勝ち馬でダルマイヤー大賞3着のインペリアルダンサー、ジョンポーターSの勝ち馬ドバイサクセスなどだった。ハイアコレイドが単勝オッズ5倍の1番人気、本馬が単勝オッズ5.5倍の2番人気、ヴァレーアンシャンテが単勝オッズ7倍の3番人気、ウォーサンとマジストレッティが並んで単勝オッズ8倍の4番人気となった。

スタートが切られると単勝オッズ11倍の7番人気馬システマティックが先頭に立ち、本馬は馬群の中団やや後方につけた。そして11頭立ての6番手で直線に入ると、残り2ハロン地点でデットーリ騎手が本格的に仕掛けた。しかし本馬の反応は鈍く、なかなか前との差を詰められなかった。残り1ハロン地点でようやくエンジンがかかって鋭く追い上げてきて、ゴール直前で2番手に上がったものの、本馬より後方の7番手で直線に入りながら残り1ハロン地点で先頭に立っていたウォーサンに届かずに、1馬身3/4差の2着に敗れた。

次走は15日後のハードウィックS(英GⅡ・T12F)となった。対戦相手は、前走で本馬から頭差の4着だったハイアコレイド、前走で10着に終わっていたシステマティック、4歳馬なのに3戦2勝という少経歴だったパーシャンマジェスティなど5頭だった。本馬が単勝オッズ2.2倍の1番人気、ハイアコレイドが単勝オッズ3.25倍の2番人気、パーシャンマジェスティが単勝オッズ7倍の3番人気、システマティックが単勝オッズ10倍の4番人気となった。スタートが切られると本馬陣営が用意したペースメーカー役のソングラークが先頭に立ってハイペースを演出し、本馬は6頭立ての5番手をじっくりと進んだ。そして残り3ハロン地点から加速を開始。前走と異なり今回はすぐにエンジンがかかり、速やかに前との差を詰めていった。そして残り2ハロン地点で先頭に立った後も後続との差を広げ、先行して2着に入ったハイアコレイドに6馬身差をつけて、2分26秒53のコースレコードを計時して完勝した。

その後はキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDS(英GⅠ・T12F)に出走した。対戦相手は、コロネーションC3着から直行してきたヴァレーアンシャンテ、コロネーションC勝利後に出走したエクリプスSで2着だったウォーサン、仏ダービー・ドバイシーマクラシック・アーリントンミリオン・ターフクラシック招待S・ニエル賞の勝ち馬で一昨年の凱旋門賞・前年のキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDS2着のスラマニ、サンクルー大賞・ジョッキークラブSを連勝してきた前年の愛セントレジャー2着馬ガマット、グレートヴォルティジュールS・プリンセスオブウェールズS・リングフィールドダービートライアルS・ゴードンS・ブリガディアジェラードSの勝ち馬で英セントレジャー3着のバンダリ、ハードウィックS2着後に出走したプリンセスオブウェールズSで3着だったハイアコレイド、愛ダービーで3着してきたタイクーン、ブラジルのGⅠ競走リネアヂパウラマシャド大賞の勝ち馬で米国に移籍してガルフストリームパークBCH・リヴァーシティHを勝ちドバイシーマクラシックで2着していたハードバック、加国際S・ゴードンSの勝ち馬で英セントレジャー3着のフェニックスリーチ、本馬陣営が用意したペースメーカー役のルナーソヴリンの計10頭だった。本馬が単勝オッズ2.1倍の1番人気、ヴァレーアンシャンテが単勝オッズ7倍の2番人気、ウォーサンが単勝オッズ7.5倍の3番人気、スラマニが単勝オッズ8倍の4番人気、ガマットとバンダリが並んで単勝オッズ13倍の5番人気となった。

スタートが切られるとルナーソヴリンが先頭に立ち、ハードバックが2番手、ウォーサンが3番手を進んだ。本馬は馬群のちょうど中間5番手にいた。当初は後続を引き付けて逃げていたルナーソヴリンだったが、レース中盤から差を広げ始め、最大で4馬身ほどの差をつけて三角に入ってきた。この三角から後方各馬も一斉に加速を開始。本馬も加速しながら4番手で直線に入ると、残り2ハロン地点で馬群の隙間を突き抜けて、先頭のハードバックをかわして先頭に立った。その後も力強く脚を伸ばし、単勝オッズ34倍の9番人気ながら2着に粘ったハードバックに3馬身差、3着スラマニにはさらに頭差をつけて優勝した。

欧州古馬勢の頂点に立った本馬の次走は、愛チャンピオンS(愛GⅠ・T10F)となった。対戦相手は、愛ダービー・キラヴーランSの勝ち馬で愛2000ギニー2着のグレイスワロー、伊ダービー・伊共和国大統領賞・英チャンピオンS・プリンスオブウェールズSの勝ち馬でプリンスオブウェールズS・香港C2着のラクティ、セントジェームズパレスS・ベレスフォードSの勝ち馬で愛2000ギニー2着・英2000ギニー3着のアザムール、タタソールズ金杯・グレートヴォルティジュールSの勝ち馬でレーシングポストトロフィー・プリンスオブウェールズS・ダルマイヤー大賞2着のパワーズコート、ソヴリンSの勝ち馬で英国際S2着・愛2000ギニー・サセックスS・ロッキンジSのノーズダンサー、コロネーションC9着後は4戦未勝利だったインペリアルダンサーなどだった。本馬が単勝オッズ1.8倍の1番人気、グレイスワローが単勝オッズ5.5倍の2番人気、ラクティが単勝オッズ6倍の3番人気、アザムールが単勝オッズ9倍の4番人気、パワーズコートが単勝オッズ12倍の5番人気となった。

スタートが切られると本馬陣営が用意したペースメーカー役のミルストリートが先頭に立ち、本馬は3番手を進んだ。そして直線入り口でミルストリートが失速すると、2番手を進んでいたパワーズコートが先頭に立ち、本馬が2番手に上がった。しかしこの段階で既に本馬の手応えは悪く、デットーリ騎手が必死に檄を飛ばしても伸びなかった。レースは直線入り口で後方2番手だったアザムールが鮮やかな追い込みを決めて勝ち、本馬は4馬身3/4差の7着に敗退。ミルストリートだけにしか先着できなかった。

次走の英チャンピオンS(英GⅠ・T10F)では、アザムール、前走で半馬身差の2着だったノーズダンサー、ヴィンテージS・英シャンペンSの勝ち馬で前走クイーンエリザベスⅡ世S2着のラッキーストーリー、ギョームドルナノ賞・ローズオブランカスターSの勝ち馬ミスターモネ、英2000ギニー・愛ナショナルS・クイーンアンS・エクリプスS・デスモンドSの勝ち馬で前走クイーンエリザベスⅡ世S3着のリフューズトゥベンド、この年の英2000ギニー・クレイヴンSの勝ち馬でデューハーストS3着のハーフド、プリティポリーS・ブランドフォードSの勝ち馬でナッソーS3着のコーリストなどが対戦相手となった。本馬が単勝オッズ4倍の1番人気、ラッキーストーリーが単勝オッズ5.5倍の2番人気、ミスターモネが単勝オッズ6倍の3番人気、アザムールが単勝オッズ7倍の4番人気、リフューズトゥベンドが単勝オッズ8倍の5番人気となった。

スタートが切られると単勝オッズ21倍の9番人気馬コーリストが先頭に立ち、しばらく走ったところで、スタートで後手を踏んだ本馬のペースメーカー役ナヒーフが先頭を奪取。今回の本馬は馬群の後方からレースを進めた。そして残り3ハロン地点で仕掛けたのだが、残り2ハロン地点からの伸びが悪く、先行して勝った単勝オッズ13倍の6番人気馬ハーフドから12馬身差をつけられた7着と大敗した。4歳時はこれが最後のレースで、この年の成績は5戦2勝だった。

競走生活(5歳時)

5歳時は前年にコースレコードで圧勝したハードウィックS(英GⅡ・T12F)から始動した。このレースから本馬の主戦はデットーリ騎手から、ケリン・マカヴォイ騎手に交代となった。対戦相手は、前年のキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDSで4着だったガマット、ゴードンS・ハクスレイSの勝ち馬マラーヘル、前年の愛チャンピオンS3着後にBCターフで3着していたパワーズコート、前年のキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDS7着後に6戦未勝利だったバンダリなど5頭だった。本馬が単勝オッズ2.625倍の1番人気、ガマットが単勝オッズ4.33倍の2番人気、マラーヘルが単勝オッズ5倍の3番人気、パワーズコートが単勝オッズ5.5倍の4番人気、バンダリが単勝オッズ11倍の5番人気となった。スタートが切られると単勝オッズ51倍の最低人気馬オルカディアンが先頭に立って後続を引き離し、本馬は先行集団にいた。しかし残り3ハロン地点から手応えが悪くなり、残り2ハロン地点で左側によれて失速。先行抜け出しの競馬で勝ったバンダリから14馬身差をつけられた5着と惨敗した。

不振が続く本馬だったが、それでも2連覇を目指してキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスDS(英GⅠ・T12F5Y)に参戦した。対戦相手は、前年の英チャンピオンS3着後にプリンスオブウェールズSを勝っていたアザムール、前年の愛チャンピオンS4着後にタタソールズ金杯を勝っていたグレイスワロー、前年の凱旋門賞を筆頭にクリテリウム国際・ジャンプラ賞・パリ大賞・ガネー賞・シェーヌ賞を勝ちタタソールズ金杯2着・英国際S・サンクルー大賞3着のバゴ、デズモンドSの勝ち馬でプリンスオブウェールズS2着・ガネー賞・タタソールズ金杯3着のエース、3戦無敗の英オークス馬エスワラー、ハードウィックS3着後にプリンセスオブウェールズSを勝ってきたガマット、前年の同競走10着後に香港ヴァーズ・ドバイシーマクラシックを勝ちシンガポール航空国際Cで2着していたフェニックスリーチ、一昨年の凱旋門賞10着後にシャンティ大賞・フォワ賞を勝ちサンクルー大賞で2年連続2着していたポリシーメイカー、一昨年の凱旋門賞2着後にジェフリーフリアSの3連覇を達成していたムブタケル、前年の英チャンピオンS4着後にアールオブセフトンSを勝っていたノーズダンサー、前年の同競走9着後にバーデン大賞を勝っていたウォーサンの計11頭だった。アザムールが単勝オッズ3.5倍の1番人気、グレイスワローが単勝オッズ4.33倍の2番人気、バゴが単勝オッズ6倍の3番人気と続く一方で、前年の覇者たる本馬は近走の内容からすっかり評価を落とし、単勝オッズ17倍の7番人気だった。

スタートが切られると本馬は一か八かに逃げを打とうとしたが、すぐにガマットにかわされた。その後はムブタケルと共に先行策を採り、残り4ハロン地点で先に先頭に立ったムブタケルをかわして残り3ハロン地点で先頭に立った。そのまま先頭で直線に入ってきたが、残り2ハロン地点から失速。勝ったアザムールから9馬身差の6着に終わった。

その後は英国際S(英GⅠ・T10F88Y)に向かった。対戦相手は、前走2着のノーズダンサー、同5着のエース、ハードウィックS2着から直行してきたマラーヘル、ミラノ大賞・カルロダレッシオ賞の勝ち馬で伊ジョッキークラブ大賞2着のエレクトロキューショニスト、ブリガディアジェラードSの勝ち馬ニューモーニング、日本から参戦してきた天皇賞秋・ジャパンC・有馬記念・青葉賞・神戸新聞杯の勝ち馬で東京優駿・天皇賞春2着・有馬記念・宝塚記念3着のゼンノロブロイの計6頭だった。エースが単勝オッズ3.25倍の1番人気、ゼンノロブロイが単勝オッズ5倍の2番人気、ノーズダンサーとエレクトロキューショニストが並んで単勝オッズ5.5倍の3番人気、本馬とマラーヘルが単で単勝オッズ9倍の5番人気となった。

スタートが切られると単勝オッズ34倍の最低人気馬ニューモーニングが先頭を伺ったが、エースが先頭を奪って果敢に馬群を牽引した。本馬も先行策を採ったが、残り2ハロン地点で左側によれて失速。ゼンノロブロイ、マラーヘルとの激しい争いを制したエレクトロキューショニストから13馬身差をつけられた6着に敗退。このレースを最後に、5歳時3戦未勝利の成績で競走馬引退となった。

血統

Sadler's Wells Northern Dancer Nearctic Nearco Pharos
Nogara
Lady Angela Hyperion
Sister Sarah
Natalma Native Dancer Polynesian
Geisha
Almahmoud Mahmoud
Arbitrator
Fairy Bridge Bold Reason Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Lalun Djeddah
Be Faithful
Special Forli Aristophanes
Trevisa
Thong Nantallah
Rough Shod
Moon Cactus Kris Sharpen Up エタン Native Dancer
Mixed Marriage
Rocchetta Rockefella
Chambiges
Doubly Sure Reliance Tantieme
Relance
Soft Angels Crepello
Sweet Angel
Lady Moon Mill Reef Never Bend Nasrullah
Lalun
Milan Mill Princequillo
Virginia Water
ムーンライトナイト Levmoss Le Levanstell
Feemoss
Lovely Light Henry the Seventh
Queen of Light

サドラーズウェルズは当馬の項を参照。

母ムーンカクタスは現役成績7戦3勝。プレステージS(英GⅢ)・スウィートソレラS・タワーSを勝ち、仏オークス(仏GⅠ)・フィリーズマイル(英GⅡ)で2着、ナッソーS(英GⅡ)で3着したなかなかの実力馬だった。繁殖牝馬としても優れており、本馬の全姉ムーンシェル【英オークス(英GⅠ)】を産んだ他、ムーンシェルの孫にミスフィンランド【ゴールデンスリッパー(豪GⅠ)・MRC1000ギニー(豪GⅠ)・クラウンオークス(豪GⅠ)・オーストラリアンギニー(豪GⅠ)・アローフィールドスタッドS(豪GⅠ)】、曾孫にステイウィズミー【コーフィールド1000ギニー(豪GⅠ)】が、本馬の全姉ムーンファイアの孫にミスワールド【ガーデンシティS(米GⅠ)】がいる。ムーンカクタスの全兄にはシャイニングスティール【シューメーカーH(米GⅡ)・ダイオメドS(英GⅢ)】がいる。

ムーンカクタスの4代母クイーンオブライトは優れた牝系を構築しており、ロイヤルパレス【英2000ギニー・英ダービー・コロネーションC・エクリプスS・キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS】、グレイントン【カリフォルニアンS(米GⅠ)・ハリウッド金杯(米GⅠ)・サンタアニタH(米GⅠ)】、デザートプリンス【愛2000ギニー(愛GⅠ)・ムーランドロンシャン賞(仏GⅠ)・クイーンエリザベスⅡ世S(英GⅠ)】、ケープブランコ【愛ダービー(愛GⅠ)・愛チャンピオンS(愛GⅠ)・マンノウォーS(米GⅠ)・アーリントンミリオンS(米GⅠ)・ジョーハーシュターフクラシック招待S(米GⅠ)】、エッソテリーク【ロートシルト賞(仏GⅠ)・ジャックルマロワ賞(仏GⅠ)・サンチャリオットS(英GⅠ)】、日本で走ったベストウォーリア【マイルCS南部杯(GⅠ)2回など多くの活躍馬を出した。→牝系:F1号族②

母父クリスは当馬の項を参照。

競走馬引退後

競走馬を引退した本馬は、英国ニューマーケットのダルハムホールスタッドで種牡馬入りした。初年度の種付け料は5千ポンドに設定された。2009年に独国のアオエンクヴェレ牧場に移動して、種付け料5千ユーロで供用された。2012年には愛国キルデア郡のサニーヒルスタッドに移動して、現在も種牡馬生活を続けている。2015年の種付け料は3千ユーロとなっている。種牡馬としては複数のグループ競走の勝ち馬を出しているが、GⅠ競走の勝ち馬は1頭しか出しておらず、それほど成功していない。

主な産駒一覧

生年

産駒名

勝ち鞍

2007

Lady's Purse

ロワイヨモン賞(仏GⅢ)

2008

Camborne

アークトライアル(英GⅢ)

2008

Sneak a Peek

フェデリコテシオ賞(伊GⅡ)

2010

Adoya

バーデン牝馬賞(独GⅢ)

2010

Vif Monsieur

春季3歳賞(独GⅢ)・フーベルトゥスリーブレヒトゲダクニスプレイス(独GⅢ)・ニーデルハインポカル(独GⅢ)2回

2011

Good Donna

ミュンヘン財団牝馬大賞(独GⅢ)

2011

Virginia Sun

独セントレジャー(独GⅢ)

2011

Wild Chief

アウディツェントルムスハノーファー大賞(独GⅡ)

2012

Turfdonna

独オークス(独GⅠ)

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