スタークラフト

和名:スタークラフト

英名:Starcraft

2000年生

栗毛

父:ソヴィエトスター

母:フライングフルージー

母父:ポンペイコート

オセアニアのトップホースとして活躍した後に欧州に移籍し欧州伝統のマイルGⅠ競走を2連勝した「現代のファーラップ」

競走成績:2~5歳時に豪新英仏米で走り通算成績22戦11勝2着3回3着4回

誕生からデビュー前まで

新国ワイカトスタッドにおいて、ゲイリー・J・チティック氏とマーク・チティック氏の両名により生産された。1歳時に新国で行われたセリに出品され、ポール・メイキン氏を始めとする複数の馬主シンジケートの代理人だった豪州の調教師ゲイリー・ニューハム師により8万新ドルで落札された。この時、ニューハム師はメイキン氏に「現代のファーラップを見つけました」と伝えたという。成長すると体高は16.2ハンドに達した立派な体格の持ち主だった。

競走生活(02/03・03/04シーズン)

ニューハム師の管理馬となった本馬は、2003年2月に能力検定を目的としてイーグルファーム競馬場で行われたウィザーズH(T1200m)に出走。10頭立ての8番人気ながら、後のコーフィールドギニー2着馬フェイスバリューの4馬身1/4差3着に入った。

その後は4か月間の調整期間を経て、6月にイプスウィッチ競馬場で行われた芝1350mの2歳未勝利戦に出走。ここでは1番人気だったが、ブレイヴクルセイダーの4馬身半差2着に敗れた。その10日後にイーグルファーム競馬場で行われたリステッド競走タタソールズ2歳S(T1400m)では、11番人気の低評価どおりに、12日前のGⅠ競走TJスミスSで2着してきたプロモーテッドの6馬身1/4差11着と惨敗し、2歳時はこの3戦のみで終えた。

翌03/04シーズンを迎えてから本馬の能力は開花する。復帰初戦となった11月のイーグルファーム競馬場芝1400mの未勝利戦こそ、アロースウィープの2馬身半差4着に敗れた。しかし2週間後にドゥーンベン競馬場で出走した芝1650mの未勝利戦では、2着レアに1馬身3/4差をつけて初勝利を挙げた。

続いてレパーズタウンH(T1600m)に出走して、2着サンフェアに半馬身差で勝利。次走のパントレセレブルH(T1600m)では、2着となった4歳馬エクスクイジットリーに2馬身差をつけて勝利した。

年明け1月にはフレミントン競馬場で行われたデボネアS(豪GⅢ・T1410m)に参戦。ここには本馬とは初顔合わせとなるヴィクトリアダービーの勝ち馬エルヴストロームが出走して1番人気に支持されており、本馬は12頭立ての10番人気と全く評価されていなかった。しかし蓋を開けてみると、本馬が2着アンダーザブリッジに1馬身3/4差、3着エルヴストロームにはさらに半馬身差をつけて勝利した。

続いてオーストラリアンギニー(豪GⅠ・T1600m)に出走した。デビューから3戦無敗のリセットが1番人気で、エルヴストロームが2番人気。本馬は前哨戦デボネアSを勝っていても3番人気止まりだった。レースは大方の予想どおりリセットが優勝したが、本馬も半馬身差の2着まで食い下がり、5着エルヴストロームには5馬身先着した。また、前年のタタソールズ2歳Sで本馬を歯牙にもかけなかったプロモーテッドは10着最下位だった。リセットはこの2週間後の豪フューチュリティSを勝った後に故障で早々に引退したため、本馬は2度とリセットと戦うことは無く、借りを返す事は出来なかった。

本馬の次走はオーストラリアンギニーから3週間後のチッピングノートンS(豪GⅠ・T1600m)となった。このレースは古馬混合戦であり、対戦相手にも、サイアーズプロデュースSの勝ち馬アンビュランス、AJCエプソムHの勝ち馬エクセレラトール、ザTJスミスクラシック・クイーンズランドダービー・ザBMWの勝ち馬フリーメイソン、AJCスプリングチャンピオンSの勝ち馬プラティナムシザーズとGⅠ競走勝ち馬が4頭いたのだが、主戦となるグレン・ボス騎手と初コンビを組んだ本馬がそれらを押しのけて1番人気の支持を受けた。そしてその人気に応えて重馬場の中を快走し、2着アンビュランスに1馬身半差をつけてGⅠ競走初勝利を挙げた。

続いて本馬はタロックS(豪GⅡ・T2000m)に出走。父ソヴィエトスターがマイラーだったため、距離が伸びてどうかと思われたが、ストラフェドとデルザオの追撃を堪えて、2着ストラフェドに半馬身差、3着デルザオにはさらに頭差で勝利した。

その7日後にはオーストラリアンダービー(豪GⅠ・T2400m)に出走した。距離がさらに伸びたのと、前走が辛勝だったため、距離不安を囁く声は一層大きくなった。対戦相手も手強く、AJCスプリングチャンピオンS・カンタベリーギニー・ローズヒルギニーの勝ち馬ニエロ、MRC1000ギニー・VRCクラウンオークス・アローフィールドスタッドSの勝ち馬スペシャルハーモニー、エルヴストローム、デルザオなどが出走してきた。本馬は単勝オッズ3.3倍の2番人気となった。鞍上のボス騎手は後方待機策を採り、道中は先頭から7馬身ほど離された馬群の後方内側でじっと我慢した。そしてじわじわと位置取りを上げていき、直線入り口4番手から内側を突いた。残り200m地点で先頭に立つと、同じ新国産馬であるブレイロックの追撃を首差退けて優勝した。

03/04シーズンの出走はこれが最後で、9戦7勝の好成績を残し、豪最優秀3歳馬に選出された。

競走生活(04/05シーズン)

翌04/05シーズンは母国の新国から始動。既に豪州のトップホースと目されていた本馬が、新国から始動するのは意外であると話題になった。初戦のマッジウェイパーツワールドS(新GⅠ・T1400m)では、新2000ギニー・テレグラフH・ファミリーホテルWFAの勝ち馬キングスチャペル、ザビールクラシック・新国際S・ニュージーランドSの勝ち馬ラッシュド、イースターH・ワイカトドラフトスプリントの勝ち馬セデクレム、マッジウェイパーツワールドSの勝ち馬ミスポテンシャル、キャプテンクックSの勝ち馬ペニージェム、新ブリーダーズSの勝ち馬サプライズサプライズといった地元新国のGⅠ競走勝ち馬達を抑えて単勝オッズ2.7倍の1番人気に支持された。そして2着ミスポテンシャルに3/4馬身差で勝利した。

次走のストーニーブリッジS(新GⅠ・T1600m)では単勝オッズ1.35倍の1番人気に支持された。そして2着ミスポテンシャルに今度は首差で何とか勝利した。

しかしケルトキャピタルS(新GⅠ・T2040m)では1番人気に応えられず、マッジウェイパーツワールドSで9着に終わっていたバルミューズの2馬身1/4差2着に敗れてしまった。

その翌日に、豪州最大競走の1つコックスプレートに出走するために急遽帰国。帰国後6日目のヤルンバSを叩いてさらに2週間後のコックスプレートに向かうという強行軍だった。

ヤルンバS(豪GⅠ・T2000m)では、サウスオーストラリアンダービー・アンダーウッドS・コーフィールドCの勝ち馬マミファイ、ドンカスターH・AJCクイーンエリザベスS・ジョージメインSの勝ち馬グランドアーミー、トゥーラックHの勝ち馬ロマンアーチ、新ダービー馬セントレイムズ、マッジウェイパーツワールドSで5着だったキングスチャペルなどが対戦相手となった。単勝オッズ3.2倍の2番人気で出走した本馬は、先頭から最大12馬身差も離された最後方を追走。直線入り口でも先頭から5馬身ほどの差があったが、ここから着実に差を縮めてきた。しかしマミファイとグランドアーミーの2頭に届かずに、勝ったマミファイから1馬身3/4差の3着に敗れた。

コックスプレート(豪GⅠ・T2040m)では、半年前のオーストラリアンダービーでは本馬の5着に敗れたもののアンダーウッドS・ターンブルS・コーフィールドCと3連勝して勢いに乗るエルヴストローム、グランドアーミー、ドバイレーシングクラブS・トゥーラックHを連勝してきたリーガルローラー、スプリングチャンピオンSを勝ってきたサヴァビール、前年のコックスプレートの勝ち馬フィールズオブオマー、前走4着のキングスチャペル、ミスポテンシャル、香港ダービー馬エレガントファッション、伊共和国大統領賞・ミラノ大賞・ドバイデューティーフリーとGⅠ競走で3勝を挙げた他にもアーリントンミリオンなどGⅠ競走2着が6回あった独国調教馬パオリニといった国内外の強敵が対戦相手となった。本馬と過去に3度戦って全て敗れていたエルヴストロームが1番人気に支持され、本馬が単勝オッズ4.4倍の2番人気となった。さすがに直線が200mも無いムーニーバレー競馬場で最後方からレースを進めるわけにはいかず、ボス騎手は本馬を馬群の中団につけた。そして直線に入る前から馬群の中を進出していったが、直線に入るところで先行馬が壁になって進路が塞がってしまった。なんとか内側に進路変更して追い上げたが、先に抜け出したサヴァビールと、外側から追い込んだフィールズオブオマーの2頭に届かず、勝ったサヴァビールから1馬身1/4差の3着に敗れてしまった。

その後、本馬の馬主シンジケートは、本馬を欧州に移籍させることを決定。本馬は2005年2月に豪州のニューハム厩舎から、英国で開業していた伊国出身の名伯楽ルカ・クマーニ厩舎に転厩した。04/05シーズンのオセアニアにおける成績は5戦2勝だった。

競走生活(2005年後半)

移籍後初戦は2005年6月のクイーンアンS(英GⅠ・T8F)となった。伊ダービー・伊共和国大統領賞・英チャンピオンS・プリンスオブウェールズS・クイーンエリザベスⅡ世S・ロッキンジSとGⅠ競走で6勝を挙げていたラクティ、前走イスパーン賞でGⅠ競走初勝利を挙げていた前年のユジェーヌアダム賞・ニエル賞の勝ち馬ヴァリクシール、独2000ギニー・ミュゲ賞2回の勝ち馬マルティロ、ベットフレッドドットコムマイル2連覇のハリケーンアラン、パークSの勝ち馬パストラルパーシューツ(次走のジュライCを勝利している)、前年のイスパーン賞の勝ち馬プリンスカークなどが対戦相手となった。前走ロッキンジSを勝ってきた実績ナンバーワンのラクティが単勝オッズ1.83倍の1番人気に支持され、ヴァリクシールが単勝オッズ5倍の2番人気、本馬が単勝オッズ8倍の3番人気となった。

実は本馬より前にエルヴストロームが豪州から欧州に遠征してきていた。エルヴストロームはコックスプレートで8着と大敗したが、その後にCFオーアSを勝利して海外遠征に旅立ち、ドバイデューティーフリーを制して国際的な能力の持ち主であることを証明していた。そしてさらにロッキンジSとイスパーン賞に参戦していたのだが、前者はラクティの4着に、後者はヴァリクシールの2着に敗れ去っていた。

同じオセアニア出身の実力馬であり、しかもエルヴストロームとの対戦成績が4戦全勝だった本馬としてはエルヴストロームの仇討ちをしたいところだった。スタートが切られると、ダリル・ホランド騎手騎乗の本馬が真っ先に先頭に立った。その後は少し抑えて好位を追走し、残り3ハロン地点から再加速。本馬に代わって先頭を逃げていたラクティと先行したヴァリクシールを追撃した。しかし最後まで届かずに、勝ったヴァリクシールから2馬身差の3着に破れた。

この翌日に行われたプリンスオブウェールズSではエルヴストロームがアザムールの3着に負けており、豪州代表2頭は揃って欧州馬の壁に跳ね返されてしまった。

次走のエクリプスS(英GⅠ・T10F7Y)では、英ダービー・レーシングポストトロフィー・ダンテSと4戦全勝のモティヴェイター、2歳時にジャンリュックラガルデール賞・愛フューチュリティSを制したがこの年は愛2000ギニー2着こそあるものの4戦全敗と不調だったオラトリオ、仏2000ギニー・セントジェームズパレスS・ムーランドロンシャン賞で各2着していたロシェット賞の勝ち馬ダイヤモンドグリーン、伊共和国大統領賞を2連覇してきたアルティエリなどが対戦相手となった。英ダービーを5馬身差で圧勝してきたモティヴェイターが単勝オッズ1.4倍の1番人気に支持され、フィリップ・ロビンソン騎手が騎乗する本馬は単勝オッズ6倍の2番人気となった。しかしスタート後の加速が悪く、ロビンソン騎手が追ってなんとか好位につけたが、直線に入ると大失速。レースは先行したオラトリオが、やはり先行した2着モティヴェイターを半馬身抑えて勝ち、本馬はオラトリオから11馬身差の6着と完敗を喫した。

このエクリプスSの前週に行われていたサンクルー大賞では、エルヴストロームがアルカセットの4着に敗れてそのまま現役を引退してしまっていた。

しかし本馬の欧州遠征はそのまま続行され、夏場の休養を経てムーランドロンシャン賞(仏GⅠ・T1600m)に出走した。ヴァリクシール、モルニ賞・ジャックルマロワ賞・モーリスドギース賞とGⅠ競走3勝のウィッパー、ダニエルウィルデンシュタイン賞・ダフニ賞・シュマンドフェルデュノール賞の勝ち馬でジャンプラ賞パリ大賞2着の良血馬カシーク、ユジェーヌアダム賞を勝ってきたアルシャンジュディオール、エクリプスSで3着だったアルティエリ、サンドリンガム賞の勝ち馬ゴレラ、セレブレーションマイルで2着してきたメジャーズキャストなどが対戦相手となった。ヴァリクシールが単勝オッズ2.625倍の1番人気、ウィッパーが単勝オッズ4.5倍の2番人気、カシークが単勝オッズ5.5倍の3番人気で、クリストフ・ルメール騎手騎乗の本馬は単勝オッズ7.5倍の4番人気だった。

スタートが切られると本馬は即座に先頭に立ち、カシーク以下を引き連れて馬群を先導。そのまま先頭で直線に入り、残り200m地点でルメール騎手が仕掛けると二の脚を使って伸びた。そして最後方からの追い込みで2着に入った単勝オッズ29倍の8番人気馬ゴレラに2馬身半差をつけて完勝。欧州GⅠ競走初勝利を挙げると共に、5着に敗れたヴァリクシールにもクイーンアンSの借りを返した。

本馬は続いて英国に戻り、この年はアスコット競馬場の改装に伴いニューマーケット競馬場で施行されたクイーンエリザベスⅡ世S(英GⅠ・T8F)に出走した。ここでは、愛2000ギニー・ジャックルマロワ賞・愛ナショナルSとGⅠ競走3勝のドバウィ、クイーンアンS2着から直行してきたラクティ、ストレンソールSを勝ってきたミュリンズベイ、ハンガーフォードSの勝ち馬スリーピングインディアンなど5頭が対戦相手となった。ドバウィが単勝オッズ2.5倍の1番人気、ラクティが単勝オッズ3.25倍の2番人気で、前走に引き続きルメール騎手が騎乗する本馬は単勝オッズ4.5倍の3番人気だった。

ニューマーケット競馬場のマイル戦は英2000ギニーなどと同じく直線コースであり、出走各馬は観客席側のグループと馬場の中央側グループに分かれて進んだ。本馬は観客席側のグループであり、このグループの先頭を走るブラタントを見るように走った。一方、ラクティとドバウィの有力馬2頭はいずれも馬場の中央側グループだったのだが、仕掛けどころで2頭とも左の観客席側のグループ側に寄ってきた。その分だけこの2頭にはコースロスがあり、残り2ハロン地点で先頭に立った本馬を捕らえる事はできなかった。最後は本馬が2着ドバウィに3/4馬身差で勝利を収め、ドバウィから3馬身差の4着に敗れたラクティにも先着を果たした。これで本馬は欧州伝統のマイルGⅠ競走を2連勝したことになり、その実力は豪州国内だけでなく欧州でも十分に通用する事を完全に証明してみせた。

続いて本馬は米国に遠征してベルモントパーク競馬場で行われるブリーダーズカップに挑戦。BCマイルに参戦するかと思われたが、陣営が選択したのは何故かBCクラシック(米GⅠ・D10F)だった。過去にダート競走を走った経験も無く、血統的にも不適と思われた上に、出走のためには巨額の追加登録料を支払う必要があった。しかし陣営は80万ドルもの追加登録料を惜しまずに注ぎ込み、果敢にBCクラシックに参戦させてきた。

この陣営の強気ぶりが評価されたのか、ドンH・スティーヴンフォスターH・ウッドワードSとこの年にGⅠ競走3勝を挙げていた単勝オッズ3.4倍のセイントリアム、パシフィッククラシックS・ジョッキークラブ金杯を連勝してきた単勝オッズ3.6倍のボレゴに次ぐ3番人気(単勝オッズ9.5倍)に推され、エクリプスS勝利後に愛チャンピオンSも勝ってきたオラトリオ、トラヴァーズS・ジムダンディSの勝ち馬フラワーアレイ、サンディエゴH2連覇のチョクトーネイション、スティーヴンフォスターHなどを勝っていた古豪パーフェクトドリフトなどより人気を集めた。

ここではパトリック・ヴァレンズエラ騎手とコンビを組んだ。大外枠発走だったためか、抑え気味にスタートして内側に進路を寄せると道中は後方を追走した。そして向こう正面でセイントリアムを追うように位置取りを上げて、セイントリアムをマークしながら三角を回ってきた。しかしダート競走19戦目のセイントリアムとダート競走初経験の本馬では行き脚が違いすぎ、四角を回り終えた頃には再度引き離されてしまった。レースはそのままセイントリアムが優勝し、本馬は7馬身半差をつけられた7着に終わった。このレースを最後に現役引退が発表された。2005年の成績は5戦2勝だった。

血統

ソヴィエトスター Nureyev Northern Dancer Nearctic Nearco
Lady Angela
Natalma Native Dancer
Almahmoud
Special Forli Aristophanes
Trevisa
Thong Nantallah
Rough Shod
Veruschka ヴェンチア Relic War Relic
Bridal Colors
Rose O'Lynn Pherozshah
Rocklyn
Marie d'Anjou Vandale Plassy
Vanille
Marigold Panipat
Theodora
Flying Floozie Pompeii Court Tell Round Table Princequillo
Knight's Daughter
Nas-Mahal Nasrullah
Love Game
Port Damascus Damascus Sword Dancer
Kerala
Paris Pike Tulyar
Banri an Oir
Lucky Heiress Battle-Waggon Never Say Die Nasrullah
Singing Grass
Carrozza Dante
Calash
Entrancing Bell Bellborough Mossborough
Church Bell
Entrancing Man's Pal
Queen of Song

ソヴィエトスターは当馬の項を参照。

母フライングフルージーは、3歳時に新国で走り4戦未勝利。本馬以外の産駒には、32戦5勝の成績を挙げ、クールモアクラシック(豪GⅠ)で2着した本馬の2歳年上の半姉フォーラムフロージー(父ダナシンガ)がいる。フライングフルージーは本馬の活躍により、2003/04シーズンと04/05シーズンの新年度代表繁殖牝馬に選ばれている。本馬が欧州で活躍した直後の2005年10月に米国に輸入されたが、米国では子を産んでいないようである。本馬の半妹ピンナップ(父ピンズ)の子にはスポーツイラストレイテッド【カルイスズS(新GⅡ)】がいる。フライングフルージーの母ラッキーハイレスの半兄にはタラスブルバ【ローズヒルギニー・AJCダービー・オーストラレイシアチャンピオンS・アンダーウッドS・チッピングノートンS・クイーンエリザベスS】がいる。

ラッキーハイレスの8代母マンガニースは1856年の英1000ギニー馬で、英国牝馬三冠馬アポロジーやハンガリー生まれの英ダービー馬キシュベルの祖母に当たる。本馬の牝系は、ラッキーハイレスの7代母パーアドベンチャーが英国から豪州に輸入されて伸びたものである。この牝系からは、レッドクレイズ【コーフィールドC・コーフィールドS・ザメトロポリタン・ローソンS・コックスプレート】、サラウンド【アスコットヴェイルS・コーフィールドギニー・コックスプレート・クラウンオークス・CFオーアS・AJCオークス・クイーンズランドオークス】、ボーザム【スプリングチャンピオンS(豪GⅠ)・セジェンホーS(豪GⅠ)2回・タンクレッドS(豪GⅠ)・AJCダービー(豪GⅠ)】の他に、日本で走ったミツハタ【天皇賞春】、リワードウイング【エリザベス女王杯(GⅠ)】などが出ている。→牝系:F4号族①

母父ポンペイコートは現役時代に米国で走り34戦13勝、ロングエイカーズマイルH(米GⅡ)を勝っている。種牡馬としては新国に輸出されて複数のGⅠ競走勝ち馬を出して成功を収めた。ポンペイコートの父テールはラウンドテーブル産駒で、現役時代はハリウッドダービー・ウィルロジャーズS・アーゴノートS・ヴォランテH・オータムデイズS・ボールドウィンS勝ちなど18戦9勝の成績だった。種牡馬としては名門クレイボーンファームで供用されたが、GⅠ競走勝ち馬は出せずじまいだった。

競走馬引退後

競走馬を引退した本馬は、2006年から英国チェヴァリーパークスタッドで種牡馬入りし、同年8月に豪州アローフィールドスタッドに移動した。本格的なシャトルサイヤーというわけではなく、基本的に豪州で種牡馬生活を送っているようである。早い段階から複数のGⅠ競走勝ち馬を登場させて、新国や豪州の種牡馬ランキングでも上位につけた。種牡馬として好スタートを切ったのだが、その後の産駒成績が今ひとつ振るわない。

主な産駒一覧

生年

産駒名

勝ち鞍

2007

Crafty Irna

エイドリアンノックスS(豪GⅢ)

2007

Star Witness

ブルーダイヤモンドS(豪GⅠ)・クールモアスタッドS(豪GⅠ)

2007

Starcheeka

マナワツクラシック(新GⅢ)

2007

We Can Say It Now

レヴィンクラシック(新GⅠ)・キャプテンクックS(新GⅠ)

2008

Do You Think

ザシュウェッパーヴェッセンス(豪GⅢ)

2008

Hallowell Belle

ギルガイS(豪GⅡ)

2009

Lunar Rise

カービンクラブS(豪GⅢ)

2010

Havana

フレッドベストクラシック(豪GⅢ)

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